アルモニ・ブログ

2015年6月 8日

海と山はつながっている!

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気仙沼で代々牡蠣の養殖業を営む畠山重篤さんは、その牡蠣が美味しくできるようにと、
20年以上も前から漁師による植林運動に取り組んでいらっしゃいます。

都心でレストランを営むあるシェフは、漁師さんが教えてくれた通りに鯵の干物を作っても
同じ味にはならないと相談すると、漁師さんは「海風にあてていないからだ」とおっしゃったといいます。

高知県でジビエ料理専門のレストランを営む私の友人は、
「鹿は海の近くで暮らしているもののほうが肉の味が濃くて美味しい」のだと言います。


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わたしは週末を海で過ごすことが多いのですが、
透明できれいな海水と岩場の魚影の濃さは、間近に見る里山の美しさのおかげだといつも思います。

そう、海と山はつながっていて、別のものではない。


陸の植物群は水面を境界にしているようでいて、
実は海の水の中には陸から続いてわかめや昆布などの森が広がっているのです。

先の気仙沼の畠山さんがおっしゃるには、そのあたりを治めていた殿様が、
海と接する陸地の木々を決して切ってはいけないと定めていたそうです。

その接点が大切な役割を果たしているということを、先人は知っていたのです。

地球上の窒素は山、海、植物、生物を循環し、すべて連鎖しています。
どれが欠けても、残りのすべてが生きていけなくなってしまいます。


昔の人々は、津波が来たら海の掃除ができたと言って、
その後の海の生態系がよりよく復活するのを知っていたそうですが、
今では日本中の海岸線や河川にコンクリートの護岸が計画され、海と山は遮断されようとしています。

脈々と伝わる知恵をおざなりにして、人の命を守る方法を間違えてはいないか? と思わざるを得ないこのごろです。


でも、良いニュースもあります。
東北 食べる通信』をご存知ですか?


流通経路を省略し、『食べ物を作る人』と『食べる人』をつなげ、
さらにSNSで交流させる『食べ物つきの情報誌』です。

"食べる人は生産現場への理解を深めながら感謝して食べ、
つくる人は食べる人の喜びに触れながらさらなる生産活動への意欲を高める"のだそうです。

もっ とライブリーに言えば、たとえば農家の人は、
野菜を買ってくれた人がこうやって食べたとか、ああやって食べたら美味しかった!とかを聞けて、
でもこうやっ たらもっと美味しく食べれるよ、こんど収穫のときに遊びに来て!
おお、行く行く! とやりとりができるようなシステム。

この東北から始まった『食べる通信』が、今や全国に広がりつつあるようなのです。

窒素の循環のことなど考えずに、国や行政が多額の税金を投じて護岸を作り、
海と山のあいだを断絶してしまうこともあれば、
昔からの知恵を生かして着実に生きていく方策を練りながら生活している農家や漁師の人々もいる。


都会に暮らし、スーパーマーケットで食べ物を買っていると、
なかなかそこまでの考えは及ばないところですが、
今一度食べ物についてきちんと考え、取り組んでいくことがとても重要な時期なのだと私は思います。

日本中のあちこちで自然のパワーバランスが変化してきているこのごろ。
震災が起こって、スーパーマーケットの棚が空っぽになったら生きていけないような都会で、
パニックにならないように。


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