2017.08.22食事ケア

犬も夏バテするって本当?主な症状と対策のためのおすすめの食材

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「最近愛犬の食欲がないけどどうしてかしら…」とお悩みの方、もしかするとそれは夏バテが原因かもしれません。実は人間同様、犬も夏バテになることがあります。その状態が長く続くと、疲れが抜けずにその後の健康状態にも影響を与える場合が。

そこで今回は、これまで1000件以上の犬の健康・食事・しつけの相談を承ってきたホリスティックケア・カウンセラーの日笠が、犬の夏バテの症状や主な対策、おすすめしたい食べ物などについてご紹介します。

愛犬の夏バテの症状とは?

実は犬も人間も、夏バテの際に現れる症状に大きな違いはありません。しかし、愛犬は人間と違い、「夏バテだ」と言葉にすることができないため、飼い主さんが愛犬の異変に気付いてあげることが大切です。

まずは犬が夏バテになった場合の主な3つの症状についてご紹介します。

1)食欲不振
今まで完食していたものを残すようになったり、まったく食べなくなったりした場合は、夏バテしている可能性があります。食欲不振は、病気の兆候としてもよく見られる症状ですが、いつもと変わらず元気があるのに食欲だけがない場合は、夏バテしているかもしれません。もし元気も食欲もない場合は病気の可能性があるため、一度獣医師に診てもらったほうが良いでしょう。

また、おやつは食べるのに食事だけ食べない場合も夏バテの可能性が。食欲がないからといっておやつだけを与え続けるのは栄養面からあまりおすすめできないため、早めに後述の夏バテ対策を取るようにしましょう。

2)いつもより疲れているように見える/日中だるそうに寝ている
普段よりも少し元気がなく、疲れているように見えるなら、それは夏バテの黄色信号が灯っている証かもしれません。普段と明らかに違う様子であれば病気の可能性が高いですが、「気のせいかもしれないけど、なんとなく元気がないような気がする」と感じるなら、夏バテかもしれません。

一見するとわかりにくい、こうしたサインを見逃さないためには、普段から愛犬の様子を注意深く観察しておく必要があります。「なんとなくいつもと違うな」と感じたら、夏バテ対策を意識してみましょう。

3)胃腸系の不調(お腹がゆるい、便秘気味)
夏バテの影響は胃腸系に現れやすい傾向があります。お腹がゆるかったり軟便気味だったりするのも、その兆候のひとつ。下痢とまではいかないものの、便がゆるい日が続いたり、逆に便秘気味だったりする場合は、夏バテを疑ってみましょう。

夏バテしやすい犬は?

シニア犬は特に気をつけましょう

シベリアン・ハスキーやゴールデン・レトリーバーなどの寒い地方で品種改良されダブルコートの体毛をもつ犬種や、パグなどの鼻がぺちゃっとした短頭種(短吻(たんふん)種)は、夏の暑さに弱く、夏バテしやすい傾向があります。短吻犬は熱中症にも弱いため、暑い時期は特に普段の様子をしっかり観察するとともに、夏バテや熱中症対策を早めに取っておいた方が良いでしょう。

また犬種にかかわらず、犬は年齢を重ねるごとに暑さや気温の変化に弱くなり、夏バテになりやすいという傾向が。今まで夏バテになったことがなくても、今年から夏バテの兆候が見られるようになることも珍しくありません。7歳以上のシニア犬をパートナーにもつ場合は、特に注意して様子を観察してあげましょう。

夏バテを放っておくとどうなる?

熱中症とは異なり、夏バテは緊急対応が必要な症状ではありません。だからといってそのままにしておくと、体調不良や病気の発症原因となる可能性があります。

夏バテが続くことは「栄養素を取り込みにくい状態」になること
前述したように夏バテとして不調が出やすいひとつに胃腸系の不調が挙げられます。夏バテになって食欲が落ちたり、お腹がゆるくなったりするのもそのためです。つまり夏バテしている間は、いつもより身体に栄養素が取り込みづらくなっているといえます。

栄養が不足する状態が続くくと、どうしても落ちてしまうのが免疫力です。免疫力が落ちればウィルスに対する抵抗力が落ち、病気にかかりやすくなったり、体調不良に陥りやすくなったりするというわけです。

また愛犬が持病を抱えている場合、夏バテが症状の悪化を招く場合があります。なんらかの持病を持っている場合は、よりいっそう夏バテ対策に力を入れることをおすすめします。

夏以降の身体にダメージが残る場合も
「夏バテ」という名前がついているものの、夏が終われば症状も自然に回復するとは限りません。場合によっては秋、冬とその後の季節にまで身体にダメージが残ってしまう場合があります。

夏バテのダメージが長引くということは、その間体調不良や病気になりやすい状態が続くということ。一過性のものと軽視せず、愛犬の健康を守るためにも、正しいケアを行う必要があるのです。

熱中症の場合は早急に対処を
夏バテと同じく、暑い時期に起こりやすい症状として熱中症が挙げられます。熱中症は太陽の光(直射日光)や高温状態、湿度の高い場所に長時間さらされるなどの環境的な要因をきっかけに、体温が一気に上がってしまって下がらなくなる症状をいいます。

場合によっては命にかかわることもあるため、すぐに体温を下げるとともに、一刻も早く獣医師にかかることが大切です。熱中症については「体温に要注意!?皮膚に汗をかけない犬を夏の暑さから守る自宅ケア」を御覧ください。

夏バテさせないために4つの大切なこと

夏バテは一度かかってしまうとなかなか元の状態には戻りにくいもの。そのため、夏バテになる前からしっかり対策しておくことが大切です。愛犬を夏バテから守るために、次の4つのポイントに注意しましょう。

1)食事を食べやすくする・バランスの良い食生活
前述の通り、主な夏バテの症状のひとつに挙げられるのが食欲不振です。人間の場合も、暑い時期は食べ物を口にしたくなくなるもの。しかし、栄養が偏ったり、食欲不振が続いたりすると、体調を戻すにも時間がかかります。

しっかり栄養を摂るために、例えば栄養豊富なスープを作ってあげたり、いつものドライフードをぬるま湯でふやかしたり、肉スープやだし汁を加えたりして、普段の食事を食べやすく工夫してあげるとよいでしょう。

栄養バランスの良い食事は、免疫力を高めるとともに、夏バテしにくい体を作ってくれます。すでに夏バテになってしまった場合でも、愛犬の体質や好みに合わせた食事管理を行い、夏の暑さにも対抗できる体力をつけておきましょう。

2)適度な水分補給
水分不足は夏バテだけでなく、熱中症の原因になることもあるため、定期的に適度な水分補給を行うことが大切です。もし愛犬が普段からあまり水分を取ろうとしないタイプであれば、愛犬好みのスープや犬用ミルク(ヤギミルク) などを活用するのもおすすめです。

しかし、逆に水を飲みすぎるのも避けたいもの。過度の水分摂取は胃酸を薄めることになり、胃腸の不調につながります。そのため、水分は多ければ多いほどいいというわけではありません。個体差や食事内容などに合わせて適量摂ることを心がけましょう。

3)住環境を整える
高温多湿な日本では、今やクーラーが欠かせないというご家庭も多いはず。ただ地域差や住宅環境によっても異なりますので、その他の電化製品も活用しながら、温度の調整を行いましょう。人にも暑がりな人や寒がりな人がいるように、犬にも暑がりな犬、寒がりな犬、暑がりだけど冷えやすい犬など様々です。清涼感を得られる犬用のグッズを活用したり、寒いと感じた時に暖かく過ごせる場所を用意したりしておくなど愛犬が自ら調整できる環境を整えておくと良いでしょう。

クーラーの適温についてはコチラの記事→ 老犬の夏対策!暑さに負けずに元気に過ごす秘訣とは?

4)質のいい睡眠を取る
体に疲れを残さないために、質のいい睡眠を取ることも大切です。できれば22時ごろには愛犬だけでも暗い部屋に移動させ、ゆっくり眠れる環境を整えてあげましょう。

犬は本来日没とともに就寝し、夜明けとともに起きる生き物です。しかし人間と生活していると、真夜中になっても部屋が明るいことがあります。このことで体内時計を調整するホルモンが働きにくくなり、実は質の良い睡眠がとりにくくなるのです。夜になっても電気が明るい環境は、ただ愛犬がまぶしいだけでなく、質のいい睡眠の妨げにもなります。夏バテ防止のためにも、遅くとも22時ごろには暗い部屋で過ごせるような環境づくりを心がけるのがおすすめです。

愛犬の夏バテ対策におすすめの食べ物

夏バテ防止の第一歩は食べ物に気をつけること

前述の通り、夏バテを防ぐ方法のひとつに挙げられるのが、バランスの取れた食生活です。しかし、何を与えればいいのか分からない人も多いのではないでしょうか。そこで夏バテに良い食材についてご紹介します。

豚肉・馬肉
肉には体づくりに欠かせないタンパク質が豊富に含まれているほか、豚肉には疲労回復が期待できるビタミンB1が豊富に含まれています。また馬肉は低カロリーで、夏に失われやすい鉄分や亜鉛(ミネラル)が豊富に含まれている食材ですので、ぜひ摂取しておきたいところ。

豚肉は人用のスーパーで、脂身が少なく新鮮なものを、馬肉 は通販でも購入できますので、ぜひ夏バテ対策に購入してみてはいかがでしょうか。

旬の野菜
旬の野菜には、その季節に摂っておきたい栄養素が豊富に含まれています。夏はきゅうりやトマト、かぼちゃやゴーヤ、スイカなどが旬の野菜として挙げられますので、これらを食事に取り入れてみると良いでしょう。

ゴーヤは水にさらして苦味を取ってから与えるのがおすすめです。さらにそれを植物油(オリーブオイル ココナッツオイル など)で炒めると、βカロテンの吸収率が良くなるのでおすすめです。ただし、人間同様好き嫌いが分かれる野菜ですので、無理に与える必要はありません。愛犬の好みに応じて使い分けたり量を調整したりしましょう。

またスイカは種を取り除いた上で、喉に詰まらせない大きさにカットして与えましょう。与えすぎるとお腹を冷やしすぎる可能性があるため、おやつの時に適量を与えるのがおすすめです。

お酢・黒酢
お酢や黒酢には、体の中でクエン酸に変化する成分が含まれており、乳酸を取り除いて疲労を回復する効果が期待できる食品です。また唾液や胃液の分泌を促進し、胃腸の働きを助ける効果もあります。

ごはんに入れるのも良いですが、飲水に数滴混ぜて与えてみましょう。お酢には雑菌の繁殖を防ぐ効果が期待できるため、特に長時間家を空けがちな飼い主さんにはおすすめの方法です。

ただし、酸っぱいのが苦手な犬もいるので、飲水に混ぜる場合はまず、飼い主さんの見ている前で与え、飲むかどうかをチェックするのが良いでしょう。また酢の種類を変えることで飲めるようになる犬もいますので、飲み方を見て種類を変えるのもおすすめです。特にリンゴ酢 黒酢が飲みやすいようですので、初めて試す方はこちらを利用してみてはいかがでしょうか。

夏に気をつけたい食べ物とは?

手作り食やウェットフード、ドライフードに食材をトッピングして与えている場合、食中毒に注意しましょう。特に夏場の生肉や生野菜の与え方には注意が必要です。

生肉や生野菜を使用する場合は、残りものを次の日に置いておかず、その日のうちに処分するようにしましょう。心配な場合は暑い時期だけでも食材に火を通すのもおすすめです。

また犬用のアイスクリームやシャーベットなどの冷たい食べ物を与えすぎないことも大切です。与えすぎるとお腹を壊す原因になるほか、必要以上に体温を下げることもあります。特に小型犬の場合は適量と思っていた量が多すぎる場合もよくありますので、与えすぎていないか量を見極めることを心がけましょう。

おわりに

最も大切なことは、日頃から夏バテにならない対策を講じておくこと。旬の食材を与えたり、環境を整えたり、適度に運動したりすることで、「夏バテになりにくい身体づくり」を飼い主さんがしっかりサポートしてあげることが大切です。

今回ご紹介したポイントは、いずれも夏バテになる前から行っておいたほうが、効果があるものばかりです。これらを参考に、愛犬とともに元気に夏を乗り切りましょう。

GEEN DOG相談ルーム

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日笠 克枝(ひがさ かつえ)ホリスティックケア・カウンセラー 、ペットマッサージセラピスト、愛玩動物飼養管理士1級

日笠 克枝(ひがさ かつえ)ホリスティックケア・カウンセラー 、ペットマッサージセラピスト、愛玩動物飼養管理士1級

ドッグライフカウンセラー 動物関連専門学校を卒業後、福祉関係の仕事を経てGREEN DOGへ。チーフカウンセラーとしてこれまで1000件以上の犬の健康・食事・しつけの相談を行う。現在はシニアカウンセラーとして相談を行うほか、専門学校での特別講義やセミナーなどでの講師としても活躍中。
日笠 克枝(ひがさ かつえ)ホリスティックケア・カウンセラー 、ペットマッサージセラピスト、愛玩動物飼養管理士1級

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