2017.06.05一緒に。もっと、

【犬との暮らし】都会の犬たち4~犬のお勉強

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「都会の犬たち」連載4回目は、犬の学習について考えてみます。犬に何かを学習してもらうには犬の持っている習性を上手に利用する方法が簡単です。今回は、犬にどうやって学ばせるか、そして頭を使わせることのメリットについてお伝えします。

トレーナー三井さんのこれまでの記事はコチラ→ 三井さん記事一覧

愛犬の運動不足の解消には

「〇〇犬は運動量が多いから、お散歩で疲れさせるのは大変」と言われることがあります。確かに活動犬の運動量は並外れていて、1時間程度のお散歩で満足できるはずはありません。では2時間歩けばいいのか。と言えばそういうものでもありません。山を散策しながら1時間から2時間ぐらい歩いたり走ったりすれば疲れてくれる可能性もありますが、都会のアスファルトの上をひたすら歩き続けるぐらいで犬たちを満足させることは到底出来ません。そんなことを言われると、都会では活動的な犬種が飼えなくなってしまいますね。

もちろん、「満足させてやりたい」と思うのは飼い主さんの愛情ですし、暇を持て余して悪戯がエスカレートすることで家を破壊されないよう「外で発散してもらいたい」と考えるのは一般的な飼い主さんの悲痛な願いでもあります。そこで思いきり山野を駆けまわれない犬たちのストレスを発散させたり、満足行くまで疲れさせてやりたいと思う飼い主さんたちにおすすめなのが、愛犬に頭を使ってもらうお勉強です。ではお勉強って何をするんでしょう。

犬の好奇心

愛犬を新しい場所に連れて行ったとき、犬たちはどんな行動を取るでしょうか。特に傍にいるように指示を出していなければ、周りを気にしながら、ちょっとリードを引っ張り目にしてあちこち匂いを嗅いだり、覗きこんだりしていませんか?成犬の場合、自分のいる場所が安全かどうかを確認するという目的で周囲をチェックする行動が見られますが、同様に、何か面白そうなものは無いかと言う好奇心からも周囲に目を向ける行動をとります。

子犬の場合は、まず口に入れて噛んで確認するという行動をとったりしますが、いずれにしても、彼らの好奇心と言うのは自然に身に付いているので、慎重派ですぐ行動には移せなくても、少し落ち着くと周囲を確認するようになります。※子犬の頃極端に周囲と隔絶された環境にいた犬は別です。つまり、よほど怖い思いをしたことがある犬でなければ、自分で「あれはなんだろう」と見に行く好奇心は備えていると言っていいでしょう。特に飼い主さんが新しいものを持っていたり、楽しそうに何かをしていれば鼻を突っ込みたくなるのが犬たちではないでしょうか。

下記の動画は我が家の若犬が初めて見たモノとそこから匂ってくるおやつの香りに対してとった行動を記録したものです。


まさに、鼻を突っ込んでいるといってもいいでしょうね。

好奇心の有効活用

人と同じで、犬も好奇心が無ければ何かを学ぼうと言う意欲は生まれてきません。彼らに「学ぼう」という意識があるかどうかに関わらず、好奇心から床に落ちているおもちゃを噛んでみて、音が鳴れば面白いからもっと噛んでみたり、飼い主が転がしたボールを見て追いかけて鼻を付けてみたり、手で押さえてみたり、あるいは口に入れてみたりと、様々な行動を見せてくれるのが犬たちです。もちろん犬にも個体差があるので、どの子も好奇心旺盛というわけではないでしょう。でもちょっとしたヒントを与えてあげて、好奇心の先に楽しいことが待っているとわかると、ゲーム感覚で、楽しいことを自分から求めてくるようになります。

例えばお腹が空いた子犬の前に食べ物を見せれば子犬は嬉しそうに食べ物に釣られて付いてきます。食べ物だけでなく、目の前でボールなどのおもちゃを動かしてやると、同様に釣られて追いかけてきます。こんなところから、好奇心を利用したお勉強をスタートさせることが出来ます。犬に新しい行動を教えようと思ったら、そんな犬の好奇心を利用してあげることで、無理に引っ張ったり押したりしなくても簡単に教えて行くことができます。

新しい行動と言うと、何やら堅苦しく聞こえますが、オスワリすることや一緒に人の傍を歩くことなど、簡単な行動を教えることでも、犬の好奇心を利用して教えることができます。もちろん、上手に出来た時はご褒美としておやつをあげたり、おもちゃで一緒に遊ぶという報酬が付いていれば犬たちはもっと勉強することを楽しみにするようになります。

犬のお勉強とは

『お手お変わり』のようなトリック一つをとっても、その行動がきちんと犬に認識されて、言葉の合図を一回聞いただけで出来るようになるには数日かかりますし、何かを投げて持って来ることを教える場合も、取りには行っても、その場で一人遊びを始めてしまったり、持ってきてくれても途中で落としてしまうなど、きちんと手元に持ってきて、また投げたものを持って来るというゲームとして成立させるには、ちゃんと教えてあげないと出来ないものです。

運動が足りないときこそ、お勉強がおすすめ

そんなことを教えていくと、犬たちは確実に頭を使って疲れてくれるので、実際の運動量が多少足りなかったとしても、家の中では意外と満足して休んでくれるものです。先ほどの動画は犬本来の能力とも言える「鼻」を使うゲームなので、集中するとかなり疲れます。おうちの中におやつやおもちゃを隠して探させるゲームなどは、犬たちにとってはとても楽しいお勉強なのでおすすめですよ。

おわりに

毎日家の中で悪戯をされて、家が破壊されていくことを心配している飼い主さんや、愛犬たちのみなぎるパワーに翻弄されている飼い主さん、是非愛犬と一緒にお勉強してみてはいかがでしょう。思った以上に彼らは楽しんで集中してくれるので、家の破壊活動には目もくれなくなるかもしれませんよ。ただし、いっつも叱ってばかりいると、犬は学習意欲を無くしてしまうので、気をつけて下さいね。犬も褒めてあげるとやる気が出てくるものです。

GEEN DOG相談ルーム

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三井 惇(みつい じゅん) CPDT-KA、ドッグトレーナー/ドッグダンスインストラクター、ホリスティックケア・カウンセラー

三井 惇(みつい じゅん) CPDT-KA、ドッグトレーナー/ドッグダンスインストラクター、ホリスティックケア・カウンセラー

1997年に迎えたボーダーコリーと始めたオビディエンス(服従訓練)をきっかけ に、犬の行動学や学習理論を学び、2006年WanByWanを立ち上げる。愛犬の出産、子育て、介護と様々な場面でも多くを学び、愛犬のQOLの向上を目指して2008年にホリスティックカウンセラーの資格を取得。2016年自身のトレーニング方法を再確認するために世界基準のドッグトレーナー資格CPDT-KAを取得。現在、4頭目と5頭目のボーダーコリーとドッグダンスの楽しさを広めながら、東京近県で出張レッスンを行っている。
三井 惇(みつい じゅん) CPDT-KA、ドッグトレーナー/ドッグダンスインストラクター、ホリスティックケア・カウンセラー

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