2017.06.15一緒に。もっと、

犬のホリスティックケアとは?ホリスティックの意味とメリットについて

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人間だけでなく、犬も高齢化の時代を迎える昨今、長い人(犬)生を幸せに生きてほしいと願う飼い主は少なくありません。こうした背景のなか、注目されているのが「ホリスティック」という言葉です。

 初めて耳にするという場合でも、実は知らず知らずのうちに、生活の中に取り入れている場合があります。ここではホリスティックケア・カウンセラーの日笠が、「ホリスティック」、そして「ホリスティックケア」の正しい捉え方や生活の中に取り入れる際のポイントなどについてご紹介します。

 ホリスティックケアとは?

ホリスティックは幸せに生活するためのヒント

 

ホリスティックケアについて知るためには、まず「ホリスティック」という言葉について正しく理解する必要があります。ホリスティックとはどんな意味合いがあるのでしょうか。

ホリスティックの意味と考え方

ホリスティックとは、心身ともに満たされて幸せな生活を送るための概念を表す言葉であり、「全体・バランス」という意味を持っています。ここでポイントとなるのは、「心身ともに健康」な状態を目指すという点です。

ホリスティックとは、単に「病気ではない状態」「体が元気な状態」を目指すものではありません。心や魂など目に見えないものにも耳を傾けることで、心身ともに健康で幸せな状態を目指すことがホリスティックの考え方です。

このように聞くと、霊感商法のように感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、ホリスティックは目に見えないものだけに頼る方法ではありません。また「心身ともに健康である」ために、例えば西洋医学を用いることも、ホリスティックケアのひとつといえます。目に見える部分はもちろん、目に見えない部分にも配慮しながら最高の状態を目指すことが、ホリスティックの考え方だといえます。

ホリスティックケアとは?どんな方法がある?

犬のホリスティックケアというと、アロマテラピーや手作り食などを想像される方が多いでしょう。しかしアロマテラピーだけを生活に取り入れたり、手作り食だけを実践したりすると、ホリスティックな生活が成り立つというものではありません。ホリスティックケアはあくまで、ホリスティックの概念を形にしたもの。手段のひとつひとつが「ホリスティックケア」だといえます。

全体的に捉えることも大切
またホリスティックケアは愛犬だけでなく、周りの環境や家族の状態、社会や自然などに気を配ることも必要です。

例えばあなたが風邪をひいたとしましょう。疲れがたまっていた、布団が寒かった、外食が続き栄養が偏っていた、心配事が気になって眠れなかったなど、自らが置かれている環境や心理的な原因なども風邪の一因といえますよね。こうした要因を改善することが、自己治癒力を高め、病気やトラブルを事前に防ぐこと、ひいては心身ともに満たされ幸せな生活を送ることにつながります。このように、物事を全体的に捉えることで、病気やトラブルを事前に防いだり、改善に導いていったりすることもホリスティックな考え方のひとつです。

ホリスティックケアの方法
ホリスティックケアにはさまざまな方法がありますが、代表的なものとしては、先に述べたアロマテラピーや手作り食、その他にもハーブ療法やマッサージなどが挙げられます。また西洋医学などもホリスティックケアのひとつといえます。

ホリスティックケアが注目される理由

ホリスティックという考え方、そしてさまざまなホリスティックケアが注目される理由は、犬が家族の一員やパートナーとして大切にする家庭が増えてきたことと、犬の高齢化が一端にあると私は考えています。

10歳を越える犬が増えるなか、心も体も満たされた状態で少しでも長く幸せに生きてほしい。そんな願いをもつ飼い主の増加が、ホリスティックケアに注目につながっているのではないでしょうか。

ホリスティックケアを知らずに取り入れている人が多い
「そんな言葉あまり聞かないけど…」という人もいるかもしれませんが、実は多くの人は知らず知らずのうちにホリスティックケアを実践していることが多いのです。

例えばアロマテラピーはホリスティックケアのひとつですが、多くの飼い主さんはホリスティックケアだからアロマテラピーを取り入れるわけではないと思います。アロマテラピーが愛犬の生活をより良いものにしてくれると聞いて、取り入れているのではないでしょうか。

このように、愛犬のためにと何気なく取り入れている方法がホリスティックケアだったという方が多く、後から「ホリスティック」や「ホリスティックケア」という言葉を知る人が多いようです。

こうした意味では、毎日の食事もそのひとつ。愛犬の健康のために、どのフードがいいか、どのメーカーがいいかなどを一生懸命考える人は年々増えている印象を受けます。このようなこともホリスティックケアのひとつといえるのです。

ホリスティックケアのふたつの注意点

ホリスティックケアを取り入れる際には、以下の2つのポイントに注意しましょう。

  1. ひとつの方法に固執しない
  2. 一般家庭ではできないこともある

1. ひとつの方法に固執しない
ホリスティックの概念は「心身ともに健康で幸せな状態を目指すこと」。そのためにどの方法を用いるべきかは、飼い主や愛犬によってさまざまです。ホリスティックケアを取り入れる場合はその点に注意し、ひとつの方法や考え方だけに固執しないようにしましょう。

例えばフードを選ぶ際、「●●さんに薦められたこのナチュラルフードでなければいけない」などと思っていませんか。たしかにナチュラルフードの多くは、犬の健康を考えて作られています。しかし、たまたま選んだものが愛犬に合わなかったとしたらどうでしょう。愛犬も飼い主も幸せになれないのではないでしょうか。「体にいいから」と与え続けることもできますが、場合によっては愛犬が体調を崩したり、嫌々食べたりすることになるかもしれません。また飼い主さんも「無理やり与えてしまった」「自分のせいで愛犬の健康を損ねてしまった」という罪悪感にさいなまれるかもしれません。

飼い主が愛犬の健康を考えてあげることはとても大切ですが、「この方法でなければ幸せになれない」という考え方は、ホリスティックケアにはありません。ホリスティックケアで重視されているのは物事を全体的な広い視点で捉えること。そのためには、自分がいいと思っている考え方や手段が正しいのかを推し量るための客観的視点を持つことが必要です。

ホリスティックケアを実践する中でうまくいかないことがあった場合は、広い視点を持って考え直してみましょう。もっと良い方法が見つかるかもしれません。

2. 一般家庭ではできないこともある
ホリスティックケアには家庭で飼い主が行えることとそうでないこと(医療として獣医師などの専門家が行うこと)があります。すべての問題を飼い主の手だけで解決しようとしないように注意しましょう。まれに「ホリスティックケアを行えば西洋医学は使わなくていい」「薬や手術は悪いものだ」という考えが聞かれますが、ホリスティックにはこのような考えはないので注意しましょう。

西洋医学を使わずに、無理に病気などを治療しようとすると、逆に症状が悪化し、ひどい場合は命を落としてしまう場合もあります。こうした点は一般の人では判断できないので、悩むよりもその道のプロに任せたほうが良いでしょう。

広い視野で捉えれば、西洋医学もホリスティックケアのひとつ。否定や拒絶から入るのではなく、個々にとって最善の方法を選択していける目を養っていきましょう

食事におけるホリスティックとは

ホリスティックの概念に置ける「食事」の意味とは

ホリスティックの概念を最も取り入れやすいもののひとつに食事が挙げられます。愛犬の毎日の食事に気を使っている人も多いのではないでしょうか。ここではホリスティックな視点からみた愛犬の食事についてご紹介します。

「心も体も満たしてくれる食事」

単に体にいいことだけを考えると、「栄養素が豊富なもの」「無添加のもの」「オーガニックのもの」などを想像される方が多いかもしれません。しかし、ここで大切なのは、ホリスティックの概念が「心も体も満たされて幸せになる」ことだということ。つまり、いくら栄養満点でも、無添加でも、愛犬が喜んで食べなければ「心も体も満たされて幸せになる」という状態からは遠くなってしまいます。

人間に置き換えてみても、美味しくないごはんや食べたくないものを毎日出されるのはつらいですよね。それは愛犬も同じはず。もちろん健康のために、栄養が豊富なものや体にいいもの、栄養バランスの良い食事を与えることは大切ですが、愛犬が美味しく食べているか」という点も大切なポイントの1つです。

ホリスティックにおける「食べない場合の対処法」

一方、食べないからと言って頻繁にフードを変更すると、「食べなければおいしいものが出てくる」と愛犬が学習して食べむらがでたり、少食になったりすることがあります。また、いつでも食べられるようにとごはんを出しっぱなしにしていると、逆に「いつも置いてある」という安心感から食事時間に食べなくなったり、食に興味をもたなくなったりすることも。

このような行動をとる多くの飼い主さんは愛犬を心配したり、愛犬のためを思ったりして行っています。ただ、こうした行動は知らず知らずのうちに飼い主が愛犬の「食事に対する意欲」を削いでいる可能性があります。その場合は、フードの種類を変えたり、ずっと出しっぱなしにしたりするのではなく、食事の前に散歩に連れて行ってお腹をすかせたり、ある時間帯だけ食事を出してあげるなど、「愛犬が自然に食事する環境」を整えてあげましょう。

ホリスティックでは全体的な視野を持って物事を捉えることが大切です。「食べない=フードの種類が合わない」と決めつけるのではなく、さまざまな可能性を考えた上で、「散歩に連れて行く」「ある時間だけ食事を出す」など環境を整えてあげましょう。

食事におけるホリスティックで大切なこと

ホリスティックの概念に基づいて食事を検討する場合は、他にも以下のような注意点があります。

最新の栄養学も昔ながらの食養生も取り入れる
科学や知識は常に進歩しています。それは栄養学でも同じこと。数年前まで知られていなかったことが新たに発見されることもあるため、最新の栄養学の知識を愛犬の食事に取り入れることはおすすめです。一方で食養生は健康な身体作りのための先人たちの知恵が集まっています。東洋医学など古来から伝わる学問の中にも、現代の犬たちにとって、大切な要素がたくさん詰まっています。どちらかに偏るのではなく、個々に必要なものを選択していくことが大切です。

食事環境を整えてあげる
愛犬は野生動物よりも行動範囲が狭く、暇を持て余していることが多いものです。そんな彼らにとって食事は、ニオイや味、飼い主が用意してくれる間の音など、刺激的な要素が詰まった大きな楽しみのひとつ。こうした刺激は心の健康にも作用するので、できるだけ環境を整えてあげることで、五感で楽しめ、心も体も満たされるような食事時間を提供してあげましょう。

体質や年齢にあった食事を提供する
人間同様、愛犬も年を追うごとに体質が少しずつ変化します。つまり今は愛犬にとってベストな食事も、数年後にはそうでなくなる可能性が高いのです。こうした体質や年齢の変化も加味した上で食事を選ぶようにしましょう。

栄養素が豊富なバランスの良い食事を与えることはもちろん大切なことですが、それ以外にも愛犬の置かれている環境や年齢、体質なども考慮することが、ホリスティックでは重要です。

ホリスティックケアを学ぶことのススメ

前述の通り、ホリスティックケアにはさまざまな方法があり、またどんな行為も全体的な視野で捉える必要があります。しかし、ご自身の愛犬の健康を考えながら、その生活をより良いものにしていきたい人には非常に役立つ知識です。興味を持たれた方は本格的に学んでみるのもいいかもしれません。

参考:ホリスティックケアを学ぶには→ ホリスティックケア・カウンセラー養成講座

また、多くの犬の幸せという観点では、犬関連の仕事に携わる方々にもぜひ学んでいただきたい知識です。ホリスティックケアを学ぶことで、飼い主目線のアドバイスの幅を広げることができます。アドバイスの幅が広がれば、正しい知識を持った飼い主が増え幸せな犬が増えることにもつながります。

おわりに

ホリスティックケアの種類はさまざまですが、どんな方法であっても、大切なことは以下3つだといえます。

心も体も満たされて幸せな状態になること

自然治癒力を高めていくこと

全体的な視野で物事を捉えること

ホリスティックの考え方は、愛犬だけでなく飼い主の生活にも取り入れることができます。愛犬とともにホリスティックケアを楽しむことが、「心も体も満たされた幸せな状態」に近づけるヒントかもしれません。また気軽にホリスティックの考えやホリスティックケアを生活に取り入れることができる一方で、非常に奥が深いものでもあります。私もまだまだ勉強過程ですが、ぜひみなさんも理解を深めるために、学び続けられることをおすすめします。

ホリスティックについては、以下サイトでより詳しくご紹介しています。ホリスティックに関心のある方は、ぜひ合わせてチェックしてみてくださいね。

GREEN DOGが考える「ホリスティック」とは→ グリーンドッグ公式サイト

GEEN DOG相談ルーム

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日笠 克枝(ひがさ かつえ)ホリスティックケア・カウンセラー 、ペットマッサージセラピスト、愛玩動物飼養管理士1級

日笠 克枝(ひがさ かつえ)ホリスティックケア・カウンセラー 、ペットマッサージセラピスト、愛玩動物飼養管理士1級

ドッグライフカウンセラー 動物関連専門学校を卒業後、福祉関係の仕事を経てGREEN DOGへ。チーフカウンセラーとしてこれまで1000件以上の犬の健康・食事・しつけの相談を行う。現在はシニアカウンセラーとして相談を行うほか、専門学校での特別講義やセミナーなどでの講師としても活躍中。
日笠 克枝(ひがさ かつえ)ホリスティックケア・カウンセラー 、ペットマッサージセラピスト、愛玩動物飼養管理士1級

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