2017.03.09心のケア

【犬との暮らし】心理士が解説!犬に好かれる人の特徴3つ

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犬に好かれる人の特徴
みなさん、はじめまして。ドッグメンタルトレーナーの白田祐子です。

「あの人といるとホッとする」「一緒にいると楽しい」「また会いたくなる」など、特別な関係でなくても不思議とそう思える人がいますよね。反対に一少し苦手と思える人もまたいるのではないでしょうか。

実は犬も私たち人間と一緒にいるときに、同じように感じるといわれています。犬が好きな人なら、犬にとって一緒にいて安心できる存在になりたいもの。飼い主さんであればなおさらですね。でも、その思いとは裏腹に犬にとって少し苦手な存在になっている可能性もあるかもしれません。

このコラムでは、犬の認知行動療法と飼い主のコーチングという心理学を軸としたドッグトレーニングを行う立場から、ヒトと犬の心と行動の関係についてお伝えしていきたいと思います。

今回は、犬に好かれる人の特徴について、犬に好かれる人と犬から苦手だと思われる人との違いについてお話します。みなさまと愛犬の日々のコミュニケーションにご活用いただけたら嬉しいです。

犬は穏やかに話す人が好き

穏やかに話す人

犬はヒトの感情を敏感に感じ取る生き物

犬に好かれる人の一番の特徴は声にあるといわれています。犬は、話しかけられる時やそばにいる時に、ゆったりと優しさに満ちた穏やかな声で話す人を好む傾向にあります。言葉そのものではなく、声の調子で(もちろん他に表情やしぐさなどでも)私たちの感情を汲みとるといわれており、犬が人との居心地良さを判断するのに声はとても大切な要素の一つです。あまりに高すぎる声は、犬を興奮させたり不安にさせたりすることがありますし、逆に低すぎる声は犬を怖がらせてしまうこともあります。

また、強い口調や大きな声を犬は怖がります。「かわいい!」と大きな声で興奮気味に近づいたために、犬に「ワンツ!」と一喝される光景が見られることがありますが、「犬好きなのに犬に嫌われちゃうのはなぜでしょうか」と悩まれているかたでも、このようなことは気づかないうちにしていることが多いものです。

犬はとても耳が良い動物。犬に指示を出すときにも大きな声を出す必要はありません 。犬は私たちの声にとてもよく反応しています。それは、私たちが発する声にはとても多くの感情が含まれていて、犬はそれを敏感に感じ取るからです。穏やかな話し方から滲み出るエネルギー(感情)を犬は好みますから、穏やかに話す人は犬から好かれることが多いようです。

犬は落ち着いている態度が好き

落ち着いている態度

犬はヒトのことを良く見ている

犬に好かれる人には態度が落ち着いている人が多いもの。それは、不安や緊張が少なく、いつでも悠々としていて、犬にもそれが伝わるからと考えられています 。犬は私たちの心の揺れをすぐに察知する動物。散歩中に他の犬が来るのを見た飼い主さんが、「嫌だな」「うちの子、吠えるかも」とあなたが不安や緊張を感じると、犬は飼い主の不安を感じとって、吠えることも多いのです。飼い主さん自身が気づいていない小さな心の揺れでも、愛犬の不安の引き金になることさえあります。一般的に想像する以上に犬は人の心の動きを敏感に感じているのですね。またその緊張や不安は他の犬にも影響を及ぼすこともあります。犬嫌いの人が感じている「怖さ」が態度に出れば、犬はその人の態度を認識して、結果的に吠えてしまう、という悪循環も生まれることがあります。トレーニングの前に「今の気持ちは落ち着いています」と答える人は多いですが、肩の張りや目の動きを観察すると緊張していることが読み取れます。どんなに平静を装っても犬は私たちの感情に反応するので嘘は通用しないのですね。犬にとって落ち着いた態度をとっているか、というのは案外に難しいものといえます。

犬もヒトも、安心できる相手と見つめあったり触れ合うことで幸せホルモンと呼ばれるオキシトシンが分泌されることが研究でわかっています。オキシトシンはストレスの緩和や恐怖心の減少、親密感や学習意欲の向上などにも効果があるといわれていますので 、私たちの落ち着いた心や態度で犬は幸せを感じるともいえるかもしれません。 

犬は待つことができる人が好き

待つことができる人

犬はマナーを重んじる生き物

犬が近づいてくるのを待って匂いを嗅いでもらっている人は犬から好かれる傾向があります。犬同士の挨拶は匂いを嗅ぎ合う自己紹介から始まるので、これはとても犬の視点に立った行動なのですね。子犬 でもない限り、犬同士が前触れもなく相手の体に触ることは犬の中ではマナー違反です。犬は社会的な動物ですので私たちが思う以上にルールやマナーを重んじます。それは人に対しても同様。自分勝手に体を触ろうとする人を犬は信用してくれません。大人しく触らせていても実はストレスを感じていることもあるので気をつけたいですね。

私も犬と信頼関係を築くときには、決して自分から近づいたり名前を呼んだりはしないように心掛けています。それが犬流のマナーであり犬への尊重の証でもあります。あまりの可愛さにすぐに抱きしめたくなっても、それはしばしのお預けにして、ゆっくり時間をかけて私のことを知ってもらいます。

また、犬は正面から目を見られると緊張します。犬同士ではそれはとても無礼な態度なのですね。犬に好かれる人は犬のマナーを理解している人ですから、無理に犬を動かしたり、犬同士の交流に介入したりせずに犬を待つことができます。犬はいつでも考える時間を与えてくれる人が大好きなのです。

おわりに

人の性格は多面的ですから、犬に好かれる人が日常的に3つの特徴を持ちあわせて行動しているのかというと実際はそんなことはないかもしれません。スポーツ観戦や友人との飲み会では興奮をしたり大声を出したりもしますね。肝心なのは犬の前では犬の気持ちを汲み取った言動をとれているという点にあるのではないでしょうか。ですから、犬を安心させる存在になりたいと意識して正しく犬を理解すれば、犬に好かれる人のような振る舞いが自然にできるようになるのではないかと思います。私も日々精進、愛犬のほうが私よりも格段に人間性(犬性?)が優れているので見習うことも多く反省と発見の毎日です。3つの特徴はごく一部の情報ですが、犬への接し方を見直すチャンスになり、自分自身を見直すきっかけにしていただければ嬉しいです。

次回は、犬の心の成長についてお届けします。

GEEN DOG相談ルーム

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白田 祐子(しらた ゆうこ)心理士/ホリスティックケア・カウンセラー

白田 祐子(しらた ゆうこ)心理士/ホリスティックケア・カウンセラー

公益社団法人日本心理学会認定心理士。トレーニングスクール、ル・ブラン湘南代表。25年前から犬の気持ちを理解するため犬の行動や心理を独学し、保護施設でしつけなどのボランティア活動を開始。現在のパートナーは、3頭目の雑種の保護犬11歳の女の子。大学で教育学、認知心理学、社会心理学などを専門的に学び、人と犬の関係性や犬の心の成長の研究を行う。2013年にスクールを立ち上げ、飼い主と犬のパーソナリティを重視。思考に訴えかける行動矯正が多くの女性に支持されている。翌年ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。食事の重要性を再認識しフード選びのアドバイスも積極的に行う。里親制度の啓蒙や地域行政と連携した動物相談など、教育、行政、法律と多方面で犬と人の問題に向き合っている。ヒトと犬の関係学会員、愛玩動物飼養管理士、神奈川県動物愛護推進員。

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