2017.09.12心のケア

ストレスを撃退する方法~犬のストレスを解消するには

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今回は、元Dog Actuallyライターで、ケーナイン・ストレスケア・スペシャリストの清水克久さんより、ストレスケアに関する記事をお届けします。

 

最近は、とても不安定な天気で、雷や浸水なども多く発生しており、犬たちにとっても大きな負担が掛かっていると思います。

ストレスとは、生物が生きていく上で切っても切れないものですが、時には集中豪雨の影響などで被災を余儀なくされてしまっている方々のように、普段より遙かに多くのストレス負荷は、身体的にも精神的にも大きな影響を与えてしまいます

そもそも、ストレスを定義する前に、共通のプラットフォームを持つために健康とは何かをはっきりさせましょう。

健康とはなにか?

WHOで健康とは、「肉体的、精神的および社会的に完全に良い状態であることであり、単に疾病または虚弱でないということではない」とされています。これは生物全般に当てはめることが出来ると思います。現代でも、多くの精密検査で著しい異常が発見されない場合、ストレスに起因していると判断されることも多くあり、それほど現代の生活においてストレスは身近なものです。

私自身この観点から、日常のストレスコントロールが健康を保つ大きな役割を果たすという信念に至りました。そして、自分の興味のあるものでどうやってストレスを軽減できるかと思い、バッチフラワーレメディや行動学、カウンセリング対応術などを学んできました。要は、毎日多少のストレスがあったにせよ、そのレベルが自分で対応できるものであり、その結果楽しく暮らせていれば長生きも出来る確立も高いと思いますし、クオリティ・オブ・ライフ(QOL)は必然と高いものになるはずです。

まずストレスを撃退するには、相手を知らなければなりません。ストレスには大きく分けて3種類のものがあるとされています。

ストレスの種類

物理的、科学的に起因するストレス(例:暑さや騒音など)

生理的に起因するストレス(例:感染や過労など)

社会的、心理的に起因するストレス(例:人間関係や不安など)

通常は、これらのストレスが重複して発生し、個人的なストレス解消方法や仲間の協力を仰いでそのレベルを下げていますが、それはあくまで自分がその環境をある程度コントロールできる場合です。

例えば犬が病気で入院したとしましょう。そうすると、普段慣れていないケージで生活をしなければならず、普段よりも慣れない音が周りですることは多いでしょう(物理的・科学的ストレス)。

そして、入院しなければならないという事実から、犬には必然的に生理的なストレスがかかっている上に、過労は重なります(生理的ストレス)。

そして、周りの犬との関係は、全くの他犬であるために新しく築かなければならず、増して大好きな飼い主と離れその不安も大きいはずです(社会的、心理的ストレス)。

被災している犬に関しても、普段とは全く異なった環境に短期間で移行しているので、感染症など以外は入院時と同じような状況であると判断できますが、地震や津波というものが来るという認識ができない状態での被災ですので、そのストレスは計り知れないと思います。

では、実際にどうやってストレスを軽減すれば良いのでしょうか?

ストレスの軽減方法

それは、交感神経の緊張を緩和することです。通常動物はストレスを受けたときにコルチゾンアドレナリンという神経伝達物質が分泌され、血圧を上昇させたり心臓の鼓動を早くさせたりして、動物が恐怖に直面したときに起こす4F(Fight, Flight, Freeze, Fiddle about)の準備を指示します。この状態は「臨戦態勢」とも言える状態であり、副交感神経が優位となっているリラックスしている状態からは、真逆の状態です。また、この2つの神経系は相反する立場にありますので、理論上同時に活性化することはありません。よって、リラックスできる状態を作ることが出来れば、結果的には交感神経の作用を緩和することとなります。

その為には、アドレナリンなどとは逆の役目をするセロトニンという神経伝達物質の分泌を促す必要がありますが、幸いなことにこの物質の分泌は比較的簡単に鍛えることができますし、毎日5分だけでも良いのです。

1. 太陽を浴びる
セロトニンは体内時計とも深い関係にあります。体内時計は強い光で修正できることが実験からわかっています。特に朝日を浴びることが身体には良いとされていますので、晴れの日は朝からゆっくりとしたペースで散歩してみてください。

2. リズミカルでゆっくりした運動
セロトニンはリズミカルな一定したものが好きです。少し時間が余ったならば、屈伸運動でも深い深呼吸でも良いです。ゆっくりとしたペースで行ってください。犬に対しては、体の側面を肩の辺りから太ももまでゆっくりと撫でてください。また頭をゆっくり撫でても良いです。激しくないゆっくりとした刺激を与えるのです。

3. よく噛めるものを与える
犬科の動物は野生で狩りをし、そして獲物を長時間にわたり食します。そしてよく噛み、ゆっくりとした時間を過ごします。今、多くの犬が食べているドッグフードは早ければ5分、通常であっても15分ほどで食べ終わってしまいます。だからと言って多くの量を与えることもできないので、犬ガムや骨に近い長時間噛めるものを与えると良いです。

4. たんぱく質を取り入れる
セロトニンはトリプトファンというアミノ酸の一種が原料になっています。栄養のバランスを見つつ、たまには新鮮で良質のたんぱく質であるお肉やお魚を調理してあげてください。

5. リラックスできるものなら何でも
アロマテラピー、Tタッチやバッチフラワーレメディなど、身体がリラックスできるものなら何でも試してみてください。

 

終わりに

飼い主さんがリラックスをしなければ、近くにいる犬もリラックスできません。まずは飼い主さんがゆっくりとした時間を作り、犬と一緒にセロトニン強化時間を作ってください。それは幸せの時間でもあり、犬の笑顔が増える時間だと思います。
 

GEEN DOG相談ルーム

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清水 克久(しみず かつひさ)

清水 克久(しみず かつひさ)

英国Natural Animal Centre (http://naturalanimalcentre.com/)で、ケーナイン・ビヘイビアーとバッチフラワーレメディを学び、アニマルプラクティショナー(BFRAP)を取得。ストレスケアを中心に、行動学や生理学など科学の面からも解説するケーナイン・ストレスケア・スペシャリスト。元Dog Actuallyライター。ホリスティックケアカウンセラー。
清水 克久(しみず かつひさ)

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