2016.12.01子犬のケア

子犬のしつけはいつから始める?犬のしつけの基本や開始時期

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子犬のしつけの基本や開始時期

ヒトと犬は、違う生物種です。習性、考え方、行動、欲求など、ヒトとの共通点もありますが、違うところがたくさんあります。違う種なので、同じ家、空間、時間、社会を共有するためのヒト式のルールや作法を教えてあげなければ、摩擦が起きるのは当たり前。しつけとは、異文化コミュニケーションを成立させるためのツールです。

今回は、しつけの開始時期や基本のしつけについて、犬業界20年、GREEN DOGのトレーナー/ホリスティックケア・カウンセラーにお聞きしました。

子犬のしつけはいつから始める?

子犬のしつけはいつから?

私たちと同様、犬も自らの経験から多くのことを学ぶため、子犬を迎えたその日からしつけは必要です。これはとても大切なこと。ぜひ覚えておきましょう。

一般的には、生後2か月、3か月頃の子犬を迎えることが多いようです。「そんなに小さなうちからしつけをするなんて可哀想」と思う人もいるかもしれません。けれど、しつけとは、難しいことや厳しいことを教えるわけではありません。

「わが家のルールは〇〇ですよ。このルールに従った生活をしていこうね」というおうちの方針を、飼い主が子犬に一貫性を持って教えることです。「わが家のルール」「愛犬の教育方針」は子犬を迎える前に家族会議で決めておくとよいでしょう。

どんなルールが必要? 「わが家のルール」の例

  1. 入っていいお部屋はリビングまで。キッチンや和室には入ってはダメですよ
  2. トイレはここでしましょうね
  3. 階段を勝手に降りてはいけません
  4. あなたの安全地帯であるベッドやケージの場所はここですよ、など。

ココに注目 これではパートナーが困惑します!

  1. 子犬の時はキッチンに入ることが許されていたのに、後から進入禁止に。
  2. 家じゅうどの部屋も自由に出入りできたのに、大きくなってベッドに飛び乗れるようになったら、寝室が進入禁止に。
  3. 最初はテーブルの上の食べ物を勝手に食べても笑顔で許されていたのに、今は「行儀が悪い!」と怒られる。

迎えたばかりの子犬は小さくて、とにかく可愛いもの。最初のうちはルールがなく自由にさせていたのに、後になってからだんだん自由を狭めていくことはやりがちなこと。けれどそれでは、犬も解せません。

今まで許されていたことを取り消したうえで、改めて正解を学んでもらわないといけないため、犬がルールの学び直しをするのは、まっさらの状態のときに教えるより大変になります。家族のルールは、初日から統一されているほうが望ましいでしょう。

子犬に教えたいしつけ7つ

子犬のしつけ

しつけとは、異文化コミュニケーションを成立させるためのツールであり、飼い主と犬が意思疎通を図るための共通語です。

意思疎通ができる共通語があることで、結果的にパートナーを守り、そしてヒト(家族も、社会全体のヒトも)を守ることになります。

犬が、社会に迷惑をかけるようでは本末転倒。しつけは、犬とヒトが幸せに暮らすために欠かせないものです。

では、お互いが幸せに心地よく安全に暮らせる最低限必要な共通語として、パートナーに理解してほしいことは何でしょうか。

子犬にぜひ教えておきたいしつけ7つを紹介します。

トイレのルール
これは多くの飼い主にとって一番の議題でしょう。どこで排泄をしてもらいたいのか、を教えます。とくに子犬のうちは膀胱が小さいので、室内飼いの場合はリビングなどに犬用のトイレ・スペースを用意し、そこでしてもらうように根気よく教えていくことになります。最も大事なことは飼い主の教え方、トイレに連れて行くタイミングです。

アイコンタクト
必要に応じて飼い主に注目させること。アイコンタクトは、犬に「今から大事なことを言いますよ」「ちゃんとこっちを見てね」というときに行います。アイコンタクトとはいうものの、きっちり互いの目を合わせなくてもかまいません。呼びかけた飼い主の顔を見てもらう程度でじゅうぶんです。大切なのは、求めに応じて都度飼い主に注意を向けることを教えることなのです。さまざまなしつけを教える最初の一歩ともいえます。

コイ、オイデ
いわゆる「呼び戻し」です。「コイ」「オイデ」またはパートナーの名前を呼ばれたら、必ず飼い主の近くに戻ってくる、というルール。この呼び戻しはいざというときに愛犬を守る最も大事なしつけのひとつといえます。呼ばれたら、きちんと飼い主のところに戻ってくる犬に育てましょう

セルフコントロール
食事前やお散歩前などでテンションや興奮度が高くなっているときに、犬が自分自身で冷静になれるよう、自制心を養うことです。飼い主の指示や合図によって落ち着くのではなく、犬が自ら考えて、自分で抑制することを学習します。教える際には、飼い主にも忍耐力が必要。これもまたアイコンタクトと同様に、ほかのしつけやトレーニングの基礎となる大事なものです。

ハナセ、チョウダイ
飼い主とオモチャを使って引っ張りっこゲームなどをするときに、「オモチャをだして、飼い主にチョウダイ」ということを教えます。独占欲を強めない、また何か異物を食べそうになったときに出してもらう、など、愛犬の命を守るためにも大事なしつけのひとつです。

ブラッシング、歯磨き
パートナーの健康ケアをするうえで大事なしつけ。おとなになって毛玉ができてから急にブラッシングしようとしても、犬にとっては、何をされるかわからなくて怖いもの。初回がそんなイヤな経験だと、グルーミングが大嫌いな犬になることも。月齢が低く警戒心の薄いうちからブラシやコーム、歯ブラシなどの道具に不信感を持たない練習をまず始めましょう。

ハウス
愛犬に「安全地帯」であるハウスを教えること。ケージやサークルに数時間も入れっぱなしにする生活は、アニマル・ウェルフェアの観点で問題がありますが、安全地帯を用意してあげること自体は、犬の精神安定に役立ちます。また、災害時、一緒に同行避難する際にも必要なしつけです。
愛犬と一緒に避難するためにコチラを読む → 災害時、パートナーと一緒に避難するために オーナー様が知っておくべきこと

おわりに

パートナーとコミュニケーション(いわゆる意思の疎通)がとれないことがお互いのストレスになります。飼い主にとっても、犬にとっても、共通のコミュニケーションツールがあった方がストレスが少ないのです。犬種やサイズに関係なく、どんな犬にもしつけは必要です

しつけの理想は、「失敗ゼロ」を目指すこと。「犬にしてほしくない行動」は、できるだけ経験させないようにするのがコツです。そのため、教えるときに、子犬から目を離さないでいられる物理的な条件を整えておくことが不可欠です。つまり、子犬を迎える時は、1週間ほどお休みがとれるタイミングがよいでしょう。

しつけは、本来は予防や保険のようなもの。何か問題が起きてから行うものではありません。犬を飼うのが初めてで、犬に共通語で意思疎通する方法を教える自信がない場合には、子犬が来る前から、近所で評判のトレーナーやパピー教室などを探しておく努力をしましょう。子犬を迎える前のセミナーも開催されています。知識を得て迎えることは飼い主の義務でもあります。また迎えたばかりの飼い主でも学ぶことはたくさんあります。

しつけは、人間社会の中でヒトの都合で決めたルールを犬に押しつけるという側面があり、そのため犬に譲歩してもらう場面もでてきます。できるだけ犬への負担を少なくして教えることが大切です。パートナーと飼い主、そして社会が幸せに共生するために必要なしつけであることを忘れずに、毎日普通にしつけする、つまり毎日普通にパートナーと会話をするように行いましょう。

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監修 : 遠藤 和義(えんどう かずよし) ドッグトレーナー、ホリスティックケア・カウンセラー

監修 : 遠藤 和義(えんどう かずよし) ドッグトレーナー、ホリスティックケア・カウンセラー

犬業界のキャリアは今年で20年目。 国内外の著名なドッグトレーナーに師事し、モチベーショナル・トレーニングの 知識や技術を学ぶ。同時に、多数の保護犬・保護猫の日常ケアにもたずさわる。 各地のしつけ方教室の運営や動物系専門学校の教員などを経験後、縁あって GREEN DOGへ。実店舗やしつけ方教室の運営を手がけ、現在は年間3000件の健康相談を受けるセンターの責任者。
監修 : 遠藤 和義(えんどう かずよし) ドッグトレーナー、ホリスティックケア・カウンセラー

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