2016.12.29介護

どうする?老犬が散歩に行きたがらないときにできること

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老犬が散歩に行きたがらないときにできること

老犬になったせいか、散歩に行きたがらない…このまま散歩に行かないままでもいいのかな?と悩む方はいませんか?

犬は年をとってきても、本来は外の世界に接することが好き。心と体が健康であれば、犬が散歩に行くことは自然な行動です。外にはいろいろな匂いや音があり、日の光や風を感じられる散歩に出かけることは、犬にとって良い刺激となり、いちばんの楽しみなのです。

犬が散歩に行きたくない理由は何でしょう。それを考え、改善することができるのは飼い主さんだけです。この記事では、年齢を重ねた老犬が散歩に行きたがらないときにどうすればいいかについてお届けします。

シニア犬が散歩に行きたがらない理由2つ

パートナーが散歩に行きたがらないときには、まず不調がないかよく観察しましょう。外見ではまだまだ若く元気に見えるパートナーでも、身体の中は少しずつ変化が起きています。散歩に行きたがらない、動きたがらないというのは、シニア犬に多い身体や心の不調のサインかもしれません。とくに体に触ろうとすると唸る、嫌がるなどの行動がある場合は、疾病が原因ではないか、まず獣医師の判断を仰ぎましょう

身体の不調

  • 高齢による足腰の負担(関節の痛み、しびれ、疼痛など)
  • 内臓の疾病(動くと痛い、つらい、息苦しいなど)

心の不調

  • 意欲や好奇心の低下、精神的な問題など。

もともと若いときから散歩が好きではないという犬はいます。散歩に行く喜びを学習しなかったか、散歩が怖いと学習したなど、老犬になって生じた変化ではなく、もともとうまく社会化できなかったことが原因と考えられます。

シニア犬に散歩は必要?

シニア犬に散歩は必要

犬のシニア期は、日常生活にほぼ支障がないシニアⅠ期~日常生活のあらゆる場面で介護が必要なハイシニア期まで大きく3つのステージがあります。

獣医師から止められていなければ、介護が必要な犬でもできるだけ散歩には連れ出してあげましょう。それほど散歩には大きなメリットがあるのです。

犬のいちばんの情報収集器官は鼻。犬の喜びは、鼻をつかって探求する(かつては獲物を探したり、仲間の情報を得るなど)ことだといっても過言ではありません。

土や空気に触れることにより、免疫機能が適度な刺激を受けて健康状態をバランスよく維持します。また午前中の陽射しを浴びるとセロトニンの分泌が増えます。別名しあわせホルモンとも呼ばれる物質で精神安定や体内時計の調節の働きがあります。夜鳴きの防止も期待できるんです。ですから、介護が必要な歩けないパートナーでも、抱っこやカートを利用して外に連れ出すことは大事です。

老犬の運動不足によるリスクとは
散歩に行かないと、筋力低下はもちろんですが外で得られるさまざまな情報や刺激が絶たれてしまいます。脳や心に刺激がない生活は、とても退屈なこと。とくに脳への刺激が少ないと認知症になる時期を早める可能性が高くなりますし、食欲の減退につながることもあります。

老犬の散歩のお悩み別解決法

老犬の散歩の悩み別解決法

Q.散歩に行きたがらないときはどうしたらいいですか?
A.若いときから毎日散歩に行く習慣がなく、嫌がっているときには、シニアになって急に散歩に毎日連れ出すと、環境への順応性が鈍くなっているシニア犬はストレスを感じることもあります。愛犬の様子を観察し、ペースに合わせて徐々に連れ出してあげましょう。

シニアからでも遅くはありません。ぜひ「散歩って、楽しいものだよ」と教えてあげてください。外で特別なおやつを与えたり、匂いをたくさん嗅げる場所でゆっくり過ごしてみたりするのもいいですね。何より飼い主も一緒に「楽しみだね、さあ行こう!」という気持ちを示すことが大切です。

シニア犬の関節や筋肉は硬くなっています。出かける前にはできるだけ筋肉や関節を温めながらマッサージし、ウォームアップをして出かけましょう。このような準備運動をせずに外に出ることで関節が痛み、散歩に行きたがらなくなることもあるようです。シニア犬は、外に連れ出す前に必要なケアをしてあげましょう。

家の中でも歩くのを拒む、痛がるそぶりを見せる、突然散歩を嫌がるようになったなどの場合は、身体の不調で動きたくないのかもしれません。何か症状が出ていないかどうか動物病院で診てもらいましょう。

Q.散歩中に歩かなくなる、立ち止まるのですが…
A.もともと散歩が苦手な犬は、年齢を重ねて心に難しい面が出てくることがあります。精神的な問題ではない場合は、身体の変化(衰え)かも知れません。たとえば白内障のため、明るい陽射しが苦手になり夕方の時間のほうがよく歩ける犬もいます。またシニアの体調は気候の変化など、日によっても変化します。散歩はパートナーのペースに合わせてあげることが大切です。ゆっくり歩いたり、休憩をいれたり、歩きやすいコースを選んだり、愛犬のことをよく観察しながら歩くようにします。

Q.散歩中に倒れたときはどうしたらいい?
A.倒れた、へたりこんだ、たびたび立ち止まる(今にも倒れ込みそう)などは、心臓などに大きな異常が起きている可能性があります。できれば大きな動物病院にすぐに搬送してください。

Q.介助用ハーネスを使って散歩をさせたいのですが
A.介助用ハーネスには一般的に、胸周りに着せ前足を、腰に履かせて後ろ足を、胴回りに腹巻のように着させ胴回りを補助するタイプがあります。いずれも完全に歩けない四肢麻痺の犬のために使うものではありません。介護は必要でも支えがあれば歩ける犬のために使いましょう。後ろ足が真っ直ぐになるほど犬を吊り下げて移動させたりすると背骨や腰に負担がかかります。正しく使いましょう。

Q.カートでの散歩の注意点は?
A. 小型犬の場合は、カートに乗って目線が高くなることから強気になりやすいため、吠えたり威嚇したりするような興奮状態が続かないようにすることや、カートからの落下にもじゅうぶんに注意しましょう。まだ歩けるうちから、カート散歩ばかりというのは健康管理の点からもおすすめできません。カートに乗っているだけでは、外の空気を感じることはできても、筋肉の維持ができません。土のにおいを嗅ぐ喜びや自然に接触することの恩恵も得られません。自分の足で歩けるうちは、ゆっくりでも自分で歩かせてあげましょう。カートでの散歩は、獣医師から外出許可をもらった寝たきりのパートナーや、病気の症状があるパートナーを動物病院に連れていくときなど、工夫して使いましょう。

おわりに

何歳になったから老犬(シニア犬)という定義はありません。それは犬種や個体によっても違いがあり、また若いときからの運動のさせ方、ケアの仕方でも差がでてきます。「シニアだから」と人間側がパートナーの限界をつくらずに目の前のパートナーに合わせてケアをしてあげましょう。QOL(生活の質)の高い老後をパートナーに満喫してもらうために、元気ならば毎日散歩に出かけ、筋肉、脳、そして心にもたくさんの刺激を与えて、若々しくいてもらいましょう。

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監修:山本 由能(やまもと ゆの) シニア犬カウンセラー、ペット栄養管理士、ペットケア専門士 

監修:山本 由能(やまもと ゆの) シニア犬カウンセラー、ペット栄養管理士、ペットケア専門士 

現在の愛犬との生活がきっかけで犬の食事や心のケアについて勉強を始めたことがご縁となりGREEN DOGへ。日々の業務ではパピーからシニア犬までさまざまなお悩みに対応しています。最近は介護やペットロスについてのご相談も増えてきました。自身も飼い主のひとりとして一緒に悩み考えることで研鑽を積んでいます。
監修:山本 由能(やまもと ゆの) シニア犬カウンセラー、ペット栄養管理士、ペットケア専門士 

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どうする?老犬が散歩に行きたがらないときにできること」への2件のコメント

  1. 野上勇司

    10歳になるミニチュアピンシャーがいます半年前から散歩中足をつっていました。それからあまり歩かなくなったのでサプリメントと関節の塗り薬をしています、それから少しずつは効果が出始めたんですがつい最近又両足がつったようになり歩きません。オシッコとウンチをすれば、良く歩く様になりますがこのままでいいのでしょか。何か良い方法ないでしょか?

    1. 「犬のココカラ」編集部 チームGREEN DOG 監修・執筆「犬のココカラ」編集部 チームGREEN DOG 監修・執筆

      野上様、コメントをいただきありがとうございます。GREEN DOGの山本と申します。
      野上様のパートナーは10歳とのことですから、ミニチュアピンシャーとしてはまだまだ若いですね。あまり歩かなくなっているとは、さぞご心配なことと存じます。足がつるというのは膝蓋骨脱臼の症状でしょうか。

      サプリメントや塗り薬の効果があったようで良かったです。シニア犬の場合、散歩前は足先を少し暖めたり、急に走り出したりしないように注意するなどウォーミングアップを行うとよく歩ける場合がございます。特に気温が低い場合には意識が必要です。

      ですが、痛みがあるようでしたら温めないほうが良い場合もありますので、ご不安な場合はまず獣医士に診断を受けてご相談くださいませ。
      気になるのは、今回の症状の後からは、排尿、排便の後からはよく歩いてくれるということです。
      足の違和感のほかに何かトラウマのようなものが関係しているのかもしれませんね。
      もし足の機能的な問題ではない場合は、特別好きなオヤツなどを散歩のときにだけ与えるなど、
      嬉しいことで徐々に散歩を楽しいものに変えていくのも一つの方法です。

      パートナーの様子をよく観察しながらあせらずに試してみてください。
      やはりできるだけ動ける状態を維持することは大切ですので、少しでも運動ができる状態にしてあげたいですね。
      野上様のパートナーの症状が一日も早く改善されますよう私も願ってます。

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