私たちよりはるかに速いスピードで年を重ねていくパートナーたち。
一緒に過ごした時間が長いからこそ、互いに分かり合い、ゆっくり流れる幸せな時間を楽しむ。
それが、シニアになったパートナーと暮らすということ。
たとえば、病気の後遺症で肢が思うように動かなくなったり、不慮の事故で肢を失ったり、高齢で寝たきりになったり…歩行困難になって元気まで失ってしまったパートナー(愛 犬)に、私たちはオーナーとして、いったい何をしてあげられるのでしょうか?
「もう一度歩かせてあげたい」「思いっきり走らせてあげたい」「イキイキとした笑顔が見たい」そんなオーナー様の想いをカタチにする方法のひとつに“車イス”という選択肢があります。
私たちは、歩行が困難なパートナーのために車イスを購入したオーナー様からこれまでの経緯や車イスに対する疑問、今の想いなどを聞くことができました。

小西様宅を訪れた私たちを最初に出迎えてくれたのは、シールちゃんと一緒に暮らすさくらちゃん。シールちゃんは、ゲージの中でシッポをパタパタと振って私たちを歓迎してくれました。
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散歩が大好きで食欲旺盛、病気もしないし17歳とは思えないほど活発だったシールちゃんは、家族の外出中、いつもバルコニーで留守番をしていたそうです。 ある日の留守番中、シールちゃんはバルコニーからあやまって転落。3m下の地面に落ちてしまったのです。すぐに、動物の総合病院でCTやMRIなどさまざまな検査を行いました。診断結果は「腰椎と胸椎の損傷」。シールちゃんはもともとヘルニアを患っていたそうで、事故によってその部分をさらに痛めてしまったのだとか。「もう後肢は動かないかもしれない」それが、獣医師から告げられた言葉でした。 |
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「シールの落ちこみは私たちよりもひどくて…」 |
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「一生懸命生きようとするシールの姿を見て、どうにかならないものかと獣医さんに相談したんです」シールちゃんの主治医は、小西様に犬専用の“車イス”があることを教えてくださったそうです。
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「車イスに関しては、『本当に乗ってくれるのかな?』という不安がありました。とても大きな買い物なので」そんな小西様ですが、車イスという存在自体に抵抗や偏見はなかったといいます。なぜなら、『散歩が大好きだったシールを、とにかくもう一度歩かせてあげたい』という強い想いがあったから。そして、何よりも『シール自身が歩きたがっている』と感じたから。 だから、どんな手段を使ってでもシールちゃんにもう一度自分の肢で歩かせてあげたかったそうです。小西様はさっそくインターネットで車イスを検索。 |
数ある車イスの中から「K-9 Carts」を選んだ理由は、機能面はもちろん、色もデザインもシンプルでかわいかったからだとか。数日後、車イスが家に届きました。転落事故からちょうど1ヶ月後のことでした。
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車イスが届いた日、さっそく「K-9 Carts」のパーツを組み立ててシールちゃんを乗せてみることに。 |
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「もう感動して泣きそうになりましたね。ただ『歩く』というシールの行動がこんなに嬉しいなんて」小西様はその時のことを思い出して、涙ぐんでいらっしゃいました。車イスという「肢」を手に入れたシールちゃんは、その後心身ともにどんどん元気になっていったそうです。
現在シールちゃんは、毎日バルコニーで車イス歩行の練習をしています。シールちゃんが疲れるといけないので、慣れるまでは約20分間と決めているそうです。今回、私たちにもその様子を見せてくださいました。シールちゃんは体が大きいため二人がかりで乗せていましたが、数分であっさり装着完了。シールちゃんは、車イスに乗ったとたん広いバルコニーを勢いよく駆けていきました。その表情は本当に楽しそうで、見ている私たちまで思わず笑顔になりました。
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歩いたり走ったりクルンと方向転換したり、前肢を折り曲げて器用にひと休みしたり…。1ヶ月間の練習のおかげか、シールちゃんは車イスをすでに乗りこなしているようにみえました。 |
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シールちゃんは下半身の感覚がないので、排泄物の処理などのお世話をされている小西様には、毎日大変な苦労や心配ごとがあると思います。けれど、小西家にはまわりに苦労を感じさせない明るさがあります。「明るい介護」という印象を受けました。その雰囲気を作っているのは、小西様のポジティブな性格とシールちゃんの精神力の強さかもしれません。 『病は気から』という言葉があるように、突然肢が不自由になってパートナーが肉体的・精神的に弱ってしまったとしても、パートナーを想う気持ちがあればきっと乗り越えていける、今回の訪問ではそんな家族の絆も強く感じました。
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小西様が車イスの練習の他に、毎日シールちゃんにしてあげていることがあります。それは、後肢のマッサージ。動かない肢をそのまま放置していると、筋肉がどんどん衰えていきます。だから、肢を揉みほぐして筋肉の衰えを抑えているのです。また、マッサージをすることで血行促進や老化防止にもつながります。小西様の愛情のこもったマッサージで、シールちゃんは日々癒されているのでしょうね。 |
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シールちゃんの後肢をやさしく揉みほぐしてあげながら、最後に小西様はこう話してくださいました。 |

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「パートナーに車イス?」と少し大げさに思われる方もいらっしゃると思います。 でも、パートナーが車イスに乗るということは、私たちが歩行器や松葉杖を使うことと同じようなもの。肢を支えてくれるアイテムを手に入れたことで、パートナーがもう一度自分の肢で歩けるなら、家族みんなが笑顔になれるなら…こんなうれしいことはないと思いませんか。 |
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