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2014年9月15日

家庭での歯のケアについて

歯の病気についていくつかご紹介しましたが、いかがでしょうか?歯のケアがいかに大切かを実感していただけたでしょうか?これからの内容が実は最も大切なところで、みなさんにぜひご理解・実行していただきたい内容になっています。


今のペット用品には、犬・猫の歯のケア用品や歯磨きペーストなど、本当にたくさんの種類があります。一体何を選ぶべきなのか?どんな風にやるべきなのか?わからずに悩んでいるオーナー様は大勢いらっしゃると思います。事実、これらは診察でオーナー様から良く聞かれることです。歯磨きトレーニングの説明の中でいくつかご紹介したいと思いますが、その前に。いろいろなグッズを使いこなす以前に、大事なことがあります。


最も伝えたい大事なこと

私が最も伝えたいことは、犬が「きちんと歯を見せてくれること」、「歯みがきを嫌がらないこと」がスタート地点である、ということです。この基本的なことがとても大事で、これが出来ればどんなグッズもほとんど使いこなせてしまうのです。そして、またこの基本的なことが出来ていない犬がとても多いのが現状なのです。


「うちの子は歯磨きさせないのよ~」
「前の歯はやらせてくれるけど奥の歯はダメなの」
「口を触ろうとするだけで唸るから触れない」
など、オーナー様のお悩みはいろいろあります。このような状況になると、もう「歯のケア」に積極的にはなれないでしょう。なるべく歯を磨かなくても歯をきれいにしてくれるようなグッズを購入することに積極的になると思います。実際にこのような状況になっている方が多いのではないでしょうか?


なぜなのでしょう?なぜ犬は歯磨きをさせてくれないのでしょう?お口を見せてくれないのでしょう?多くの方は、犬が2~3歳になって、歯に黄色い歯石が付き始めてから思うことです・・・


パピーの頃の経験にヒントが

この答えは、パピーの頃の経験にヒントがあります。パピーの頃に、きちんと正しいやり方でお口ケアの経験・習慣をさせておけば、大人になっても習慣化しているはずなのです。それと、オーナー様の意識の高さにも依存します。犬の口の中を見たり、触ったりすることは基本的で単純なことですが、これには犬についての行動学の知識や歯の病気についての知識、オーナー様が費やす時間や労力も必要とします。きちんと正しい方法で犬に教えるにはこれらが必要となります。もし、間違った方法で行うと、犬もオーナー様もお互いに嫌な経験になり、その後は、お口のケアはお互いに嫌になってしまうでしょう。


大変なことのようですが、これを大変なことと思わないような、犬との楽しい時間を作る工夫も必要で、この時間をパピーの頃に作り上げることがとても大事なことだと思います。


歯みがきが得意な犬

(GREEN DOG SQUARE グルーミングBLOG「兄弟??(*^。^*)」)


大事な時期は「子犬の時」

この時期に、いかに時間を作ってトレーニングをするかで、将来のお口が決まると思っていただいてもいいでしょう。子犬の頃は、いろいろとやるべきことが多いです。トイレのしつけや、その他の基本的なしつけに追われ、お口のことは以外と知らなかったり、後回しになってしまったり。
その中でも、オーナー様が「お口のケアの大切さを知らない」ことも多いのではないかと思います。なぜなら子犬を飼われる方は、まだ犬を飼うことの初心者であったり、犬の体に関する知識が浅いことが多いからです。大切なことはこの「子犬の時」に経験させることが多いのに、オーナー様に知らせる機会は少ないのです。


私たちが持つその機会というのは、パピートレーニングであったり、ワクチン外来などの予防診察の機会なのですが、実際に歯のケアまで指導するとなると、パピートレーニングで時間を作ってじっくりと指導していくしかありません。


次回はまず、このパピートレーニングの時間を使って、どのように歯磨きを子犬に教えていくのか、お伝えしたいと思います。その次に、成犬の歯みがきトレーニングについてお話します。


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自由ヶ丘動物医療センター
獣医師 寺村 靖史

  • 2010年3月 北海道大学獣医学部 卒業
  • 2010年4月~2015年2月 ルカ動物医療センター 勤務
  • 2015年4月 代官山動物病院、GREENDOG東京ミッドタウンクリニック 勤務

メッセージ

小さい頃から動物と接することが大好きで、生き物の「からだ」の不思議や科学にとても興味がありました。病気を治すだけが獣医の仕事ではないですが、病気を治すのが獣医の一番大切なことです。 常に新しい情報や治療を探し、それぞれの動物にとって一番良い選択について誠心誠意をもってお話をし、飼い主様と一緒に選択できればいいなと考えています。 軟部外科、画像診断、免疫疾患が得意です。
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自由ヶ丘動物医療センター

〒152-0023
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TEL:03-5726-8440(直通)

営業時間(年中無休) 9:00~12:30/16:00~19:00
※12:30~16:00は手術対応時間になります。

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