シニア犬(老犬)と暮らすということ

パートナー(愛犬)と初めて出会った日のことは、愛犬家にとって忘れられない出来事です。 でも運命的な出会いをしたあの日から、誰もが1歳、また1歳と誕生日を迎えるたびに年齢を重ねていきます。 パートナーの一生は人の一生よりも4~6倍のスピードで進んでいくため、若々しいと思っていたパートナーも、あっという間にシニア犬世代に仲間入りしていきます。

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犬の場合は大きさによってもシニア犬と呼ばれはじめる年齢が異なりますが、大半のオーナー様はパートナーが7~10歳頃からシニアケアを意識し始めます。 しかしその一方で「老い」や「老化」という言葉を聞くと、一般的にはマイナス的なイメージを連想しがちなことから、 「うちの子は年齢の割に若いから」「特にシニアを意識する必要はない」と考えるオーナー様もいらっしゃいます。

年齢を重ねることはマイナス的なことばかりではありません。そして「年齢を気にしない」ことと「年齢や老化を考慮したケアを行うこと」は全く違います。

もちろん、実年齢を疑うほど心身ともに若々しいパートナーもいますが、オーナー様の認識と実際のパートナーの状態が異なるケースも多々あります。 若い頃と変わらず元気に走り回ったり遊んだりしているパートナーであっても、年齢を重ねるにつれ、若さで健康を保っていた頃とは体質が変化している場合があるのです。

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年齢を重ねることは、オーナー様と一緒に過ごした素敵な思い出が増えているということ。まずは今目の前にいるありのままのパートナーを認識し、 ありのままの状態で受け止めてあげてください。そうすることで今のパートナーに起こっている小さな変化に気付くことができたり、必要なケア(お世話の方法)を見つけられたりするはずです。

パートナーの変化にいち早く気が付くことができるのは、彼らを一番に愛しているオーナー様でしかありません。パートナーの心身の変化に気づいてあげることが、幸せなシニア犬ライフを送る第一歩になります。

ホリスティックケアとシニア犬

GREEN DOGでは「ホリスティック」という考えのもと、「ホリスティックケア」を推奨しています。「ホリスティックケア」を簡単にいうと、 パートナーとオーナー様が心身ともに健康でいるためのケアのことです。

シニア期になると、早かれ遅かれパートナーの心身に少しずつ変化が現れてきます。例えば、今まで健康な便しかしたことのないパートナーが急に下痢をしたり、今までできていたことが徐々にできなくなったり。病気がわかり、看病が必要になることもあるかもしれません。

愛するパートナーの変化に、始めは誰もが戸惑うものです。しかし次第に

  • ・この子のために何ができるのだろう
  • ・オーナーとしてできる限りのことをしてあげたい
  • ・パートナーには一日でも長く生きてほしい

と考えませんか?

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ホリスティックという考え方は非常に奥が深く、具体的なケアの方法は多岐に渡るため、私たちが提案できるものにも限りがあります。 しかしホリスティックの考えに沿ってパートナーとの暮らしを見つめると数多くの発見があり、パートナーとオーナー様自身のクオリティオブライフ(QOL:生の質)を高めることができます。

例えばパートナーの体調が思わしくない場合、症状をお薬で軽減させることが必要になることがあります。ただパートナーの生活を振り返ると、投薬以外にもパートナーの体調を整える方法や、 パートナーが喜ぶこと・心地よいと感じることはたくさんあります。具体的には、パートナーの体調を考慮したごはんやサプリメントを与えつつ自然治癒力を高めるケアを実践したり、 パートナーと適切にコミュニケーションをとることで心のケアを行ったり。このような配慮を毎日行う場合とまったく行わない場合とでは、パートナーにとっても私たち人間にとっても、 得られるものが変わってくることはご想像いただけるのではないでしょうか。

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私たちがホリスティックケアをパートナーの健康管理に推奨する理由のひとつに、彼らが「犬」という家畜化された動物であり、野生とは異なる人工的な環境、ライフスタイルで生活している "不自然な動物"であることが挙げられます。

野生動物であれば、自分で食べ物を探して食べます。毎日同じ時間に同じ食事をとったり、加熱された食べものを食べたりすることはありません。 フローリングやアスファルトの地面ではなく、土や草の上を歩きます。一定の温度管理がなされた室内ではなく、風や日光を感じながら昼寝をします。

このように、私たちが当たり前と思っていることが実は自然ではなく、人工的なことである場合が多々あります。しかし、今さら犬たちを野生に返すことはできません。 犬は人の社会で生きていくために生まれてきた動物です。とはいえ、私たち人間でさえ自然を感じると心地よいと思うほどですから、彼らのDNAが自然を求めていることは明らかです。

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そんな彼らの欲求に応えるためのヒントや方法が見つかるのが、ホリスティックケアです。ホリスティックケアの中には、植物を中心に自然のものを取り入れた手法がたくさん存在します。 そして、不自然な暮らしをすることで崩れた心身のバランスを整えるための手法もたくさんあります。

もちろん、自然がすべて正しく、人工的なもののすべてが悪いというわけではありません。個々の状態に応じて使い分けることで、よりパートナーに適切なケアを選択することができるのです。

ホリスティックな考えを生活に取り入れると、選択肢がどんどん広がります。ただ、選択肢が増えたからといってすべてを行う必要はありません。自分にできること、パートナーが喜ぶことに優先順位をつけ、選んでいけばOKです。

完璧なケア、完璧な介護、完璧な看病は存在しません。完璧なオーナーになる必要はなく、パートナーもそんなことを望んではいないはずです。「ただ巡り合った奇跡を喜び、楽しんでほしい」、そう思っているのではないでしょうか。ホリスティックケアには、あなたの心とパートナーの心がやさしさと愛で満ち溢れるヒントがたくさん詰まっていると思います。

私たちといっしょに、幸せなシニア犬ライフをはじめましょう!

この記事を書いた人

日笠 克枝(ひがさ かつえ)

日笠 克枝(ひがさ かつえ)

GREEN DOGシニア犬カウンセラー、アドバンス・ホリスティックケア・カウンセラー、ペットマッサージセラピスト、ドッグライフカウンセラー

動物関連専門学校を卒業後、福祉関係の仕事を経てGREEN DOGへ。チーフカウンセラーとしてこれまで1,000件以上の犬の健康・食事・しつけの相談を行う。現在はシニア犬カウンセラーとして相談を行うほか、専門学校での特別講義やセミナーなどでの講師としても活躍中。