【連載コラム】「日々のあわい」(第1回)

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連載コラム「日々のあわい」(第1回)

外でくつろぐ犬と母と子

第1回

田舎の家は寒い。
東京から、実家のあるこの田舎町に移り住んで来たばかりの時、そう思った。
まあこれは田舎の家に限ったことではなく、古くて広い家というのは、日差しが家の奥まで届かず、
おまけにどこからともなく隙間風が入ってくるので、寒いものなのだけど。

三月に入り、庭にフキノトウが出ているのを見つけた。
梅の花も勢いよく開き始めている。
季節はもう春・・・のはずなのだが家の中はまだまだ冷える。

しかし、人間たちが寒い寒いと不平を漏らしている今日も、
我が家の犬と猫は、家の中で一番日当たりがよく暖かい場所に寝そべって、とても快適そうだ。
彼らが陽だまりの中で気持ちよさそうに昼寝をしている姿は、本当に平和で気持ちがなごむ。
思わず近寄ってスリスリしたくなる。
それですごく迷惑そうにされたりする。

なんといっても、
ほっかほかに温まった犬の背中に顔を埋める時は至福ですね。
お日様の匂いって、これのことかしらんといつも思う。

猫

先日読んだ、養老孟司先生のインタビュー記事に、こんな言葉があった。

『動物はいちいち意味など考えず、感覚だけで生きています。猫が日当たりのよいところにいるのは、
そこにいるのが気持ちよいからです。「まる」もいつも夏は家の中で一番涼しいところ、
冬は一番暖かなところを陣取っていました。
自分にとって一番居心地のいい場所を探して暮らす。そうすればストレスもありません。
そんな猫みたいな生き方が幸せなのかなと、改めて考えてみたりします。』

思考をこねくり回す癖のある私は、「直感に耳を澄ます」ということを最近自分のテーマに掲げていたので、
この養老孟司先生の言葉を大変な共感を持って読んだ。
直感というか、動物的勘というか、そういう本能に近いような感覚で自分にとっての心地よさを嗅ぎ分けて、
選び取っていけたら、それって本当に素晴らしいなと思う。

人生の迷いは尽きないし、しがらみも多い。
いつも自分にとって心地よい方を選ぶことは、なかなか難しいかもしれないが、
ほんの小さな陽だまりくらいの心地よさなら、いつだって見つけられそうな気がする。
そうして見つけたその小さな陽だまりの中で、呑気にアハアハ笑っていたいものだ。

我が家に暮らす動物たちのこと、田舎暮らしのこと、最近1歳になったばかりの息子との関わり方・・・
このコラムでは身の回りの雑多な出来事を綴っていく。
田舎暮らしは2年目の初心者である。母親としても新米で、ドタバタ慌ただしい私の毎日は、
田舎暮らしと聞いてイメージされるスローライフとはかけ離れたものだろうけど。

雑然とした日々の間(=あわい)に見つけた、ほんの小さな陽だまりのような何かをお届けできたらと
思っている。

コラム「日々のあわい」連載スタート。
宜しくお願い致します。

プロフィール

秋山聡子

シンガーソングライター、文筆家(文芸思潮現代詩賞 奨励賞受賞)

1980 年生まれ。1 児(1 歳)の母。
父、母、息子、犬のルーク(ラブラドールレトリバー)、猫のグリ(元ノラ猫)と、兵庫県の田舎のほうに住んでいます。

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