【連載コラム】「日々のあわい」(第3回)子供が犬に物を投げる問題

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連載コラム「日々のあわい」(第3回)
子供が犬に物を投げる問題

ラブラドールレトリバーのルーク

第3回

ここのところ、私が頭を悩ませていたのが、
子供(1歳)とラブラドール・レトリバーのルークとの関係である。

生まれた時から犬と暮らしている息子は、犬を全く怖がらない。
むしろ犬が好きすぎてたまらんので、
ルークを見るとすかさず走り寄って構おうとする。
その事自体は微笑ましく、嬉しいことなのだけど、
子供は加減というものを知らないから困った。
急に犬を叩いたり、犬に向かっていきなり物を投げつけたり、
目の前で奇声を発したり、鼻や肉球を指でつついたり・・・
「ルーク怖がっているよ」と、
怒っても、たしなめても、まるで効果がないのだ。
もちろん息子はルークが憎くてこのような行為に及ぶのではない。
ルークの気が引きたくて仕方ないが、その方法が分からないのである。

迷惑なのはルークの方だろう。
自分の家に、予測のできない動きをする未知の生物が急に現れて、
「はい、今日から家族だから仲良くしてね」と唐突に言われたのだ。
しかし、ルークは優しい。何をされても怒りはしない。
ちょっと嫌だなって顔をするくらい。
犬というのは本当に優しさでできているのだ。
でも、その優しさに甘えることは許されない。
ルークにとって息子の存在がストレスになってしまったら、それは悲しすぎる。

そこで、とにかくネット上を検索し、
似たようなケース、解決策がないか必死で探した。
意外に同じような事で悩んでいる方が多くいて、悩みに対するアドバイスもいくつか掲載されていた。

子供が犬に物を投げたら、真剣に子供の目を見て「ダメ」と強めに言う、とか。
子供が犬を優しく触った時に、大げさに褒める、とか。

色々あって、できそうなものは全部試した。
残念ながら、どの方法もそれほど効果を感じられなかったのだが、
唯一効果があったのが、
「子供の前で犬をめちゃくちゃに可愛がる」という方法だった。
というか、これは偶然の出来事が功を奏しただけなのだが。

ある時、母(息子にとっての祖母)が、
ルークをぎゅうっと優しく長い時間抱きしめているのを、
息子はたまたま目撃した。
その翌日から、息子はルークに近づくと、母を真似て、
短い腕をルークの首に回し、頬を寄せて、愛しそうに抱きしめる(というか抱きつく?)ようになったのである。
また、叩くこともパッタリしなくなり、
優しくルークに触れ、撫でることができるようになった。
「急にどうしたんだろう・・・?」
と私が思っているのと同じくらい、ルークも困惑しているが、
息子の側で、お腹を出して熟睡しているルークの姿を見ると、
今のところは息子のことを嫌ってはいないようである。

それで、一つだけ分かったことがある。
たぶん、子供に「教えよう」とするのは、あまり効果がないんだなということ。
投げやりに聞こえるかもしれないが、
きっと愛情表現の仕方なんてのは、教えられるものではないのだ。
大人がすることを、子供は見て、段々と学んでいくものなんだろう。
それにきっと、ルークの優しさが、息子の心を育ててくれるに違いない。

息子は、それからも数回、ルークに向けておもちゃを投げたが、
最近、それもしなくなってきているように思う。
我が家の「子供が犬に物を投げる問題」は、まだ完全解決とは言えないが、
ちょっとずつ息子も成長し、分別がついてきたのかもしれない。
これはもう根気よく取り組んでいくしかない。

「人間と違い、犬が自殺しないのは、他人(犬)と自分を比べないからだ。」
と、いつか聞いたことがある。
この言葉を思うたび、私は涙が出そうになる。
犬とは、なんと尊く美しい存在か。
私たち人間は、彼らから学ぶことが本当にいっぱいある。
犬と暮らせるってすごく素晴らしいことだ。
できればこれから先、息子には是非ともルークと親友になってもらいたい。
そして、彼から色んなことを教えてもらって欲しいと切に願う。

プロフィール

秋山聡子

シンガーソングライター、文筆家(文芸思潮現代詩賞 奨励賞受賞)

1980 年生まれ。1 児(1 歳)の母。
父、母、息子、犬のルーク(ラブラドールレトリバー)、猫のグリ(元ノラ猫)と、兵庫県の田舎のほうに住んでいます。

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