【犬種シリーズ】人とのコンタクト欲の強いおチビさん、ミニチュア・シュナウザー

【犬種シリーズ】人とのコンタクト欲の強いおチビさん、ミニチュア・シュナウザー
ドッグショーで並んでいるミニチュア・シュナウザー 文と写真:藤田りか子 小さな体に不似合いほど、最初は勇ましくワンワンと吠え。けれども数分もたたないうちに、お友達になろうよ!と、体をなすりつけたり、膝にのろうとしてきたり…。 「友達になってね!」という営業をそそくさと、かつ100%の真剣さもって一生懸命行う、そんな社交的でオープンハートなミニチュア・シュナウザーが、日本のありとあらゆるドッグファンのハートをつかんだのは、理解に難しくないでしょう。おまけに髭やら眉毛などがあるし、人間くささもチャームポイントです。 藤田りか子さんの他の記事はこちら →藤田さんの記事一覧

人気のスポーツドッグ

ミニチュア・シュナウザーの愛玩犬としての美点は、飼い主とのコンタクトが生まれつきいいところでしょう。うっかりリードを放したら、好きなにおいを追ってとんでもないところに行ってしまう、という犬は飼っていても大変です。 が、ミニチュア・シュナウザーは私が住むスウェーデンでは、公園内でよくノーリードで歩いているものです。飼い主の5m以内をうろちょろするだけで、それ以上遠くにゆかず。人のそばにいようとする性質があるから、しつけがしやすく、つまり飼いやすいというわけでしょう。 白い毛並みのミニチュア・シュナウザー 訓練性能がいいのも、やはりこのコンタクト度のよさのため。もともとアクティブで遊び好きだから、アジリティも上手にこなします。体の柔軟性、ジャンプ力のよさもグッド。まず身体的になんの制約もないのも利点です。そしてどういうときに何をこなすべきなのか、ハンドラーの指示をちゃんと聞くという協調性があるのも、スポーツドッグとして合格です。 ミニチュア・シュナウザーは作業犬種というカテゴリーには分けられていませんが、中には嗅覚能力において警察犬なみの犬もいるといいます。ヨーロッパ諸国では足跡追求でチャンピオンタイトルを取った犬、災害救助犬として認定を受けた犬や、服従訓練競技会で一番上のクラスで優勝しチャンピオンの認定が与えられた犬もいます。 「人間が大好きな犬なので、嗅覚作業でも、特に人間を探すようなサーチが得意です」 とはある愛好家の弁。 性格が落ち着きすぎて、何がおこってもビクともしない肝っ玉もあります。まったく反応しないので、ある意味で「つまらない」というレッテルを貼られてしまうことも。ただし、災害救助など、究極な状況ではその落ち着きが利点となります。

ミニチュア・ピンシャーと分かつその起源

ミニチュア・シュナウザーはドイツを原産とする犬種です。その存在は、すでに1400年代頃から知られており、当時はドイツ南部、すなわちバイエルンからヴェルテンベルク地方の農民の元で番犬から害獣退治に至りありとあらゆる仕事を引き受ける「なんでも屋」でした。 ヨーロッパに典型的なファーム・ドッグであり、そのするどい狩猟欲と敏捷さを活かし、特にネズミ殺しに秀でていたといいます。これを農民は大変重宝に思い、犬たちを、納屋や馬小屋に駐屯させていたものでした。そしてこのネズミ獲りの犬を人々は当時一般的に「ピンシャー」と呼んでいました。 挨拶し合う2頭のミニチュア・シュナウザー ただし、ピンシャーという農民の友が一つの独立したカテゴリーの犬としてみなされ始めたのは、1800年に入ってから。ネズミ捕りをするピンシャーの中に二つのコートタイプが存在することをきちんと認識して、当初は、シュナウザー様のコートを持つタイプを、ワイヤーヘアード・ピンシャーと呼んでいました。 シュナウザーという名が認識されはじめるようになったのは、1800年代の終わり頃になって。この頃から剛毛のピンシャーは、「シュナウザー」として多くの人に認識されるようになりました。公式にシュナウザーと呼ばれるようになったのは、1900年代になります。 シュナウザーというのはドイツ語「Schnauze」に由来する言葉、口吻という意味。つまり、一度見たら絶対に忘れることができない彼らの髭モジャのマズルをさしています。 ただし、ここでシュナウザーやピンシャーと呼んでいるのは、ミニチュアタイプではなく、スタンダードタイプ (現在スタンダードタイプのシュナウザーは45cmから50cm)。 このサイズの犬たちから、改良が重ねられミニチュアタイプが登場しました。   ピンシャーの歴史についてはこちらのブログを参考にしてください →【犬種シリーズ】ジャーマン・ピンシャー
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