2016.10.17子犬のケア

犬は社会化期の過ごし方で性格が決まる?ストレスに強くなる子犬の育て方

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ストレスに強くなる子犬の育て方

自分の愛犬と他の犬を比べたとき「なぜこんなにも性格が違うのだろう」と感じたことはありませんか?

犬の性格を決める要因には大きく分けると三つあります。ひとつは犬種による特性。もうひとつは親から遺伝的に受け継ぐ気性。三つ目が環境です。環境の中で最も大きな影響力を持つのが社会化期と呼ばれる時期の過ごし方といわれています。

今回は、子犬の環境適応能力の高い時期といわれる大切な社会化期をどのように過ごさせてあげればよいのかについてお話します。

犬の性格形成は生まれてから一年の間が大切

子犬は生まれると、5つの段階を経て成犬へと成長していきます。それぞれの時期の特徴を見てみましょう。

新生子期(出生~2週齢頃)
まだ目も開いておらず、体も一部しか機能していません。母乳が主食で、排泄も母犬によって促される時期。

移行期(生後13日~20日頃)
視覚や聴覚を含めた知覚能力が出現し始め、周囲を意識し、外界の刺激に反応するようになります。また離乳が始まり、排便も自分で行えるようになり、脳も急速に発達する時期。

社会化期(4週齢頃~13週齢頃)
外界からの刺激を受けて犬が社会に適応していくことを学ぶ大切な時期。この頃から外界に対する強い好奇心と学習意欲を見せ始めます。

若齢期(13週齢頃~12カ月齢頃)
初めての出来事に対する警戒心や恐怖心を覚えるようになります。体の成長に伴い運動能力も発達し、周囲の環境に適応することを学んでいくので、第二の社会化期とも言われています。

一年という短い間に、犬はさまざまな外的刺激を受けながら成長し、性格形成もされていきます。

特に犬の性格やストレス耐性に大きく影響を与えるとも言われる子犬の社会化期はこの先十数年共に暮らす愛犬にとって、とても大切な時期です。

社会化期はなぜ重要なの?

社会化期の重要性

子犬たちは、社会期の前半(生後4週齢頃~)に母犬や同腹の兄弟犬たちと遊ぶことで、相手の仕草などから犬同士の会話を身につけることができます。

遊びが少し度を越してしまえば母犬に注意され、兄弟喧嘩になれば、お互いどれくらい噛めば痛いかを身を持って経験していきます。

各自治体では、繁殖を営む人たちに対して生後56日(生後8週齢)未満の子犬や子猫の販売や展示を禁止する動きが出ています。

しかし、実際にはペットショップなどに流通されている多くの子犬が、生後8週齢前に母犬や兄弟犬と引き離され、犬同士のコミュニケーションを学ばないまま、家庭にやってくることがほとんどです。

ですから、早期に母犬と引き離された子犬を家庭で迎え入れることになったときには、さまざまな人、犬、物や場所などに子犬を触れさせることが大切と心得ておきましょう。

この大切な時期に外の世界から遮断された場所で暮らした子犬たちは、その後、外に出た時に大きなカルチャーショックを受けることになります。外の世界になかなかなじめないといったストレス状況に陥ったり、成犬になっても警戒心の強い臆病な犬になってしまったりする可能性もでてきます。

社会化期に何をどうしたらいいの?

社会化期に何をどうしたらいいの

子犬を迎え入れた日は、環境が変わったばかり。子犬もまだ落ち着いていないので、無理に連れ出す必要はありません。

家庭の環境に慣れて、少し落ち着いた頃にいろいろな場所に連れ出してあげましょう。

と言っても、初めから人ごみに連れ歩くのではありません。家の周りを抱っこで散歩し、外の空気や風の匂いを嗅がせ、道行く人の声や犬の吠え声、車の音、街中の騒音などに少しずつ慣らすことから始めます。よその犬と直接触れ合わなくても、姿を見たり、声を聞いたりするだけでもとても良い刺激になります。

ココがポイント注目

とにかく外の世界に触れる機会を増やしてあげることが重要

ワクチンの接種が完了していないからといって、家から一歩も出ないでいたら大事な社会期を逃してしまいます。抱っこでのお散歩やカートでのお散歩などで感染のリスクを減らして、連れ出しましょう。

人との接触は積極的に進めましょう

制服を着た人、帽子をかぶった人、男の人、子供など、様々な人と接する機会を持ちましょう。フード一粒をあげてもらうのも良いでしょう。もちろん無理は禁物。子犬の表情や行動をよく観察して、ストレスにならない程度に行います。

子犬が新しいものを怖がっているそぶりを見せても、それをすぐに排除しないこと

例えば、いつも置いていないものがある日突然部屋の中に置かれていれば、犬もびっくりすることがあります。遠巻きにしたり、後ずさりしながら吠えてみたり。そんな時、犬が自分で確認することを選ばせることも重要なポイントです。ただし子犬を無理やりそれに近づけるのではなく、子犬が自ら近寄るのを待ってあげます。「な~んだ。大したことないじゃない。」と子犬に自分で納得させることが、自己解決能力を身につける助けとなりますよ。

おわりに

愛犬の社会化期に立ち会うことができるのは、私たち飼い主にとってとても幸せなことです。子犬の能力をフル活用しながら、多くの経験をさせてあげることで、将来起こるかもしれない問題行動を予防することができます。

もし社会化期を過ぎてしまったとしても大丈夫。犬は1歳頃まで精神的にも日々成長を続けています。

愛犬が自分のペースで一歩一歩前に進める機会を作ってあげられるかどうかは私たち次第。愛犬の様子を良く観察しながら、少しずつ外の刺激になれるように、愛犬と様々な場所に出かけて、いい経験を沢山積ませてあげましょう。

制作協力:三井 惇(みつい じゅん) CPDT-KA資格ドッグトレーナー、、ホリスティックケア・カウンセラー

GEEN DOG相談ルーム

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監修 : 遠藤 和義(えんどう かずよし) ドッグトレーナー、ホリスティックケア・カウンセラー

監修 : 遠藤 和義(えんどう かずよし) ドッグトレーナー、ホリスティックケア・カウンセラー

犬業界のキャリアは今年で20年目。 国内外の著名なドッグトレーナーに師事し、モチベーショナル・トレーニングの 知識や技術を学ぶ。同時に、多数の保護犬・保護猫の日常ケアにもたずさわる。 各地のしつけ方教室の運営や動物系専門学校の教員などを経験後、縁あって GREEN DOGへ。実店舗やしつけ方教室の運営を手がけ、現在は年間3000件の健康相談を受けるセンターの責任者。
監修 : 遠藤 和義(えんどう かずよし) ドッグトレーナー、ホリスティックケア・カウンセラー

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