食事やサプリメントで工夫!シニア犬の健康に欠かせない栄養素とは
パートナー(愛犬)がシニア期を迎えたら、このままの食事で良いのかしら?病気にならないように何かしてあげられることは?といろんな疑問が湧いてくるものです。とはいえ情報が多すぎて、いったい愛犬に何を与えたら良いのかと迷ってしまいますね。
愛犬の健康維持のために良いと言われている栄養素はたくさんありますが、何が必要で何が不足しているかは愛犬によって違います。私たち人間と同じで、遺伝的なものはもちろん、個体差も大きいようです。
そのため、健康状態をよく観察して愛犬に合った栄養素をプラスすることが大切です。今回は、シニア期におすすめの食材やサプリメント選びについてご紹介します。
気をつけておけば良かった、と後から思わないよう若いパートナーにもぜひ参考にしてくださいね。
シニア期に必要な栄養素とは?(基本のき)
シニア期に限らず、まずは基本的な栄養素がきちんと摂れているかどうかが重要です。栄養の土台がないと、いくら良いサプリメントを与えても良い働きは期待できません。
犬にとって重要な栄養素は大きく分けて3つです。毎日の食事で特に気をつけてあげたいですね。
良質なタンパク質
犬の体を作るために一番重要な栄養素。犬には動物性タンパク質が特に大切です。健康維持、嗜好性の面からも不足しないように注意しましょう。
新鮮な脂質
大切なエネルギー源であり、体のさまざまな機能をサポートします。劣化した脂質を与えないようドライフードの場合は新鮮なうちに食べ切ることが大切です。
ビタミン・ミネラル
タンパク質や脂質を体のなかで利用できる形に変えるには、ビタミン・ミネラルが必要です。
手作り食や、かたよった内容の食事の場合は特に注意しましょう。
パートナーに必要な栄養素は「総合栄養食」と表示のあるフードには不足なく含まれています。ですが、老化やストレス、病気などの場合には、もっと増やした方が良い場合があります。
症状によって摂りいれたい栄養素
老化現象は均等に現れてくるものではありません。若いときに比べ、毛艶が悪い、足腰が弱ってきたなど、変化を感じていることはありませんか?それぞれに応じた栄養素でサポートしてあげましょう。
オススメ!健やかな皮膚・被毛のために
EPA・DHA、アスタキサンチンを含むオメガ3必須脂肪酸は、オキアミや鮭などの魚油で摂取できます。これらは皮膚の状態を改善する方向に作用するだけでなく、脳や目の健康のために抗酸化栄養素としても働いてくれます。また、毛を作るために必要な亜鉛は免疫力の維持にも役立ちます。
オススメ!元気な足腰のために
グルコサミン、コンドロイチン、MSMは体の節々を構成しています。年齢とともに生産量が減るので、気になる場合は補給して様子をみましょう。緑イ貝にはグルコサミン、コンドロイチンが多く含まれており、最近では愛犬のおいしいオヤツ としても人気があります。
オススメ!お達者な心臓と脳のために
L-カルニチン、タウリン、コエンザイムQ10は心臓と脳の老化を少しでも遅らせるために役立ちます。シニア期の前半には肥満も問題になりがちですが、L-カルニチンは脂肪をエネルギーに変換する際に必要なアミノ酸です。肥満は万病の元ですから、体重管理も意識してくださいね。これらは食材のレバーやハツにも多く含まれます。
シニア犬の食事のポイント
ついつい体に良いと言われているものばかりに注目しがちなのですが、まずは日々の食事をきちんと食べているかどうかが重要です。食欲が落ちている、便の状態から消化吸収がうまくいっていないなどと感じたら、美味しくて胃腸に優しい食事を考えてあげる必要があります。
風味の良いスープ でフードをやわらかくする、1日分の食事を3から4回に小分けして与えるなど、愛犬に合った方法を考えてくださいね。その上で不足している栄養素を補います。いくら体に良いと言っても、過剰に与えると健康トラブルを招くことになるのでご注意ください。
おわりに
パートナーにはいつまでも健やかな日々を送ってもらいたいものですが、過剰な心配は禁物。私たちの心配がパートナーに伝わって不安にさせてしまうかもしれません。
食事を与えるときはぜひ「あなたを元気にするご飯だよ」と言いながら与えてください。きっとパートナーの表情に変化が出てきますよ。前向きな言葉をかけることも私たちがパートナーにできる健康のサポートのひとつです。
とは言え、シニア期にはいろんな心配事が出てくるもの。そのときは、お一人で悩まずお気軽にカウンセラーにご相談くださいね。
コチラもおすすめ⇒老犬に合う食事とは?老犬用フードの選び方
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Follow @greendog_com山本 由能(やまもと ゆの) ペットフーディスト、ペット栄養管理士、犬の食事療法インストラクター上級師範
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