2016.08.08お悩み

愛犬にアレルギーがあったら?体質で変わるドッグフードの選び方

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体質で変わるドッグフード

犬も人間と同じように、近年さまざまなアレルギーがあることが分かってきました。アトピー性皮膚炎、ノミアレルギー、そして食物アレルギーなど種類や原因はいくつかあります。これまで、食物アレルギーは少ないと考えられていましたが、最近になって新しい検査方法が普及し、実際には多いということも分かってきました。

では食物アレルギーを持つパートナーのドッグフードを選ぶ際には、一体どんなことに気を付ければいいのでしょうか。今回は、犬のアレルギー症状、そして食物アレルギーの犬のためのドッグフードの選び方についてご紹介します。

アレルギーを引き起こすのは何が原因?

犬に食物アレルギーを引き起こす原因は、食事に含まれるタンパク質です。犬の体内である種のタンパク質に対して抗体ができると、その後、同じものを食べた時に症状が起こります。この原因物質を、アレルゲンと呼びます。

ドッグフードに含まれている肉にはもちろん、穀類や芋、オイルなどにもタンパク質が含まれています。米や芋などは、炭水化物としてフードに入っていますが、固形分の5~10%はタンパク質です。また、オイルも精製されてはいますが、わずかにタンパク質が残っていることがあります。

そのため、肉だけではなくさまざまな食材がアレルゲンとなるのです。

犬の食物アレルギーはかゆみから!皮膚の状態に注目

犬の食物アレルギー

犬のアレルギー症状の多くは皮膚に現れます。目の周り、耳、口の周り、肢の先、鼠径(また)、腋窩(わき)赤みや激しい痒みがでてきます。

皮膚をかきむしることにより、毛が抜けたり、傷ができたりします。放っておくと、細菌やカビによる二次感染を引き起こし、更に皮膚の状態を悪化させてしまいます。

慢性化すると、皮膚が分厚くなり、色素沈着によって黒ずんできます。食物アレルギーのあるパートナーには、皮膚の痒み以外に、再発する外耳炎や慢性の軟便が併発していることが多いといわれています。

これらの症状が一つでもみられる場合には、直ぐにかかりつけの獣医師や専門医に診察をしてもらいましょう。

アレルゲンが含まれないドッグフードを選ぼう!

アレルゲンが含まれないドッグフード

食物アレルギーは、その原因となっている食物を与えないことが唯一の治療法です。

動物病院を受診してアレルゲンが特定されたら、それらが含まれていないドッグフードを選びます。もちろん、おやつの素材も厳密に管理し、テーブルからの拾い食いなども一切やめさせなければなりません。

何らかの事情でアレルゲンを特定できていない場合は、目新しい食材を使用したフードを選びます。

食物アレルギーでは殆どの場合、食べたことのある食材のタンパク質が原因となりますので、初めて食べるものであれば、症状が出る可能性が低くなるためです。

いずれの場合でも、フードの原材料として使われている食材の種類が限られているものを選びましょう。

多数の原材料が使われていると、検査では検出しきれなかったアレルゲンが紛れていることもあります。またそのフードでアレルギー症状がでてしまった場合、どの食材がアレルゲンとなっているのかが分からなくなってしまいます。

アレルゲンの交差性にも要注意!

落とし穴になりがちなのが、アレルゲンの交差性です。アレルゲンの交差性とは、その特定のアレルゲン以外のものに対しても、アレルギー反応を起こすことをいいます。異なったタンパク質でも、その構造分子が似ていることによって、抗体が両者を識別できずに反応をしてしまうのです。

たとえば牛肉に反応を示すパートナーが、牛乳と羊肉、豚肉、馬肉、兎肉、鶏肉にも同じようなアレルギー反応を示すことがあります。

他にも沢山の組み合わせがあり、ポテトにピーマンやナス、マグロにサケ、ブタクサにメロン、スイカ、セロリ、バナナ、ラテックス(天然ゴム)などがあります。厳密にアレルゲンを除去しなくてはならない時には、交差性にも配慮が必要です。

できることなら療法食を選びましょう

食物アレルギー対応の療法食は、さまざまなメーカーからたくさんでています。原材料には、ダチョウやダック、鹿、なまず、ウサギなど、一般的な日本の家庭では日常的に口にしないようなお肉が使われています。使用している原材料の数も絞られているので、アレルゲンを除去しやすくもなっています。

また、タンパク質を小さく分解したり、アミノ酸を用いたりして、アレルゲンとして認識されにくく工夫されているフードもでてきています。

普通のフードでは高い確率でコンタミネーションが起こっている可能性が高くなっています。コンタミネーションとは、食品を生産する際に、原材料として使用していない食材が微量に混入してしまうことをいいます。一般的な工場では、1つのラインで様々なフードを作っていますので、コンタミネーションも起こりやすくなってしまいます。

できることであれば、食物アレルギーの犬には、それぞれに合った療法食を選んであげましょう。

おわりに

今や犬にとっても特別ではないアレルギー。痒いという症状は、パートナーにとっても大変辛いものです。放っておくと二次感染を起こし、症状が複雑になってしまいます。そうなると、皮膚の状態がますます悪くなり、全身に広がり、治療に膨大な時間や費用がかかるようになります。

アレルギーは治療に時間がかかり、一生付き合っていかなくてはならない病気です。

パートナーの苦痛を和らげQOL(生活の質)を高めるためには、飼い主がアレルギーを正しく理解して対処することが、何よりも大切なことなのです。

GEEN DOG相談ルーム

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伊東 希(いとう のぞみ) 獣医師、ホリスティックケア・カウンセラー

伊東 希(いとう のぞみ) 獣医師、ホリスティックケア・カウンセラー

1998年、日本獣医畜産大学(現在、日本獣医生命科学大学)獣医学科を卒業。動物病院や大手ペットフードメーカーでの勤務を経た後、GREEN DOGへ。現在は、スタッフ教育や商品の品質検証、オリジナルフードの製造に関わる。
伊東 希(いとう のぞみ) 獣医師、ホリスティックケア・カウンセラー

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