2017.07.21一緒に。もっと、

【犬との暮らし】犬の心を育む4~犬に信頼されるための「3つのC」

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こんにちは。ヒトと犬の心と行動カウンセリングをしている、ドッグメンタルトレーナーの白田祐子です。あなたは愛犬に信頼されていますか?

たとえば、愛犬が過度に興奮しているとき、声をかけたり、寄り添ってあげても状況が変わらないことはありませんか?信頼関係があれば、あなたの心の寄り添いで愛犬は落ち着くことができるはずです。でも、そうでなければ、あなたが頼りにならないと思われているのかもしれません。困った行動は、実は愛犬が自分の身を守るために神経を過敏に働かせ続けているのが原因であることが多いのです。

ドッグメンタルトレーナー白田さんのこれまでの記事はコチラ→ 白田さんの記事一覧

しつけには信頼関係が必要

信頼関係は、あなたが愛犬のことを信じ、愛犬もあなたを信じられる存在だと認めたときにはじめて生まれます。たとえば、愛犬は、リードを緩めずに持ち続ける人など、自分を信頼してくれない人間に指示を出されても、素直に従おうという気にはなれないものです。また、あなたを信頼していなければ、不快な状況に立ち向かうときに、あなたを頼ろうとはしなくなります。

反対に、愛犬との信頼関係が上手くできていると、コミュニケーションが円滑になり愛犬はあなたの声に耳を傾け、表情を読んで、あなたが伝えたい事を理解しようとします。また、信頼関係があれば、愛犬は困ったときに行動の決定権をあなたに委ね、身を任せます。その結果、ストレスを最小限にとどめ、上手にしつけができるという効果をもたらします。

しつけとは犬を服従させることだと悲観的に考えている方もいるかもしれません。でも私は、信頼関係に基づいたしつけがあって、人も犬も幸せになることができると信じています。

犬との信頼を築く「3つのC」

母犬のような揺ぎないエネルギーが犬を安心させます

生まれたばかりの子犬が最初に感じるのは、ここは安心で安全な場所であると伝える、母犬からの揺るぎないエネルギーです。そして、知らない場所、知らない状況、知らない人たちの中で生活していく犬たちが必要としているのも、そのような母犬と同じエネルギーではないでしょうか。

私たちが犬に、母犬と同じように信頼できる存在だと認めてもらうためには、少なくても3つの要素が必要だと私は考えています。それを今回は「3つのCのメソッド」としてご紹介します。

Comprehension(理解)
犬はあなたに「理解されている」と感じたとき、あなたを信じることができます
人の都合や人間的な解釈で犬の行動を読み解こうとしても信頼関係は生まれません。犬をよく観察し、ボディランゲージや表情などの合図を正しく読み解くことが大切です。たとえば、あくびはリラックスしている時に出るものと捉えられがちですが、犬にとっては、時には緊張している合図になると、あなたは知っていますか?

また、欲求不満やストレスにさらされる前に犬の気持ちを先取りし、行動のイニシアティブをとることも大切です。散歩の途中に犬の様子を察して欲しがる前に水を与えるなど、日常の小さな行為の積み重ねも大きな信頼へと繋がります。犬の欲する行動を察して先回りすることで、「自分のことを分かってくれている」と、あなたとアイコンタクトを取ろうと心を寄せてくるようになります。アイコンタクトが取れれば、言葉よりも表情や感情で伝えたいことが伝わりやすくなるでしょう。

Calm(穏やかさ)

私たちの落ち着いた態度が犬にも伝わります

犬は群れで暮らしているとき、中の1頭が興奮すると、危険や異変を察して他の犬たちも吠えはじめます。でも、群れをコントロールする信頼のおける犬が冷静さを取り戻し穏やかになると、群れもすぐに落ち着きを取り戻します。それは犬と人の関係でも同じです。あなたの穏やかで冷静な態度はどんなときも犬を安心させます

日頃から周囲の物事に過敏に反応したり慌てたりせず、落ち着いて振る舞うように心がけましょう。好きな音楽や香り、珈琲や読書、森林浴や瞑想など、あなたがリラックスできる状態をイメージしながら深呼吸をしてみましょう。心を静めたあなたの落ち着いた行動は愛犬にもメッセージとして伝わり、あなたへの信頼感を育むことに繋がります。

Consistent(一貫性)
あなたの行動に一貫性がないと犬は混乱します。「あれ?さっきと違う」とか「どっちが本当なのだろう?」と思うとき、犬から人への信頼は揺らいでしまいます。たとえば、日頃はテーブルに手をかけても何も言われないのに、来客や外食時には「お座り」と注意をされたとします。人間同士なら後で理由を説明することができますが、昨日良かったことが今日はダメとなれば、犬は行動の基準を理解できずに混乱して、お座りさえもできなくなってしまいます。

移ろいやすい感情や状況に左右され、その時々で違ったメッセージを送らないように、一貫性のある態度を保つためには、行動の原則をはっきり決め、それを守り続けることが重要です。時には厳しくて冷たい態度に見えるかもしれません。でも、犬はルールを作り、ルールを重んじる生き物です。一貫性のある態度とは、犬を愛し、犬を守り、信頼関係を維持しようとする、強い意思の現れだということを知ってほしいです。

おわりに

他者との良好な関係を望むのは人も犬も同じ

犬を理解し(Comprehension)、穏やかさ(Calm)と一貫性 (Consistent)を身につけることは、自信をもって「この場はまかせて」と犬を導き、犬を守ってあげるための土台となります。あなたを信頼していいのだと犬に悟らせる機会をたくさん作りましょう。
信頼できる人は犬にとってもかけがえのない存在になります。深いところで結びついた関係は多くのものをもたらしてくれるはずです。犬に無理強いして言うことを聞かせても、それはコミュニケーションとはいえず、恐怖心で操っているだけです。あなたは力と信頼のどちらで犬をコントロールしたいですか?

犬に信頼されるためには、自分の感情や態度が今どうであるかを把握し、調整する技術を身につけることが望まれます。それには、少し練習が必要かもしれません。時間や忍耐力も必要かもしれません。でも、人と犬の関係をバランスよく良好にしたいと思っているのは、私たち人間だけではなく、犬の方も心から望んでいるということを、覚えていてほしいのです。そして、穏やかで冷静な強さをもつ人たちが、人生のあらゆる面で良い方に働くことを私は信じ、願っています。

GEEN DOG相談ルーム

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白田 祐子(しらた ゆうこ)心理士/ホリスティックケア・カウンセラー

白田 祐子(しらた ゆうこ)心理士/ホリスティックケア・カウンセラー

公益社団法人日本心理学会認定心理士。トレーニングスクール、ル・ブラン湘南代表。25年前から犬の気持ちを理解するため犬の行動や心理を独学し、保護施設でしつけなどのボランティア活動を開始。現在のパートナーは、3頭目の雑種の保護犬11歳の女の子。大学で教育学、認知心理学、社会心理学などを専門的に学び、人と犬の関係性や犬の心の成長の研究を行う。2013年にスクールを立ち上げ、飼い主と犬のパーソナリティを重視。思考に訴えかける行動矯正が多くの女性に支持されている。翌年ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。食事の重要性を再認識しフード選びのアドバイスも積極的に行う。里親制度の啓蒙や地域行政と連携した動物相談など、教育、行政、法律と多方面で犬と人の問題に向き合っている。ヒトと犬の関係学会員、愛玩動物飼養管理士、神奈川県動物愛護推進員。

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