アロマを活用!ボディケア編~犬と飼い主兼用ハンドクリーム(肉球クリーム)を作ってみよう
アロマを活用!メンタルケア編 では、アロマテラピーの理論や精油の取り扱い方など基本的なお話をしました。今回は応用編としてアロマテラピーをもっと日々の生活に取り入れるための具体的な方法をホリスティックケア・カウンセラーの日笠が紹介します。
実践に入る前に、アロマテラピーを人も犬も安全に楽しむためにはいくつか覚えておくことがあります。アロマテラピーで使用する精油(エッセンシャルオイル)とは、植物に含まれる有効成分を凝縮した油性の液体です。
精油は、元の植物とくらべ高濃度のため、誤った使い方をするとリラックスどころか体調を崩してしまったり、死亡事故につながったりしたケースの報告もあります。そのためアロマテラピーを行う際は、以下のポイントを留意して取り組みましょう。
精油を安全に使用するための注意点
- 皮膚(肌)に塗布する場合は必ず植物油(ホホバオイルやスイートアーモンドオイルなど)で希釈して使う<l/i>
- 誤って精油が直接皮膚についた場合は、すぐにせっけんで洗い流す
- 精油は内服、飲用しない
- 目に入らないように注意する
- 火気のそばに置かない
- 動物や子どもなどの手の届かない場所で保管する
- 使用後は固く封を締め、冷暗所で保管する(冷蔵庫不可)
- 体調が悪くなった場合はすぐに使用を中止し、動物病院を受診する
- 精油は好きな香りを使用する
-
>>詳しくはこちら →アロマを活用!メンタルケア偏
実践!犬と楽しむアロマテラピー
パートナーの身体を支える手足(四肢)。コンクリートやフローリングなど、現代の犬たちは昔に比べると人工的な地面や床を歩いたり走ったりすることが多くなりました。このことは気付かないうちに肢に負担やストレスをかけている場合があると解釈できます。そんな彼らのケアにもアロマテラピーを活用することができます。大切な足をいつまでも健康に導いてあげるように手をかけてあげましょう。
お手軽編:足湯
<用意するもの>
-
- 犬の大きさに合わせて、足先から踵の下くらいまでが浸かるような入れ物
(洗面器、たらいなど。大型犬の場合は浴槽を利用したり、前肢と後肢を分けてすることも可能) - 犬が好む精油で皮膚に刺激の少ないもの
おすすめ:ラベンダー、パルマローザ - 足拭きタオル
- 犬の大きさに合わせて、足先から踵の下くらいまでが浸かるような入れ物
<方法>
-
-
- 1. 40℃前後のお湯を容器に入れる。
- 2. 好みの精油を1~3滴垂らしてよく混ぜた後、10分程度、犬の足をつける。
-
10分間じっとしているのは難しいので、全身をやさしくなでたり、話しかけたりして飼い主もリラックスしながら寄り添いましょう。
※浴室以外の場所で行う場合は、床がぬれないように注意しましょう。
上級編:肉球クリーム
アスファルトなどの影響を受けやすい犬の肉球(パッド)。子犬のときはプニプニしていた肉球も年齢を重ねるにつれて、カサカサしたりザラザラになってしまい、ひどくなるとパックリ割れてしまうこともあります。特に冬は空気も乾燥しているのでこまめに肉球チェックをするようにしましょう。
そんな肉球のケアのひとつに精油を利用した肉球クリームがおすすめです。今回紹介する肉球クリームは、肉球だけでなく飼い主のリップクリームやハンドクリームとしても使うことができますが、犬用とは容器を分けて使いましょう。同じ香りのクリームを、パートナーと一緒に楽しんで下さい。
<用意するもの>
-
-
-
- ホホバオイル:20ml (スイートアーモンドオイルもおすすめ)
- ビーワックス(蜜蝋みつろう):4g
- 鍋(耐熱容器を湯煎するため)
- クリーム容器(蓋付き)※飼い主用も作る場合はパートナー用とは別に用意します
- 混ぜ棒(耐熱性)もしくは割り箸
- シール(作成日を記入し瓶に貼るため)
- 犬が好む精油で皮膚に刺激の少ないもの
おすすめ:ラベンダー
-
-
<方法(湯煎)>
-
-
-
-
- 1. ホホバオイル20ml を量り、耐熱容器に入れる
-
-
-
-
-
-
-
- 2. 1にビーワックスを全量入れる
-
-
-
-
-
-
-
- 3. 鍋にお湯を入れ、その中に2を入れ、湯煎する(耐熱容器の蓋はしない)
※耐熱容器にお湯が入らないようお湯の量を調整しましょう
- 3. 鍋にお湯を入れ、その中に2を入れ、湯煎する(耐熱容器の蓋はしない)
-
-
-
-
-
-
-
- 4. ビーワックスが溶けてきたら、湯煎の鍋から出す(耐熱容器が熱くなっているので、手袋などを用い火傷しないようにしましょう)
- 5. 混ぜ棒でゆっくりとかき混ぜながら冷ます
- 6. 冷めて周囲から固まりだしたら、精油を1 滴入れ、ゆっくりとよくかき混ぜる
- 7. 精油が馴染んだらそのまま置いておき、固まったらできあがり
-
-
-
-
-
-
-
- 8. シールに作った日と材料を書き、クリーム容器に貼る
※精油が酸化し変質してしまうため1~3ヶ月を目安に使い切りましょう。
- 8. シールに作った日と材料を書き、クリーム容器に貼る
-
-
-
今回は皮膚に塗布するアロマテラピーをご紹介しました。皮膚に刺激の少ない精油を選びましたが、皮膚の状態や体調によっては合わない場合があります。使用する前は、パッチテストを行ってからにしましょう。
パッチテストの行い方
作成した肉球クリームを犬の被毛がすくない部分(お腹など)に少し塗ってみます。もし塗った部分が赤くなったり、痒そうにしていたりするときは、精油が合わない可能性があります。すぐにその部分を犬用のシャンプー※を使って洗い流しましょう。しばらくしても赤みがある、水泡やただれているといった場合は、動物病院を受診しましょう。※犬用シャンプーがない場合は人用のハンドソープまたはボディーソープで、なるべく低刺激のものを代用してください
おわりに
ちょっとしたひと手間を加えるだけで、あなたの日常にアロマテラピーを簡単に取り入れることができます。アロマテラピーは注意することを覚えれば難しいことはなく、簡単に実践できるパートナーのケアのひとつです。正しく理解してアロマライフを楽しんでください。
参考:ホリスティックケア・カウンセラー養成講座
-
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします
Twitterでグリーンドッグ公式アカウントをフォローしよう!
Follow @greendog_com日笠 克枝(ひがさ かつえ)ホリスティックケア・カウンセラー 、ペットマッサージセラピスト、愛玩動物飼養管理士1級
最新記事 by 日笠 克枝(ひがさ かつえ)ホリスティックケア・カウンセラー 、ペットマッサージセラピスト、愛玩動物飼養管理士1級 (全て見る)
- 【愛犬のホリスティックケア】犬とのドライブ~安全と車酔い防止~ - 2018年5月29日
- アロマを活用!ボディケア編~犬と飼い主兼用ハンドクリーム(肉球クリーム)を作ってみよう - 2018年4月6日
- アロマを活用!メンタルケア編~犬をリラックスさせる方法とは? - 2018年3月6日