犬の写心家 ホタパパが語る パートナーの幸せな旅立ちのために 第3回

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犬の写心家 ホタパパが語る パートナーの幸せな旅立ちのために 第3回

犬の写心家ホタパパ×GREEN DOG  の写心家 ホタパパが語る パートナーの幸せな旅立ちのために

第2回
シニア期に入る前に、犬の看取りを準備する~その3~
「わかれのとき」~四十九日まで

ホタパパ(初田勝一)

犬の写心家 ホタパパ(初田勝一)

1966年京都府生まれ。犬の心を撮る「犬の写心家」として活躍中。
いきいきと躍動感のある写心が愛犬家の間で話題となり、2007年に開催した写心展「ガンバレ!老犬写心展やさしい時」が反響を呼び、毎年シニア犬をテーマにした写心展を全国各地で開催。自分の人生を変えたゴールデン・レトリバーのホタル(10歳)とジャック・ラッセル・テリアの岳(2歳)とともに、全国各地の愛犬たちを撮影している。

最近はほとんどの人が、火葬場でパートナーとの本当の「わかれ」をする。亡くなってから、本当のわかれのとき、そしてそのあと...。どんなことをして、どんな風に過ごせばいいのだろうか?

  

誰に連絡するか?

愛犬との大切な時間

わかれまでの時間をどのように過ごすかは、みなさんそれぞれ。温かい体が冷たくなっていく時間、その時間は家族にとってとても大切な時間。家族だけで過ごすのか、大好きだった友だちみんなで過ごすのか。その時にどれだけのありがとうの涙を流せるかって本当に大切なこと。その時になって考えるのではなく、パートナーが元気なうちに冗談まじりで話せるうちに、周りの犬友だちにはどのように送ってほしいかを伝えておくことをおすすめする。

でも、誰にも言わずにいるのはやめてほしい。なぜなら最期の時間は飼い主だけの時間ではなく、パートナーにとっても大切な時間だから。たくさんの人に偲んでもらえるよう、できるだけ多くの人に伝えてほしいなと思う。それは現実を受け止めるためにも必要なことだ。

お友だちがパートナーを亡くしたときは「どうしてほしいか」を確認してから行き、長居をせず帰るのがマナーだと僕は思う。この機会に家族やお友だちと『GREEN DOGのホタパパの記事見た?どう思う?』と話し合ってはいかがだろう?

  

火葬場

今はほとんどの人が火葬でパートナーを送る。ただ、火葬場がどこにあってどれくらい費用がかかって...など、ご存じない人がほとんど。その時になって困らないように、パートナーが元気なうちに、火葬場については調べてブックマークしておくこと。場所、料金、システム、引き取り、お骨がもらえるのかもらえないのかなど、特に料金についてはわかりやすく提示しているところがよい。

と、ここまではどこにでも書いてある話。

最期のお別れのとき。「お別れができましたらお声をお掛けください」と別室で待機してくれる担当者。ジーパンにTシャツ姿でまるで流れ作業のような感じがする担当者。それは各火葬場によって全然違う。だから事前に、友だちや知り合いなどに聞いておくことをおすすめする。こういうときは経験者の声が最も参考になるから。もし友人として火葬場へ参列する場合は、絶対に家族の意思を確認しよう。友だちの前では泣くことができない人もいるし、友だち同士で賑やかに送り出したい人もいるから。

このときの涙の意味は一番大切なものとなり、立ち直る時間と深く関わってくる。正解や不正解なんてない。家族がどれだけ心から「ありがとう」を言えるかだ。

  

お花の大切さ

お花の大切さ

ずっと一緒に過ごした時間と場所、もうそこに姿がない。それを埋めてくれるのがお供えのお花。

「お水をあげないとね」
「落ちた花びらを片付けないとね」
それは亡くなった子のお世話をしているように、そして日々枯れていく花、最後の一本が枯れたとき、「あぁ、本当にあの子は旅立ったんだ」って現実を受け入れる時間のようだと僕は思っている。

人のお悔やみのルールでは、四十九日までは「色は白中心、または白のみ」「バラなどトゲのあるお花は使わない」などがある。ただ、大切なのは、飼い主の気持ち。パートナーが好きだった花、思い出の花、好きな花を飾ってあげるのがいいと思う。

  

パートナーが亡くなってすぐはバタバタとやることが多く、現実を受け止めなくても過ごせるのだが、火葬が終わったくらいから、本当の意味でのわかれを受け止めなければいけなくなってくる。

介護や闘病の末亡くなる場合も、突然の事故や予期せず亡くなる場合も、どんなに心の準備をしていても、パートナーの「死」を受け止めるのはとても難しい。でもその深い深い悲しみに落ち込む一方で、介護や闘病の末の場合は「いつこの子がいなくなるんだろう...」という不安と恐怖でいっぱいだった日々から解放される安堵や介護の大変さから解放される安堵もあるだろう。涙が出る人、出ない人、お骨になったパートナーを何年も手元に置き一緒に暮らす人もいれば、四十九日までの人、すぐに納骨する人...パートナーの「死」の受け止め方も人それぞれだ。「こうでなければいけない」のではなく、自分なりの形でパートナーの「死」を受け止めればいい。

亡くなってしばらくは、空を見上げることが多い。空の色でパートナーとの日々を思い出す。時が経つにつれて段々とその回数が減ってくる。それは忘れたのではなく、シアワセの想い出として家族の心の中で生き続けるために、転ばないように道に迷わないように、足元をちゃんと見て前に進むため。1%の最期の悲しみではなく、99%の楽しかったパートナーとの想い出を胸に前に進んでほしい、それがパートナーの願いだと僕は思う。

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