カウンセラーが解説!子犬用フードの選び方とフードの切り替え
初めて子犬を迎えたばかりの頃は、ペットショップやブリーダーさんから勧められたフードを与えるのが一般的です。いざ飼い主がフードを選ぼうとしたとき、市販されているフードには多彩な種類があり、価格にも大きな違いがあります。いったいどれを選ぶべきなのか迷われる方は多いですね。
そこで今回は、子犬用フードの選び方と成犬用フードへの切り替えについてホリスティックケア・カウンセラーの山本が解説いたします。
目次
専門家に勧められたフードを与え続けるべき?
ペットショップやブリーダーさんは専門家としての立場から、子犬がお腹を壊しにくいフードや子犬に与えやすいフードの知識が豊富です。したがって、子犬を家に迎えてしばらくの間は、それまで食べ慣れている同じ種類のフードを与えてあげるとよいでしょう。子犬が新しい環境に慣れてきたら、犬種の特徴だけでなくパートナーの個性としての体型や運動量や性質を見極めたうえで、フードを選びましょう。
食べやすい粒かどうか
ドライフードは、種類によって粒の大きさや形状に違いがあります。それぞれのメーカーが研究し嗜好性が高くなるよう作られていますが、実際にそれをパートナーが好んで食べてくれるか、食べやすい粒かどうかは食べているときの様子を観察するしかありません。体が小さくても、大きい粒をカリカリ噛んで食べるタイプや、小さい粒を丸のみしたいタイプなど食べ方にも個性があるのです。
たとえば、噛まずに飲み込むタイプですと食道に対して大きく平べったい粒は、喉に張りついてしまい、それを吐き出そうとして「おえっおえっ」と、えづくことがあります。この場合は丸のみしやすい小粒のフードを与えましょう。
粒をカリカリ噛むことが脳への刺激になり、精神の安定に繋がるという説もあります。わざと噛んで食べるように大き目の粒を選ぶのもありですね。
カロリーについて
一般的にカロリーだけを確認して、これを与えると太る、痩せる、と評価しがちです。フードを比較したいときは、給与量まで確認してみてください。意外と、カロリーが高いフードには給与量が少なめなものも多いです。反対にダイエット用などカロリーが低いフードは給与量が多めです。たくさん食べたいパートナー向けというわけですね。
またこれも意外に思われるかもしれませんが、小型犬と大型犬のパピー用フードを比較すると、同じ量であれば小型犬のパピー用フードの方がカロリーは高めです。それは、小型犬は体重1kgあたりに必要とするエネルギーが大型犬よりも多いからなのです。
多頭飼いで一頭ずつ違う種類のフードを与えることが難しい場合、全年齢用フード にして、それぞれのパートナーにあった給与量(カロリー)を与えるという方法もあります。
メーカーによってカロリーや内容に差があるのはなぜ?
ドッグフードには、国内外を含めてさまざまなメーカーから多種多様な製品が販売されています。ドッグフードの種類のあまりの多さに、何を選べばよいのかわからないという方は多いですね。ご存知のとおり犬種の数が多いため、体格の差や特徴の違いが大きく、それだけフードの種類も多くなるのです。
海外製品と国内製品の違いとは
すべてが同じ理由ではありませんが、おおまかなイメージでは以下のようなことが言えます。
海外製品
- 特徴:タンパク質、脂質などの栄養価が高めで穀類不使用
- 理由:広大な土地で十分な運動や活動をしている犬には多くのエネルギーが必要だから
国内製品
- 特徴:タンパク質、脂質などの栄養価が中程度で穀類を豊富に使用
- 理由:愛玩犬としての役割が大きく運動量が控えめな犬が多いから
海外製品の給与量通り与えるとカロリー過多になることが考えられるフードについては、日本向けのラベル表記には給与量を控えめに調整するケースも出てきました。
フードの切り替えはどのタイミングが良いか
子犬が成長してくると、どのタイミングで成犬用に変えたらいいのか気になってきますね。フードの切り替えには厳密に決められた時期はなく、パートナーの成長や健康状態に合わせたタイミングが理想的です。
避妊・去勢手術後
子犬のうちに、避妊や去勢手術をするケースが増えていますよね。近年は月齢の小さなうちに手術をするケースが多いようです。避妊や去勢の手術後はホルモンバランスの崩れにより太りやすくなることが多いのですが、パートナーの体質によっては変化がない場合もあります。やはり体質の変化については観察が必要です。
「手術前と比べて食欲が旺盛になった」「ちょっと太ってきた」と思ったら、フードの給与量を指定の量から1割から2割程度まで減らしてみるのも良いでしょう。ただし、フードを大幅に減らすと、必要な栄養素を摂れなくなる恐れがあるので注意してください。
フードの量を減らしても体重管理が難しければ、早めに成犬用に切り替えるか、ダイエット用フードを検討する必要があるかもしれません。かかりつけの獣医師や専門家に相談してくださいね。
子犬用から成犬用へ
子犬期は高い栄養価を必要としますが、一般的に小型犬は生後8ヶ月から10ヶ月ごろ、大型犬は1歳半ごろに成犬の体となり、子犬と比べ半分程度の栄養価でじゅうぶんになります。
とはいえ、成長のスピードや体質はパートナーによって違いますので、目安の時期よりも早めに成犬用にしたり、逆にまだまだ継続して子犬用を与えたりと、臨機応変に調整する必要があります。
まとめ
初めて子犬を迎えた方にとって、フード選びは悩みのひとつですよね。私たち人間と同じように、犬にも体質や個性によって成長の度合いは違います。
食事は、子犬の健やかな成長を育むことはもちろん、心の健康にも大きな影響を及ぼしますので、慎重になればなるほど何を与えるのがベストなのかわからなくなってしまいがちですね。ですが、評判の良いものがパートナーにも良いとは限りません。目の前にいる子犬のことをよく観察して判断してください。
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Follow @greendog_com「犬のココカラ」編集部 チームGREEN DOG 監修・執筆
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