2018.07.03一緒に。もっと、

報酬ベーストレーニングの名脇役

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今回は ガニング亜紀 さんの記事です。
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報酬ベーストレーニングとトリーツ

Reward based training =「報酬ベースのトレーニング」は日本でもかなり浸透してきた感があります。たいへん簡単に言えば、人間にとって望ましい行動をすると報酬(トリーツや褒められること)が得られ犬が学習することを積み重ねていくトレーニング方法です。クリッカートレーニングはそのひとつです。

少し前までは英語でもPositive Reinforcement=陽性強化という言葉がよく使われていましたが、最近は一般の飼い主さん向けにはReward based trainingという言い方に置きかえられる傾向が強いようです。

陽性強化という日本語もそうなのですが、日常的に使う言葉ではないので、一般の人に浸透するのにやや壁があったのかもしれません。
Reward basedは英語だとごくごく普通の日常的な言葉なのですが、日本語で「報酬ベース」と言うとまだ少し固い感じが残りますね。ごほうびベースの方が馴染みやすいでしょうか。

さて、その報酬ベースのトレーニングの「報酬」ですが、ほとんどの犬にとって一番嬉しいごほうびは食べ物、つまりトリーツですね。過去の複数の研究でも、犬のモチベーションを上げるのに最も効果的なものは食べ物だという結果が出ています。
報酬ベーストレーニングにおいてトリーツは欠かすことのできない名脇役というわけですね。
脇役のチョイスはトレーニングの成功を左右することにもなる大切な部分です。どんなトリーツを選ぶことが成功につながるのでしょうか?

アメリカの伝統的な「とっておきトリーツ」

トレーニングの際にごほうびとして与えるトリーツは犬にとって魅力的なものであることが大切な条件です。

ところで多くのアメリカ人が「犬が最高に喜ぶとっておきのトリーツ」と言われて頭に浮かべるものは「ソーセージ」または「ベーコン」なんです。犬用に作られたものではなく、普通に人間がホットドッグにするソーセージ、朝食の卵に添えるカリカリベーコンです。

我が家の犬がトレーニングクラスに通っていた時も、一口大に切ったソーセージやベーコン持参の人がたくさんいました。
「そんなの犬には塩辛すぎるじゃないですか!」と驚いたものですが、毎日あげるわけではないし、とっておきのトリーツだからいいのと言うことでした。あまり納得はできませんが「そうなの?」と思っていました。
もちろん、人間用の加工品は一切与えないというアメリカ人もたくさんいます。

他にとっておきトリーツと言えばチーズをあげる人も多いです。チーズの種類はとても多いので塩分の少ないものを選べばトレーニングのモチベーションを上げるのに最適です。

トレーニングに最適なトリーツとは?

さて、アメリカの伝統的なトリーツは話のタネに置いておくとして、トレーニングに最適なトリーツは具体的にどんなものでしょうか。

それはトレーニングの内容によっても少し変わってきます。屋内で基本的なオスワリ、マテ、フセなどを教える時には、何度も繰り返し行うのでトリーツも何度も与えることになります。
手作りのものなら鶏胸肉やササミを茹でるかオーブンで焼いて小さく切ったもの、市販のものならスティック状のジャーキーを小さく切ったものなどが最適です。ひと粒をグリーンピースくらいの大きさにするのが目安です。
犬用のチーズなどは小さい粒のものもあるので、そのまま手軽に使えますね。

何かとても重要なこと、例えば呼び戻しのトレーニングの時などは一番特別で犬が喜ぶトリーツを使います。
例えば、フリーズドライのグリーントライプ、サーモンジャーキー、レバートリーツなど匂いも強いものが良いと言われます。

個々の犬の好みとさじ加減

一般的に「トレーニングにはこのトリーツが最適」と言っても、もちろん個々の犬の好みに合わなくてはモチベーションにはなりません。犬によっては小さく切ったチーズよりもニンジンやリンゴを喜ぶ少数派もいます。
愛犬がどんなトリーツにどんな反応をするかを把握してトレーニングに臨むことが大切です。

一方、トリーツが犬の好みに合いすぎて困るという場合もあります。
うちの犬が子犬の頃にトレーニングクラスに通っていた頃のことです。
同じくらいの年頃の犬がたくさんいることだけでも興奮していた上に、普段はあまり食べない犬用ソーセージの味が気に入り過ぎて、声やジェスチャーの合図を出しても上の空になってしまいました。
小さい容器に入れたソーセージが気になって気になって全然集中できなくなったので、次の回からはトリーツをグレードダウンして小さく切ったニンジンに変更したということがありました。
ニンジンなら落ち着いて合図を確認でき、ごほうびとしてもらうとそれなりに嬉しいという状態でうまくいきました。
愛犬の様子をよく観察して、さじ加減をする必要がありますね。

トリーツも1日の摂取栄養のうちであることを忘れずに

トレーニングのために使うトリーツもまた、1日に摂取する栄養分の一部であると認識しておく必要があります。
報酬ベースのトレーニングでは普段のおやつとして食べるよりもたくさんのトリーツを使うので、食餌の量の調整をしなければ、お腹をこわしたり体重過多につながることもあります。

トリーツから摂取したカロリーは、通常の食餌を減らすことでバランスを取ります。
そのためにもタンパク質が少なく炭水化物に偏りがちなクッキー類などのトリーツは避けるのが賢明です。
市販のトリーツを与える場合は、原材料表や栄養成分をしっかりと確認することはここでも大原則です。

おわりに

報酬ベースのトレーニングのために使うトリーツは、普段のおやつを選ぶ時とは少し違うポイントがあることをご紹介しました。

トレーニングを効果的に行うために最適なトリーツを見極めたり、さじ加減をしたりすることも愛犬との絆を作り上げていく過程のひとつです。
楽しみながら、愛犬の学習にぴったりのトリーツを見つけてください。

ヤムヤムヤム

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ガニング 亜紀(ガニング アキ)

ガニング 亜紀(ガニング アキ)

南カリフォルニアにて、12歳のドーベルマンミックスと11歳のミニピンと暮らしています。2011年から6年間ブログメディアdog actuallyに執筆しておりました。 アメリカのユニークなペットフード事情や、犬の心と体のケアに関する情報の中から日本の犬たちにも役に立つものをお伝えしていきたいと思います。
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