2021.08.06一緒に。もっと、

いざという時もこれで安心!愛犬の情報記録のススメ

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いざという時もこれで安心!愛犬の情報記録のススメ
2021年の7月に15歳を迎えた我が家の犬ですが、前月の6月は病院通いに明け暮れた日々でした。幸い今ではすっかり元気になって胸をなでおろしているところです。
その病院通いの際、症状の経過をできる限り正確に伝えたいとあれこれと工夫をしていました。
獣医さんとのコミュニケーションがスムーズになることに加え、自分自身の記録として今も重宝しているので、何か参考になる点があればと思いご紹介いたします。

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次から次へと起こった原因不明の愛犬の不調

いざという時もこれで安心!愛犬の情報記録のススメ
我が家のミニチュアピンシャーのニヤは7月に書類上で公式に15歳になりました。「書類上で」というのは保護犬のため誕生日は推定した日付だからです。成犬で我が家に迎えて14年近くになるので老犬であることは間違いありません。関節や内臓も年齢なりに衰えを見せていますが、日々の生活は元気に送って来ました。

けれど6月上旬から「次から次へ」という感じで体調不良が連続して起こり、毎週病院に通うようになりました。
最初は後脚がふらつくので「関節炎が進行したのかな?」と思い診ていただきましたが、診察では特に悪いところは見つかりませんでした。
同時に小さい口内炎が見つかったので胃の薬をいただき、変えたばかりだったフードが合わない可能性も指摘されました。

その翌週には頻繁に嘔吐をするようになり再度診察に行ったのですが、特に異常は見当たらず、胃薬と吐き気止めを処方されました。

さらに翌週、後脚がふらついて全く立てなくなり抱き上げると眼球が激しく揺れ動く眼振を起こしていました。これは老犬に多い特発性(とくはつせい=原因不明)の前庭疾患だと診断されました。はっきりした発作が起きたことで、脚のふらつきも嘔吐も前庭疾患による回転性めまいから来ていたのか!と合点が行きました。

そこからは回復基調となり、ようやくホッと一息つくことができました。
あまりに次々に体調不良が起きたので、症状や変化をできる限り正確に伝えなくてはと思い、記録をつけていたことで落ち着いて対処できました。記録をつける時に工夫していることや気をつけている点をご紹介します。

獣医師に症状の経過や気になることを確実に伝える方法

いざという時もこれで安心!愛犬の情報記録のススメ
アメリカではコロナ禍が始まって以来、動物病院での診察は犬だけを病院スタッフの方に預けて飼い主は中に入らず車の中で待機というスタイルです。最初に病院スタッフに症状を伝え、獣医師とのやりとりは電話を通じて行います。
仕方のないこととは言え、これでは微妙なニュアンスが伝わっているかどうか不安です。そこで以下のような症状レポートを作成して、それをもとに獣医師と電話で話をするようにしました。

症状の経過を時系列で箇条書き

嘔吐が続いた時は「日付 食べた時間 食べたもの 嘔吐の有無」を、脚のふらつきは「初めて気付いたのはいつか、どのくらいの頻度でふらついていたか、転倒の回数」などを時系列に沿って箇条書きにしました。

必要に応じて画像や動画を添付

脚のふらつきの時には座り方が少しおかしいような気がしたので、座っている姿勢の写真を撮り、通常の座り方の写真と並べてプリントアウトして添付しました。
嘔吐の場合は吐いたものを複数回撮影して、プリントアウトして添付しました。
今回ではないですが、お腹を下した時には可能な限り便のサンプルを持参しています。
眼振が起きて立ち上がれなかった時には前庭疾患かな?と思ったので、目や立てない様子を動画に撮って、診察の前に病院のメールアドレスに送信しておきました。
もう何年も前に一度だけごく軽いてんかん様発作を起こした時には動画を撮ってタブレットを持参しました。

定期検診の時にもレポート持参

半年や年に1回の定期検診の際にも、普段気になっていることを箇条書きにして持って行きます。身体にある小さい腫れやイボなどは、犬の全身イラストまたは全身写真の該当する場所に丸を付けて添付します。
普段食べているフードやトリーツの種類と量、体重の簡単な推移、睡眠や運動のパターンなども書いておくと良いと思います。

質問したい事柄も箇条書きで

どうしても確認しておきたいことや質問は、症状の説明とは別に【質問事項】などの見出しをつけて箇条書きにします。別にすることで、何が知りたいのかを獣医さんに明確に伝えることができます。

文章を書くのは億劫なものですが、箇条書きであれば気負わずに書くことができます。獣医さんと対面で受診できる場合にも、書いたものを渡して話をすることで後から「あっ!あれを言うのを忘れてた!」という事態を防ぐことができます。

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スマホのアプリなどを上手に活用

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愛犬に気になる症状がある時だけなら手書きで記録をつけておくのも簡単ですが、長期に記録を残したい場合はスマートフォン用の健康管理アプリなどを利用すると、いつでも気がついた時に手軽に書き込むことができます。

ペット用の健康管理アプリを使うと、体調に関するデータ、日記、画像などが簡単に一括管理できます。愛犬のお腹が弱くてうんちの状態をいつも気にしている場合には、専用の便通記録アプリも便利です。色々な種類のアプリが出ているので、愛犬の体調や記録の目的に合わせて使いやすいものを探しましょう。

私が使っているのはDogLogというアプリですが、食事、排泄、投薬など健康面全般に関する記録をつけられます。それぞれのページに細かいフォーマットが設定されていないため、かえって手帳にメモをするように気軽に書き込めるのが気に入っています。またかかりつけの病院はもちろんのこと、夜間救急や保険会社、愛犬の出身シェルターの連絡先、マイクロチップの番号、鑑札の登録番号など、いざというときに「あれ、どこに保管したっけ?」という情報が一括して管理できるのは本当に助かります。

診察時に利用するには、アプリのデータを利用して受診の際に持っていくレポートを作成しても良いし、スマホをそのまま見て頂くのも良いと思います。
どのような形でも継続して記録をつけておくと、気づかなかった体調のパターンが見えてきたり傾向が掴みやすくなるという大きなメリットがあります。記録を長続きさせるには、とにかく手軽で簡単にできることが重要なので、アプリを活用しない手はないですね。

おわりに

いざという時もこれで安心!愛犬の情報記録のススメ

愛犬が病院で診察を受ける時、症状を説明するためのレポートを作成するのは正直に言うとちょっと面倒です。
でも思い出して経過を書いていくことで、気がついたり頭の中でつながったりすることも出てきます。効率よく診察時間が短縮できて情報の正確さも増すので、獣医さんにも助かると言って頂いています。診察時間が短くなれば犬も楽になるので、少しの手間でwin-winな状態が作れます。

日頃から健康管理アプリなどを使って愛犬の健康状態を記録しておくと、いざという時に役立つのはもちろんのこと、今まで以上に愛犬への理解が深まります。

私は診察のためのレポートはWordで作成しているので、今までの記録も全部残っており、たまに読み返すのも楽しみの1つです。次回の定期検診の時など、よかったら試してみてくださいね。

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「犬のココカラ」編集部 チームGREEN DOG 監修・執筆

GREEN DOGの獣医師、トレーナー、カウンセラー、グルーマーなど犬の専門資格を持ったプロたちが一つのチームとなって、責任を持って執筆または監修しています。