離乳食?ドッグフード?子犬が元気にすくすく育つ食事の種類や量とは?
子犬の成長はとても早いことをご存知ですか?小型犬なら数ヶ月で成犬と見なされるほどなのです。短期間でしっかりと健康な体を作らなければならない子犬の食事は、成長のためのとても大切な要素です。けれど生まれたばかりの子犬は消化器官が未発達。発達段階に応じてミルクから離乳食、ドッグフードへと徐々に慣れさせていく必要があるのです。
ここでは、子犬から成犬になるまでの食事の与え方やフード選びのポイント、簡単にできる子犬の健康チェック方法について紹介します。
生後1年までの食事ケア
犬は産まれてから急速に成長するので、子犬は成犬の2~3倍の栄養素が必要だと言われています。
生後24時間以内に飲む母犬の初乳からは子犬を感染症から守るための抗体をたくさん受け取ることができますが、生後24時間を過ぎると、子犬の腸では抗体を吸収できなくなってしまいます。
生後4週間までの子犬は、必要な栄養を母乳で完全に満たすことができます。もし、生まれて4週以内の子犬を飼うことになったら場合には、犬用ミルクで栄養素を補いましょう。
生後4週間を経過したら、離乳食や子犬用ドッグフードなど、ミルク以外の食事に慣れさせていきましょう。
母乳で不足しがちな栄養素をしっかりと補給することができる子犬用ドッグフードには、健康な筋肉や臓器を作る良質のタンパク質、強い歯と骨を作るためのカルシウム、リン、マグネシウム、鉄分、そして、それらの吸収を助けるビタミン類が豊富に含まれています。
また食事だけでなく、子犬にとって母犬と一緒にいる時間は、犬同士の愛情、ボディーランゲージやコミュニケーションなど情緒面でも大切なことを学ぶことができる重要な時間です。生後8週までは母犬と一緒に過ごすことがとても大切なのです。
離乳食やドッグフードへの切り替え
子犬に与えるドッグフード選びのポイントは、タンパク質が豊富に含まれ、消化に優れ、子犬の好みに合っているかの3点です。
子犬の好みとは母犬が授乳期に食べていた物の風味だと言われています。そして、新しいドッグフードを与えるときには、ポイント3点に加えて、食いつきの良さや食後の様子、うんちの状態などをよく観察しながら、あなたの子犬にぴったりのものを選んであげましょう。
子犬に離乳食を与える場合、まずは生後3週間頃から、母乳と一緒に離乳食や人肌程度のぬるま湯でふやかした子犬用ドッグフードを与えます。子犬に与えるのに適している離乳食はやわらかく、消化吸収しやすいもので、余計な添加物がなるべく入っていないものを選びます。子犬は固形物を飲みこむという動作に慣れていないため、ふやかしたドライフードを少しずつ与え、大きさや形、柔らかさにも気をつけてあげましょう。
切り替えてすぐには、なかなか食べてくれないかもしれません。そんなときには、口元に離乳食を近づける、声をかけながらそっと口を開けて舌にのせてあげる、スプーンや指を使って口元に持っていく、などの方法を試しながら子犬のペースに合わせてあげましょう。いずれも少量から与え始めてだんだんと味に慣れさせます。子犬がちゃんと食べたときには、必ず褒めてあげましょう。
6〜7週間程度で完全に離乳したら、離乳食をメインに与えるようにします。子犬は一度に食べられる食事量が少ないので、市販品はパッケージに表示されている与え方に従うか、表示分量を1日4〜5回に分けて与えましょう。
やがて歯が生えそろってくると、子犬の消化能力も上がります。生後2ヶ月頃からうんちや全身の健康状態を見つつ、少しずつ固さのある子犬用ドッグフードを与え始めましょう。10日前後かけて少しずつ、お湯の量やふやかす時間を調節していきます。
タンパク質、カルシウム、ビタミンD、E、Cなど子犬が積極的に摂りたい栄養素を含んだ食材をトッピングしてもいいでしょう。例えば、高タンパクで低脂肪のささみや、炊いたかぼちゃやニンジンなどを少量まぜてあげるなど、いずれも子犬に必要な栄養が豊富で簡単に取り入れられるのでおすすめです。
健康維持や免疫アップに効果的なエキナシアやオリーブといったハーブは、ほんの少量をトッピングしても良いでしょう。いずれも特別な味付けはせずに素材そのものの味を生かしましょう。手作りごはんを与えたりレトルト状のドッグフードを利用したり子犬の好みを探してみましょう。
生後4〜5ヶ月になると成長が緩やかになり、食事量も落ち着いてきます。そこから徐々に食事回数を減らし、生後12ヶ月頃には朝夕の1日2回に定着させましょう。
うんちや目、鼻を観察して日々の健康チェックを
子犬がすくすくと成長するためには、栄養バランスの取れた食事と日々の健康管理が必要不可欠です。そんな子犬の健康状態は、うんちの状態や目、鼻にも現れるのはご存知ですか?少し詳しく見ていきましょう。
犬の健康的なうんちの状態は、コロっと小さめで色も濃い目のものとされています。
ティッシュでつかめないほど柔らかいものや、白っぽいうんちや赤黒っぽいうんちをしている場合は、膵臓の機能低下や消化する過程で血がまざっている可能性があります。そのような体調の変化に早く気付くには、普段のうんちの状態を知っておくことが大切です。
健康な子犬は、イキイキとした輝いた目をしています。充血していたり目やにがあったりする場合は、体調不良のサインです。全身状態が良くない時は、サプリメントでは回復しません。必ず動物病院へ行きましょう。
子犬に限らず犬の鼻の表面は、睡眠時以外は湿っているのが正常です。鼻の表面が乾いているときは、発熱しているサイン。一つの目安にしましょう。鼻水や鼻血が出るのも体調不良のサインですが、子犬自身がなめてしまって気づかないこともありますね。頻繁に舌なめずりしている場合は、少し気をつけて様子を観察しましょう。
もちろん、うんちや目と鼻の状態を見ただけで全身状態が良いと判断はできません。あくまでも毎日のチェックポイントとして覚えておき、子犬の体調の変化に気づいたら、かかりつけの獣医さんに相談して早めに適切な治療をしてもらいましょう。
おわりに
子犬にとって生後1年までの時期は、丈夫な心身を育てていく大切な時間。食事ケアはとても大切だということがおわかりいただけたと思います。
初乳をしっかり飲み、さらに生後8週齢までを母犬や兄弟犬たちと一緒に過ごすことは、子犬が情緒的にも身体的にも健やかに成長するために欠かせない大切なポイントです。
短い期間で成長する子犬の食事は、成長段階にあわせてだんだんと慣れさせてあげましょう。食事のバランスが良いかどうか、健康状態が良いかどうかは、子犬のうんちや目、鼻の様子にも現れることを心に留めておき、子犬の日々の変化に気を配りながら、子犬の健康な体づくりをサポートしましょう。
何よりも大切にしたいことは、子犬の時期という短く貴重な時間をパートナーと一緒に楽しく過ごすこと。正しいケアをしながら愛情たっぷりに健やかな成長を育んでいきましょう。
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします
Twitterでグリーンドッグ公式アカウントをフォローしよう!
Follow @greendog_com「犬のココカラ」編集部 チームGREEN DOG 監修・執筆
最新記事 by 「犬のココカラ」編集部 チームGREEN DOG 監修・執筆 (全て見る)
- 犬は生まれつきクリエイティブ!創造性と幸福感の関係とは? - 2023年3月10日
- 犬も「あの時楽しかったね」という思い出を持っているのだろうか? - 2021年10月15日
- いざという時もこれで安心!愛犬の情報記録のススメ - 2021年8月6日