老犬の心の変化と対処法~怖がりさんになったのはなぜ?~
老犬と呼ばれるシニア期にさしかかると、体調や運動機能の変化とともに心にも変化がみられるようになります。
これまでドライブが大好きだったパートナー。軽々とシートに飛び乗るのが当たり前でした。ある日、失敗して足を踏み外したことをきっかけに、車に乗る際にパニックを起こすように…。こんなにおおげさな事になってしまったのはなぜか?
老犬になると体の機能に変化が訪れるのは当然ですが、このことが思いのほかパートナーの心に大きく影響をおよぼします。そんなときは飼い主が落ち着いて寄り添ってあげたいものですね。
そこで今回は、老犬の心の変化と対処法についてシニア犬カウンセラーの山本がご紹介いたします。
目次
急に怖がるようになったのはなぜ?
飼い主を噛む
老犬は目や耳などの感覚器官の衰えにより、周囲の状況を察知することが遅れます。そのため、いきなり触れられたり、近くに何かが現れたりすると驚いてしまうことがあります。飼い主がスキンシップのつもりで手を出したらいきなり噛まれてしまった、というのもこんな理由があるからです。
飼い主のことがわからなくなったとか、怒っているということではなく、とっさに自分の身を守ろうとする行動なのです。
窓の外の影に怯える
パートナーがすでに見えにくい、聞こえにくい状態ですと、窓の外を通る車の影がパートナーにはとても怖いものに思えるのです。これまで平気だったのに影をみるたびに吠えたり、怯えたりと過剰に反応するようになることがあります。
ご飯がうまく食べられない
体調は良さそうなのに、食欲が落ちている。もしかしたら足腰が弱ったために踏ん張れず、床に置かれたご飯が食べづらくなっている可能性があります。もしくは歯周病が進み、口の中が痛くて食べられないのではないでしょうか。
パートナーにあわせた対処法
年老いたパートナーができるだけ安心して暮らせるように、工夫してあげましょう。
大きめの音や振動で知らせる
たとえば眼や耳が衰えたパートナーが寝ているところを起こしたいときは、いきなり触ってはいけません。飼い主が傍にいることに気づいていないからです。大きな声で呼びかけたり、そばで足踏みをしたりして、パートナーに気づいてもらいましょう。
怖いものを見えなくする
窓の外に見えるものに怯える老犬のためには、カーテンや目隠しで窓をふさぐ方法が効果的です。若いパートナーであればトレーニングで慣らしてあげることも良いのですが、老犬には安心して暮らせる工夫を考えてあげるほうが良いでしょう。
パートナーに成功させる
筋力が起きてきた足では床が滑りやすいと踏ん張れません。滑りにくい床材を敷いてあげましょう。また、ご飯の位置は床よりも高さのある台の上に乗せてあげると食べやすくなる場合があります。
車に飛び乗ることを失敗するのも老犬ならではの可愛いエピソードですね。しかし、これで自信をなくしてしまうようでは可愛そうです。歩いて乗れるように犬用スロープを利用するのもひとつ。助走をつけると飛び乗れることがわかり自信を取り戻したパートナーもいました。
自信を持つと若々しくなる
車に乗れるようなったパートナーのように、ちょっとしたサポートをすることでシニア期のパートナーに元気が出てきます。
心のケアをサポートする
老犬の心のサポートにおすすめなのは、バッチフラワーレメディ という植物のエネルギーを利用した液体の製品です。さまざまな心の状態に対応した種類がありますが、その中でもレスキューレメディ は心をリラックスへ導きたいときに選びます。
元々は、人の心のケアのために作られたものですが、犬も私たちと同じように感情を持ち合わせていますので、心の変化が期待できます。即効性を求めるものではなく変化はゆっくりと訪れるのであせらずに継続してみてください。老犬にも気軽に試せる成分であることが魅力です。
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運動は健康維持の要
病気でない限り、老犬だからと言って過剰に甘やかす必要はありません。毎日のお散歩はもちろん、体調をみながら運動を続けましょう。内臓が働くためには筋肉が必要です。消化吸収能力を維持できれば若さを保つことにもつながるでしょう。
スキンシップを忘れずに
声掛けはもちろん、驚かさないようにやさしく触れてあげるとパートナーに安心感を与える効果がありますね。寝ているばかりに見えても、パートナーはいつでも待っているのです。
大好きな飼い主とのスキンシップは、パートナーにとってかけがえのない時間。これまで通りたっぷり接してくださいね。
まとめ
体が自分の思うようにならないことに歯がゆくなるのは私たちと同じです。パートナーがなぜ元気がないのか、体調以外に何か思い当たることはないか念入りに思い返してみてください。
そして、シニア期のパートナーにもパピーの頃と同じように褒めて、自信をつけさせてあげましょう。試しに今日からでも褒めることを増やしてみてください。きっと眼が輝いてきますよ。
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Follow @greendog_com山本 由能(やまもと ゆの) ペットフーディスト、ペット栄養管理士、犬の食事療法インストラクター上級師範
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