2018.10.09一緒に。もっと、

秋の散歩は宝物

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犬の鼻のアップ写真

こんにちは!ケーナイン・ストレスケア・スペシャリストの清水です。
秋と言えば、やはり美しい紅葉ではないでしょうか? もちろん食欲の秋というのも素敵ですね! 犬たちとゆっくり散歩する中で、一年の中でもしかしたら一番素敵な季節かも知れません。五感(主に味覚を除く四感)を刺激し、いつもと違ったお散歩が出来るかも知れません。

一般的な散歩は、物理的に身体を動かしてエネルギーを消費することに重点を置きがちですが、犬が得意とする「嗅覚」も駆使させてあげることで、大きなエネルギーを消費することができます。というのも、匂いにも重きを置く犬たちの鼻の構造は、人間の鼻の構造と大きく違っているのです。

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犬の鼻の構造

1) 嗅細胞を含む嗅上皮の面積と鼻の形状
鼻の長いシェパードなどから、パグのように短いものまで様々な種類がいますが、嗅上皮の面積は人間の約5倍~50倍とされています。これにより、受容体である嗅細胞の数も圧倒的に違い、より多くのにおいを感知、またはより少ないにおいでもかぎ分けることが可能となっています。

2) 嗅細胞の配列
人間は嗅細胞が1層に並んでいますが、犬は数層になって並んでいます。これにより、分子の大きさの違いや特性の違いも数段構えで細かく受容することができます。

3) 線毛の本数と長さ
犬の線毛は他の動物と比べても長く、本数も多く存在しています。
線毛とは嗅上皮の粘膜上に存在する細かい毛の様な構造を持つもので、表面積を大きくし、より効率的ににおいをキャッチすることを可能にするものです。よって、これが長く多いということは、この線毛で濾される分子が多くなり、嗅細胞に届く確率も格段にアップするということになります。

4) 鋤鼻器(ヤコブソン器官)
人間では発育不全により存在しませんが、多くの動物では副嗅覚器として存在しています。この器官は、主にフェロモンの感知を担当しているとされています。フェロモンとは、性行動に関わるごく微量の分泌物で、主に同種の動物に対して効果を発揮し、行動や発育の変化をもたらすものです。
この様に、犬にとって嗅覚は大きな意味を持つ感覚器官であり、より血流を多く送り、エネルギーを集中させることのできる場所でもあります。

落ち葉をくわえている犬

秋の散歩の醍醐味

一年を通してあまり変わらないフードを食べていることが多いワンちゃんたちには、「収穫の秋」は然程魅力的には映らないようですが、季節の変化は人間よりも肌に感じ体感し、自然からのプレゼントを喜んでいる可能性があります。 そして、いつもと違ったお散歩をすることで、脳を刺激し、活性させることが可能です。方法は、ズバリ、落ち葉のある林や森をゆっくり気の済むまで匂いを嗅がせてあげることです。

①匂い(嗅覚)
落葉や実の熟成、秋には大きな変化がたくさんあります! 葉や木々、実の多くはエッセンシャルオイルをはじめとした香料成分や油分を含んでおり、空気中に放たれた匂いは、その付近に留まります。春とは違った若々しい匂いではなく、少し香ばしい匂いが、嗅覚で生きる犬たちにとっては素晴らしい刺激でありプレゼントです。ちょっと木の多い公園の中を散歩するだけでも、様々な匂いの変化を感じることができ、犬たちはより一層楽しむことができます。

②暗さ(視覚)
犬たちの目は、色が見えにくくなっている分、明暗に敏感です。そして、人間が薄暗いと感じる光量でも、問題なく視野の確保が可能とされ、どちらかと言うとこの状態の方が犬にとっては視野がクリアーに映っているようです。よって、同じ時間に散歩をしていても、彼らにとってはストレスが少なく、その分、嗅覚や聴覚に注意を払うことも可能となり、お散歩をより楽しむことが可能です。

③音(聴覚)
落葉や枯枝、木の実や果実など、たくさんの自然からの落し物があります。これらが木から落ちる時の音もそうですが、踏んだ時の音と感覚が大変大きな刺激になり、この様な変化も犬たちに季節の変化を伝える情報になっています。

④刺激(触覚)
葉や枝、ドングリや他の実などが地上に落ち、林や森などでは土の上に大きな変化が起こっています。一部は秋雨により腐葉土となっていたり、落ちたばかりのものは逆に乾いていたりします。脚の裏の感覚を触覚として感じている犬たちにとっては、これらの様々な感触やその変化が好刺激となり、普段の散歩をワンランク上のものにします。また、踏んで壊れた枝や葉からは、更なる匂いが発せられ、より一層の刺激となり、犬たちを楽しませてくれます。

⑤気温(感覚)
朝夕を含め、日中でも暑いと感じることはほとんどなく、一年中毛皮を着ている犬たちにとっては待ちに待った過ごしやすい気温です。また夏の暑かった時に消耗した体力の回復も助け、よりグッスリ眠れる傾向があります。その分、活動が活発となり、溌剌とした行動も観察されます。そして、人間にとっても熱中症や脱水症状などを気にせず、長時間の散歩が容易となり、時間を楽しむことが可能となります。

⑥湿度(感覚)
実は動物の体毛は湿度に非常に敏感で、現在使用されている湿度計にも馬の毛や人毛が使用されています。高温多湿の日本の夏は、犬たちにとっては非常にストレスの掛かるものでしたが、秋になると気圧配置の変化により湿度も落ち着きます。結果、過ごしやすい環境となり、体感ストレスが減少します。

⑦紅葉
犬たちにとってみれば、紅葉そのものはそれほど魅力的ではないかも知れません。それよりも上記の①~⑥の方が強いのではないでしょうか? しかし、散歩をさせるのは人間です。秋の温かい陽射しを受け、美しい紅葉を見ながらのゆっくり散歩するのはとても気持ちの良いもので、感慨深いものです。近くの公園でもお弁当でも持ってピクニック気分でお出かけすれば、いつもと違った日常を味わうこともできます。また、紅葉を見ながら大好きな愛犬たちとゆっくりと散歩をすることで、これから年の瀬に向けてもう残り少ないことを思い出し、また一年が終わってしまうと感じる人もいると思います。

木の切り株に乗っている犬

おわりに

上記は、自然からの秋のプレゼントの一例ですが、日本には四季があり、自然はそれぞれに様々な姿を見せてくれます。それぞれの季節に素晴らしいプレゼントがありますが、それを種を超えたパートナーと分かち合うことができることこそ、何にも代え難いプレゼントではないでしょうか?
都会でもちょっと離れれば木々の多く茂った場所はあります。是非、少し時間を使って訪れ、秋の散歩を楽しんでみては如何ですか? きっと、そこには犬たちからの大きな「笑顔」のプレゼントも付属されると思います!

すくすく子犬BOX

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清水 克久(しみず かつひさ)

清水 克久(しみず かつひさ)

英国Natural Animal Centre (http://naturalanimalcentre.com/)で、ケーナイン・ビヘイビアーとバッチフラワーレメディを学び、アニマルプラクティショナー(BFRAP)を取得。ストレスケアを中心に、行動学や生理学など科学の面からも解説するケーナイン・ストレスケア・スペシャリスト。元Dog Actuallyライター。ホリスティックケアカウンセラー。
清水 克久(しみず かつひさ)

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