2018.07.17一緒に。もっと、

子犬をどこから迎えよう?

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子犬をどこから迎えよう?
新しい家族として犬を迎えようと思ったとき考えることのひとつが、どこから迎えるかということではないでしょうか。そこで今回は、子犬を迎える場所についてお話したいと思います。

ブリーダーから迎える

子犬を迎えるとき第一に考えるのはその健康ではないでしょうか。
犬も人間同様生き物です。病気になったり怪我をしたりというのは長い犬生の中で起こりうることですが、だからこそ、迎える子犬は健康な個体であってほしいと思うのは当然の思いです。
子犬をどこから迎えよう?

人間と同じく、母犬の飼育環境が健全であることが健康な子犬が生まれる第一条件です。
ですから、ぜひ子犬の母犬を見せてくれるところを探してみてください。メールや電話で問い合わせれば多くの情報を教えてくれるのがブリーダーです。

初めて犬を飼おうとする人であればなおさら、犬のこと、犬種のこと、母犬のことを丁寧に教えてくれます。遠くて見に行けないのであれば、写真や動画を見せてもらったり、多くの質問を投げかけたりしてみてください。
たとえ生まれた子犬に一見問題がなかったとしても、その後何かあった時のフォローがあるかどうか心配になるようなブリーダーであれば、子犬の引取りは見合わせた方がいいかもしれません。

万が一転勤などの家庭の事情で飼えなくなった時は、必ず戻してほしいと契約書に添え書きもしているところもあります。亡くなってしまったときの「生体補償」ではなく、飼えなくなったときでも最後まで面倒をみてくれるブリーダーを探してみませんか?

ペットショップから迎える

街中ではなかなかお目にかかれないブリーダーと違い、ペットショップはショッピングついでに気軽に立ち寄れる便利な場所にあります。
買い物ついでに立ち寄ったペットショップで出会った子犬と目が合って連れて帰ってきてしまった、という話もよく聞きます。

けれど、ペットショップをのぞく前に、まず希望犬種の成犬の姿を想像して欲しいと思います。子犬が成長したらどんな風になるのか、下調べをしてから行きましょう。もちろんお店の方は多くの犬種についての情報を持っているはずですから、話をしていくうちに、希望の犬種では家庭環境にそぐわないかもしれないというアドバイスをもらうかもしれません。

以前聞いた話ですが、高齢の女性が寂しいから犬を飼おうとショップに行ったところ、たまたまいた小型犬種の子犬を気に入り入手しようとしたそうです。ところがその犬種はとても活発で、散歩も欠かさず行かないとストレスを溜めてしまうことが予想されたのに、お店の人は「小型犬ですから、散歩はあまり必要ありません。」と売ってしまいました。その後散歩もままならない子犬は多くの問題行動をとりだし、結局トレーナーさんに預けなくてはいけなくなってしまったということです。

かわいいい子犬を目にすれば、すぐに家に連れて帰りたいと思うのは人間の心理です。けれど、ぜひお店の方にしつこく質問してみてください。
ただ可愛いからと連れて帰ってきては、その後の10数年間、「こんなはずじゃなかった」となってしまわないとも限りません。成犬になったらどれくらいのサイズになるのか、見た目はどんな風になるのか、トリミングが必要なのか、運動量はどれくらい必要なのか。そんな日々の様々なことに興味を持って欲しいと思います。

保護犬を迎える

子犬をどこから迎えよう?

犬種にこだわらないし、一頭でも不幸な犬を救いたいという気持ちがあれば、保護犬から探すと言う選択肢があります。ただ、子犬に限定してしまうと巡り合えるまで時間がかかるかもしれません。

保護犬の場合、血統書はありませんが、血統書があるから優秀な犬という証明ではありません。血統書はその犬の家系図で、両親犬も祖父母犬も同じ犬種であることを書き記してあるだけです。
けれど、もし将来一緒にドッグスポーツを楽しもうと思ったときは、競技団体によっては血統書のない犬は参加出来ないケースもあるので、あらかじめ知っておくことも必要です。

ミックス犬の場合は、母犬がわかっていたとしても、将来母犬のようになるかどうかはわかりません。子犬の頃は柴犬と全く変わらなかったのに、大きくなったら見た目がテリア犬種のようになってしまった、というミックス犬のケースもあります。見た目もサイズも予想できないのがミックス犬です。それが楽しいという方も多くいるので、ミックス犬の魅力も沢山あります。

保護犬の子犬を探そうとすると、時折ブリーダー崩壊の子犬であったりします。一般的によくあるブリーダー崩壊というのは、パピーミル(子犬工場)と言われるほど、多くの犬を扱っているなかで、金銭的理由などから犬を放棄してしまうケースが多いので、健康上問題を抱えている犬も少なくありません。場合によっては普通に探した子犬よりもケアが必要になることもあるでしょう。

いずれにしても、保護団体の担当の人からその子犬の情報をきちんと入手してから決めることをおすすめします。最近では保護犬譲渡会もあちこちで開催されているので、ネット上の情報だけでなく、譲渡会に足を運んで実際に子犬を見てまわるようにしましょう。

おわりに

子犬を迎えようと思ったら、ぜひ実際犬を飼っている人の話を聞いてみてください。特に犬種を特定している場合は、同じ犬種を飼っている人のアドバイスはためになります。
純血種であるなしに関わらず、生き物と暮らすというのは命に対する責任が伴います。子犬だからこそ丁寧に関わっていかないと、その先の十数年が大きく変わってくるでしょう。
前もって犬のことをよく知る時間がなかったとしても、それから一緒に勉強するくらいの気持ちで子犬を迎えてあげましょう。

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子犬をどこから迎えよう?

三井 惇(みつい じゅん) CPDT-KA、ドッグトレーナー/ドッグダンスインストラクター、ホリスティックケア・カウンセラー

1997年に迎えたボーダーコリーと始めたオビディエンス(服従訓練)をきっかけ に、犬の行動学や学習理論を学び、2006年WanByWanを立ち上げる。愛犬の出産、子育て、介護と様々な場面でも多くを学び、愛犬のQOLの向上を目指して2008年にホリスティックカウンセラーの資格を取得。2016年自身のトレーニング方法を再確認するために世界基準のドッグトレーナー資格CPDT-KAを取得。現在、4頭目と5頭目のボーダーコリーとドッグダンスの楽しさを広めながら、東京近県で出張レッスンを行っている。
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