2021.03.05一緒に。もっと、

ペットロスと向き合う~いつかさよならする時のために今からできる心の準備~ペットロスシリーズその2

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ペットロス今からできる心の準備

生き物と暮らしていると、どんな形であれいつか必ずさよならの時がやって来ます。過去にお別れを経験したことがある人も、まだ経験はないという人も将来のその時について様々な思いを持っていらっしゃると思います。
今いっしょに暮らしている愛犬との別れの時のために準備をしておいた方が良いのでしょうか?
ペットロスに備えて、日頃から気をつけておくことなどはあるのでしょうか。

ガニング亜紀さんのペットロスシリーズはこちら→〈ペットロスと向き合う〉記事一覧

ペットを喪うことは人間の家族を喪うよりもダメージが大きい?

ペットを喪うことは人間の家族を喪うよりもダメージが大きい?

ペットロスについての研究は世界各国で増えており、心理学や精神医学においては「たかがペット」という捉え方はされていません。愛犬や愛猫との別れは家族のメンバーを喪ったと捉えられるので、ペットロスという激しい気持ちの落ち込みが起きるのは当たり前のことです。
人間同士の関係ではたとえ家族や友人間でも利害や意見の違いから激しい対立が起きることもありますが、ペットとの関係ではそのような対立はないため、ペットを喪うことは人間の家族を喪うよりもダメージが大きい場合があると多くの心理学者が述べています。
今となりに大切な愛犬がいるなら、犬の幸せを充実させて共に楽しい時間を過ごすことを第一にして、ペットロスは避けられるようなものではなく当然起きるのだと受け入れる気持ちでいることが大切だと思います。
ペットロスと言えば「避けるためにはどうすれば良いか」という情報もたくさんあります。それらはペットロスのせいで日常生活や仕事が長期間差し支えてしまったり、心身の健康が大きく崩れてしまうような状態を避けるにはどうすれば良いかというお話で、全てのペットロスを避けなくてはいけないということではありません。

また全く別の方向の話ですが、愛犬を見送った後の実務的なことは「お別れなどまだ先のこと」と思っているうちに調べておくと落ち着いて情報収拾ができるなどのメリットがあります。私は火葬をお願いする会社、安楽死が必要になった場合のオプションなどを何年も前に調べて時折確認し直しては情報のアップデートをしていました。

ペットロス心の準備「喪失のプロセス」を知っておく

ペットロス心の準備「喪失のプロセス」を知っておく

しかし、ペットロスで生じる痛みについて知っておくことは覚悟や心の準備として有効かもしれません。

ペットロスを含めて大切な存在を失った人の「喪失のプロセス」としてよく知られているのは精神医学のエリザベス・キューブラー・ロス博士が著書の中で述べた5つの段階です。
有名な一説なのでご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、少しでも知っておくことでより深い理解や将来の救いにつながるかと思います。

5つの段階は次のようなものです。全ての人にこの順番通りに訪れるというわけではなく、いくつかの段階を行ったり来たりする場合もあれば、いくつかが同時に起こる場合もあります。

1.否定

大切な存在がいなくなったことが理屈では分かっていても、心が受け入れられない状態です。ボーッとして何も考えられなかったり感情が麻痺したようになって涙も出ないということもあります。
これはあまりにも大きい痛みから心を守るための防御機能です。

2.怒り

悲しみは怒りに形を変えてあらゆる方向に向かうことがあります。自分自身、家族、獣医師に対して「もっとうまく対応できたのではないか」と怒りや後悔を感じたり、時には見送った愛犬に対して「なぜそんなに早く去ってしまったの」と責める気持ちを持ったりもします。

3.交渉

「神様、もう一度だけあの子に会わせてください」「もう2度と○○しないから戻ってきて」と目に見えないものと交渉や取引をするような気持ちです。後悔や罪悪感と向き合う時に「もしもあの時」と繰り返し考えることで、痛みを麻痺させ心を守っています。

4.落ち込み

喪失を否定しても、喪失に怒っても、何かと取引を試みても、大切な存在は失われたのだと気づき、深く悲しみ落ち込んでしまう状態です。涙が止まらなくなったり、無気力になったりするのもこの段階です。

5.受け入れ

悲しい事実を受け入れ、思い出の美しい部分に目を向けて前に進もうとする段階です。

ペットロスの悲しみ方は一人一人違う、嘆きも回復もその人だけのもの

ペットロスの悲しみ方は一人一人違う

先にも書いたように上記の5段階の全部が全ての人に当てはまるわけではありません。喪失を受け入れたつもりでいても、怒りや落ち込みが戻って来たり、否定や交渉の時間が長く続くこともあります。

犬と人間の関係がそれぞれにみんな違うように、喪失の嘆きも悲しみ方も回復にかかる時間も皆それぞれに違います。愛する者を失うことはとても個人的な経験で全く同じものなどありません。

もしも将来のペットロスに備えておけることがあるとしたら、その時に自分に押し寄せて来る感情は誰にも否定されるべきではなく、全部を受け入れていいのだと知っておくことではないでしょうか。

私自身は愛犬が若くて元気だった頃から、いつも心のすみっこで見送る時のことを考え準備しながら暮らしているようなところがありました。
人によってはそれを後ろ向きでもったいないと思うかもしれません。けれど心の中にある見えない砂時計のおかげで、目の前にある幸せな時間を噛み締め、無駄にしないように心がけていられたような気がします。

とは言え、心の準備もまた一人一人違うものです。ここに書いたことに全く響くところがなくても、なるほどと思われても、どちらも間違いではありません。

おわりに

立ち止まってバラの香りを楽しもう

いつか来る愛犬との別れのことを考えただけで涙が出て来るという方は多いでしょう。ペットロスという言葉に怖れを抱く方もいるかもしれません。
大切な存在が遠くに行ってしまった時に、心がどのように反応するのかを少し知っておくと役に立つこともあるかと思います。人は知らないものに対して、より怖いと感じるものですから。
英語の言い回しで「Stop and smell the roses」というものがあります。立ち止まってバラの香りを楽しもう、少し肩の力を抜いて人生の美しい部分に目を向けてみようよという感じです。ペットロスについて少し知識を身に付けたら、肩の力を抜いて目の前にある愛犬との楽しい暮らしに目を向け肉球の香りなど楽しんでまいりましょう。

《参考URL》
https://www.ekrfoundation.org/5-stages-of-grief/5-stages-grief/
https://www.animalleague.org/blog/tips/life-with-pets/stages-of-grief/

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ガニング 亜紀(ガニング アキ)

ガニング 亜紀(ガニング アキ)

南カリフォルニアにて、12歳のドーベルマンミックスと11歳のミニピンと暮らしています。2011年から6年間ブログメディアdog actuallyに執筆しておりました。 アメリカのユニークなペットフード事情や、犬の心と体のケアに関する情報の中から日本の犬たちにも役に立つものをお伝えしていきたいと思います。