2020.04.07一緒に。もっと、

自宅で愛犬と過ごす時間が増えた時に知っておきたいポイント

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自宅で愛犬と過ごす時間が増えた時に知っておきたいポイント
新型コロナウイルスが世界中を席巻して、私たちの生活にも様々な影響を及ぼしています。
日々の暮らしの不便や、悲しい報せや不安など精神的にも負担がありますが、家の中に犬がいることで救われているとか慰められていると感じる方も多いのではないでしょうか。
在宅で仕事をするテレワークや臨時休校、外出規制などのために、思いがけず犬と過ごす時間が増えたという方も少なくありません。
多分犬たちは大好きな人がずっと家にいることを純粋に歓迎していると思いますが、私たち人間の方には意識して気をつけておくことがあります。

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普段の生活のパターンを大きく崩さない

自宅で愛犬と過ごす時間が増えた時に知っておきたいポイント
初めて在宅勤務をする人へのアドバイスでは、いつもと同じ時間に起きて同じ時間に仕事に取り掛かろう、というものをよく見かけます。
犬の場合も同じです。人の少ない屋外の散歩が可能なら普段と同じスケジュールで散歩に行きます。
いつも出勤前に散歩をしているという場合は、同じ時間に朝の散歩をしましょう。
(散歩の時には、マスクを着用して他の人と2m以上近づかないことを徹底します。)
普段は通勤に当たる時間が空きますので、この時間はトレーニングセッションやゲームに当てます。
散歩の後の朝ごはんのフードをボウルの代わりにコングやフードパズルに入れたり、庭やポーチのあちこちにフードを隠して宝探しをしながら食べさせるのも良い方法です。

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こうして犬が朝から体と頭の両方を使っておくと、いつもの始業時間に人間が仕事に取り掛かかる頃には程よい疲労感で落ち着いて過ごしてくれる可能性が高くなります。
留守番中には寝ている犬が多いようですが、人間の家族がいることで寝ないで起きている犬もいるでしょう。
その場合はお気に入りのおもちゃをいくつか用意して、自分で遊べるようセットしておきます。トリーツを詰めたコングなどは特に最適です。
犬が四六時中ずっとアテンションを要求するような状態を作らないことが、元の生活に戻った時のためにも大切です。

子犬と暮らし始めたばかりの人はこんなことに気を付けよう

自宅で愛犬と過ごす時間が増えた時に知っておきたいポイント
子犬と暮らし始めたばかりで社会化の時期にある場合には、家族以外の人や犬と気軽に接することができないのはちょっと厳しい条件です。
外に出ることが可能ならワクチン接種が済んでいる場合はリードを着けて徒歩で、ワクチン未接種の場合は抱っこやカートで、散歩に出ることは外の世界の様々な刺激に慣れるという意味でも大切です。
本来ならその時に他の人や犬に近づいて挨拶や遊び方を覚えて行きたいところですが、人間同士の距離が近くなり過ぎるため今の状況では避けておきましょう。
代わりに、決して怖がらせたり無理強いしたりしないよう注意しながら、部屋に風船や扇風機といった子犬が見慣れないものを置いてみる、動画サイトなどにある様々な音をごく小さな音で流してみる、なども一案です。
またこの時期に、お気に入りのおもちゃで遊んでいる時にトリーツを使って友好的な交換のトレーニングをしておくことも後々役に立ちます。

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犬と離れる時間を意識的に作る

自宅で愛犬と過ごす時間が増えた時に知っておきたいポイント
普段よりも長い時間を愛犬と過ごすことになった人々は世界中にいます。
イギリスのリンカーン大学の動物行動医学のダニエル・ミルズ教授は、生活が正常な状態になった時に犬が分離不安を感じないように注意深く行動するよう呼びかけています。
飼い主が何らかの事情で長期間仕事を休み、仕事に復帰した時に分離不安のリスクが高くなるという臨床データもあるそうです。
ミルズ教授を含むリンカーン大学の研究チームは「飼い主と離れたときの破壊行動や室内での粗相、過度の吠えなどの行動を分離不安と一括りにラベルをつけて診断することは役に立たない。それぞれの行動の背後には犬の様々な欲求不満があり行動に影響している」というリサーチ結果を発表したばかりです。
自宅待機している間、四六時中ずっと犬に構っていると待機期間が終わった時に犬は欲求不満を抱えることになります。
欲求不満と、そこから来る分離不安行動を予防するためにも、自宅にいる間は犬と充実した時間を持つようにする一方で、犬から離れる時間を作ることが鍵になります。

また長い時間を一緒に過ごすことで、ついついトリーツを与え過ぎになりがちです。ゲームやトレーニングのためにトリーツを使った場合は食事の量を調整する、または給餌のために計ったフードの一部をトレーニングの報酬に使うなど工夫が必要です。
一緒にいる時間と共に体重まで増えてしまっては困りますものね。

おわりに

自宅で愛犬と過ごす時間が増えた時に知っておきたいポイント
世界規模での感染症の大流行という、ほとんどの人が経験したことのない状況が私たちを取り巻いています。
人間に最も近いところで暮らしている犬たちにもその影響は及んでいます。私の住んでいるカリフォルニア州でも外出は大きく制限されており、毎日犬との散歩だけが唯一の外に出る機会です。犬たちと歩く時間は最高の気分転換であり閉塞感でいっぱいの日々の空気穴になってくれていると感じます。
心身ともに厳しい日々ですが、犬がくれる日々の喜びに感謝しながら自分自身と周囲を守ることに力を尽くしたいと思います。
皆さまもどうかくれぐれもお気をつけください。Stay Safe!

《参考URL》
https://www.sciencefocus.com/news/dont-over-indulge-your-dogs-while-you-self-isolate-scientists-warn/
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fvets.2019.00499/full

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ガニング 亜紀(ガニング アキ)

米国カリフォルニア州在住。2005年から犬との暮らしをスタートして2匹の犬をそれぞれ15歳で見送りました。犬たちとの16年間で知識が増えると犬との暮らしが楽になることを痛感しました。自分が「へ〜!」と感じたことを堅苦しくなくお伝えしていきたいと思っています。