ポリフェノール
植物特有の成分であるフィトケミカルのひとつです。フィトケミカル自体は数万種類もあり、いろんな機能性成分が解明されつつあります。近年、6大栄養素(タンパク質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維)に続き、「第7の栄養素」としてフィトケミカルが注目を浴びています。
フィトケミカルのなかでも代表的なものといわれるポリフェノールに期待する機能性は、抗酸化作用です。植物が昆虫や紫外線などから自らを守るために作り出す成分で、ポリフェノールにもいくつか種類があります。
スタッフコラム72話目
ブルーベリーは愛犬(パートナー)に食べさせても良い果物です。近頃では生・冷凍ともに手に入りやすいですし、目の健康に役立つこともよく知られています。愛犬(パートナー)用のハーブを用いたサプリメントには、ブルーベリーの一種であるビルベリーを原料としているものもあります。
食べさせてもいいことは知っていても、愛犬には一体どれくらい与えられるのか、生のままか加熱した方が良いのかなど与え方について迷うことが多いようです。
今回はGREEN DOG & CATのペットフーディストが、愛犬にブルーベリーを食べさせるメリットや与え方、ブルーベリーを使った犬用商品やレシピまでご紹介します。
ブルーベリーは犬に食べさせても良い果物です。ベリー類の中でも酸味が少なくほのかな甘み、香り成分は少ないので生でも比較的食べやすい果物です。市販の犬用ケーキやクッキー類の素材としてもよく使われています。
栄養素 | 含有量 |
---|---|
エネルギー | 48kcal |
水分 | 86.4g |
タンパク質 | 0.5g |
脂質 | 0.1g |
炭水化物 | 12.9g(うち食物繊維3.3g) |
カリウム | 70mg |
βカロテン | 55μg |
ビタミンC | 9mg |
カリウムはトマトの1/3量、βカロテンはバナナ、ビタミンCはリンゴ(皮つき)と同等量が含まれています。
ビルベリー(ブルーベリーの1種)
植物特有の成分であるフィトケミカルのひとつです。フィトケミカル自体は数万種類もあり、いろんな機能性成分が解明されつつあります。近年、6大栄養素(タンパク質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維)に続き、「第7の栄養素」としてフィトケミカルが注目を浴びています。
フィトケミカルのなかでも代表的なものといわれるポリフェノールに期待する機能性は、抗酸化作用です。植物が昆虫や紫外線などから自らを守るために作り出す成分で、ポリフェノールにもいくつか種類があります。
ポリフェノールの中でもブルーベリーには青紫の色素であるアントシアニンが豊富。紫芋やナスの赤っぽい紫の色素も同じくアントシアニンです。
体内では過剰な活性酸素が細胞を酸化させ老化を進めます。アントシアニンは特に目の疲労が気になるときに意識したい成分です。
犬用のサプリメントの素材として使われるビルベリー(ブルーベリーの一種)はブルーベリーに比べてアントシアニンが3~5倍含まれることがわかっています。
こちらも抗酸化作用を持つ成分です。水晶体(目のレンズの役割)に含まれていて紫外線からのダメージから目を守る働きがあります。野菜ではニンジンやホウレンソウなどに多く含まれる色素のこと。ブルーベリーも野菜に比べるとわずかではありますが含まれています。
薬膳(中医学に基づいた食事)では、肺・脾(西洋医学の脾臓ではなく栄養を運ぶ機能のこと)・腎のサポートに良い食材とされています。
効能には活血(血液の巡り)が関わるものとして目、血流、肝臓、腎臓に良いとされます。
また、利水(余分な水分を体の外に出す)は水分補給を意識したい夏の養生に役立ちます。(新しい水分の摂りこみには古い水分を出すことが大事であるため)
冷凍すると繊維質や細胞壁が壊れやすくなります
ブルーベリーは愛犬にも生のまま食べさせられる果物です。新鮮なものが手に入る場合はそのまま与えると良いでしょう。貴重な栄養素をできるだけ消化吸収するためには細かく刻む、潰す、などして与えると良いでしょう。ヨーグルト(無糖)に混ぜたものは比較的嗜好性が良いです。
細かく潰して与えましょう
いったん冷凍したものを潰してから与えることがおすすめです。冷凍することにより繊維が壊れ細胞内に含まれている栄養素まで吸収しやすくなります。
冷凍と同じく、加熱することで繊維質、細胞壁を壊して栄養素を消化吸収しやすくなります。
ブルーベリーを乾燥させたドライフルーツも食べさせることができます。 ただし乾燥している分、小さくなっています。小さいものはついついたくさん与えてしまいがちですね。与える個数は体重別の適量をぜひ参考にしてください。
潰したブルーベリーとヨーグルトを混ぜたトッピング
皮ごと食べる果物ですが、皮の部分には食物繊維が多いです。食感は柔らかいですが犬にとって消化が苦手なものになります。
与える際は少量ずつで様子をみましょう。一度にたくさん食べると下痢・軟便になる、逆に腸の働きが衰えている愛犬は便秘になる可能性もあるので注意してください。
カリウムを含みます。生のトマトと比較すると3~4分の1程度ですので大量に食べない限り問題ありませんが、腎臓や心臓の疾患等、獣医師から制限されている場合は注意してください。
バナナと比べるとカロリーや糖質は半分程度。といっても、たくさん食べると下痢や軟便に、腸の働きが鈍いタイプなら便秘になる可能性もあります。どんなに良い食品も適量を心掛けることが大事です。
ここでは適量の目安をお伝えします。愛犬の状態(食事量や便の状態など)に合わせて調整してください。
犬の体重 | 1日分の目安量 |
---|---|
超小型犬(~2kg) | 3粒 |
小型犬(~10kg) | 6粒 |
中型犬(~20kg) | 12粒 |
大型犬(20kg~) | 15粒 |
ドライフード中のブルーベリー含有量はわずかですが、必要な栄養だけでなく健康維持のために多種の自然素材を使用するフードに使用される傾向があります。毎日少しずつでも食事から機能性成分(抗酸化)が摂れるメリットがあります。
おやつは愛犬たちが好む肉ばかりではタンパク質、脂質の摂り過ぎが心配です。ボーロやクッキー類には、健康は目やお腹ケアを意識した成分を含むものがありますのでおやつのラインアップに加えるのがおすすめです。
数量限定
午後のおやつ やわらか完熟ブルーベリー数量限定
完熟ブルーベリーのおいしさが詰まった、砂糖無添加のセミドライフルーツ。素材をいかし、一段上のおいしさにこだわってつくった至福の逸品「午後のおやつ」で、パートナーとゆったりしあわせなひとときを。
商品を見る愛犬の目の老化については、気になり始めた段階からは、サプリメントで補うこともケアのひとつです。(老化現象以外に病気の症状の場合もあるので、まずは異変に気づいた時点で早めに動物病院を受診することをおすすめします)
おうちでできるホームケアは、目に栄養がしっかり届くサポートです。若い体はしっかり運動したり、ゴクゴク水分を摂ったり、体中に栄養が届くような状態(代謝が良い)ですが年齢を重ねるとそれが少しずつ衰えてきます(代謝の低下)。
運動以外で温めることで代謝アップが期待できます。熱を作り出すお腹まわり(腸)はもちろんですが、特に栄養を届けたい場所近くを温めます。目の場合は目の縁の骨にそって軽くなぞるようにマッサージや指圧を行います。(眼球を押さないようにしてください)
または、ホットタオル(お湯で絞ったタオルをビニール袋に入れる)を目の上に数分置くのも良いでしょう。またはあずきを使ったホットパック(市販のものや手作りの方法はインターネット上にもたくさん情報があります)を利用しても良いでしょう。
※タオルやホットパックを使用時は必ず目視しながら行い、誤って食べてしまわないように注意してください。
※目の疾患には、目の周りを触らない方が良い場合もありますのでご注意ください。ご心配な場合はかかりつけの獣医師にご確認ください。
ブルーベリーを潰してヨーグルト(プレーン無糖)に混ぜたものも、ご馳走おやつになりますが、時間があるときには手作り菓子を作ってみてはいかがでしょう。私たちも一緒に食べられるものなら、作り甲斐もありますね。
ブルーベリー入りバナナマフィン
レシピを見る愛犬に生のブルーベリーを食べさても大丈夫ですか?
生のブルーベリーを食べさせることは可能ですが、そのままでは消化に良いものではありません。胃腸が弱っているときや子犬、シニア期には用心深く少量を与えて様子をみてください。記事内にも説明している通り、いったん冷凍して潰すと栄養素を消化吸収しやすくなります。
愛犬の目の老化予防にブルーベリーは効果がありますか。
ブルーベリーには抗酸化成分が含まれていますが、与えられる量はわずかです。老化が気になり始めた段階では、サプリメントをおすすめします。
愛犬には安心できるブルーベリーを与えたいです。どういうものを選んだらいいですか。
無農薬、オーガニック、有機栽培、といった表示があるものを選んでください。オーガニックの定義は国によって細かい部分が異なりますが、農薬や化学肥料を使わない点では一致しています。有機栽培は無農薬ではありませんが、限られた種の肥料や農薬の使用という点は安心材料になるのではないでしょうか。
ブルーベリーとヨーグルトを混ぜたものは好物です(筆者の愛犬)
今回は愛犬に食べさせることができる果物のひとつブルーベリーについてお伝えしました。
癖のない味(やさしい甘味と酸味)なので、手作り食の素材としても利用したいものです。
輸入品や冷凍など、年中手に入りやすいですが、夏(6月~8月)は国産のブルーベリーの収穫時。夏は新鮮なブルーベリーをおやつにしてみるのもいいですね。
・犬にバナナを与えても大丈夫?最適な量や与えるときの注意点
・専門家おすすめの愛犬用サプリ!いつから始めるべき?選び方のポイントもご紹介
・犬にお肉を与え過ぎてはダメ?
【参考資料】
・日本食品標準成分表2021年版(八訂)
・厚生労働省 e-ヘルスネット 抗酸化物質
・農林水産省 有機食品の検査認証制度
・薬膳食典食物性味表 一般社団法人 日本中医食養学会
フードやサプリメント選びにお困りの際は、お気軽にGREEN DOG & CATのごはんの窓口にお問い合わせください。
ご相談は無料
ごはんの窓口はこちらから筆者
ペットフーディスト、 アドバンス・ホリスティックケア・カウンセラー、 ペット栄養管理士、 犬の食事療法インストラクター上級師範
GREEN DOG & CAT ライフナビ編集部
犬と猫の基礎栄養学を学んだペットフーディスト等の資格を持つメンバーで構成されています。
パートナー(愛犬・愛猫)との暮らしを通して学んだことや感じたことを大切に、オーナー(飼い主)の目線に立ったコンテンツ制作を心がけています。
<編集部メンバーの取得資格> 編集部メンバーは、それぞれ得意分野に合わせて以下の資格を取得しています。
・ペットフーディスト
・ホリスティックケア・カウンセラー・ペット栄養管理士
・犬の食事療法インストラクター上級師範
・愛玩動物飼養管理士 など