2017.12.05心のケア

【犬との暮らし】犬の心を育む9~カフェでのんびり過ごす心の準備と自信と成長

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こんにちは。ヒトと犬の心と行動カウンセリングをしている、心理士でドッグメンタルトレーナーの白田祐子です。

「犬も同伴できるお洒落なカフェで愛犬とゆっくり過ごしたい…」そう思って入ったのに肝心の愛犬が落ち着かない。「もう少しノンビリしたかったのに…」と少しガッカリした気持ちでお店をあとにした経験はありませんか?このようなことになってしまうと、楽しむどころか人はもちろん犬もストレスを抱えてしまいます。カフェでリラックスすることは犬の心を育む良い機会でもあります。今回は、愛犬とカフェでゆっくり過ごすために必要なコツをいくつかご紹介します。

ドッグメンタルトレーナー白田さんのこれまでの記事はコチラ→白田さんの記事一覧

愛犬のストレスをためないために

まずはお散歩の要求を満たしてからゆっくりしませんか

できるだけエネルギーを発散させてから
カフェでゆっくりした時を過ごすには、事前に犬のニーズを充たしておく必要があります。リードをつけたとたん、あなたの犬は「やったー!散歩だ」と、心も体もエネルギーが外へと向かっていませんか?今日のお散歩はカフェがメインだから「すぐにGO!」では、犬の気持はなかなか静まりません。エネルギーが溢れている状態のままカフェへ直行では「えっ!もう終わり?もっと歩こうよ!」と落ち着けない状態が続く可能性が高くなってしまいます。散歩をするなど、ある程度のニーズを先に満足させてあげることが大切です。

うっかりしがち。トイレは済ませて
人も犬も生理現象を我慢していては落ち着くことはできません。当たり前のことのように聞こえるかもしれませんが、いつもの散歩とは違うお出かけ時の排泄は意外と忘れがちになってしまうように思います。一旦外に出ると自然と排泄が促されてしまう犬は多いもの。排泄の我慢からくる落ち着きのなさはどんなに注意をしても改善はされません。犬の苦痛にもなりますので必ず先に済ませるようにしておきましょう。

状況を把握させる心の余裕をもつ

入店から着席まで

初めてのお店に入った時愛犬がいつもと違う様子を見せるのは困った行動とは違います。「ここはどこ?」とドキドキして立ち止まったり、「楽しいことがあるかも!」とワクワクして突進したり、見慣れない物や音に「ちょっと怖いな」と腰が引けるかもしれません。はじめての場所や見慣れないものを警戒するのは当然の心理です。そして、辺りの匂いを嗅ぎはじめるのも必然的な行動です。私たちが真っ先に目で見て状況確認をするのと同じで、犬は匂いの情報から安全確認や状況判断をします。ですから安全確認をさせないで着席してしまうのは不安の火種が残ったままと同じこと。とても落ち着ける状況ではないですよね。

犬を無理に引いて慌てて着席することはありません。少し時間を与えてあげましょう。店内を無闇にうろつくのはいけませんが、入り口の周辺などお店の方や他のお客さまの迷惑にならない範囲であれば、あなたの犬が匂いを確認する行動は充分に許されると思います。お店の方たちはそんなお客さまの様子を毎日のように見ているのですから、多少時間をかけてゆっくりと着席しても、きっと微笑ましく見守ってくれますよ。

大切なのはこれから過ごす場の雰囲気を乱さずに穏やかな行動がとれるかどうか、そちらにあるのです。

他の犬がいたら?

自分の席に向かうまでの間に他の犬がいた場合、ちょっとドキッとしますよね?もちろんそのまま通り過ぎてもよいのですが、あなたの犬や他の犬たちの様子はどうでしょう。

犬同士が近づきたがるのは本能です。近付きたがっているのを無理に引き離すとその後もずっとあなたの犬や他の犬が近付きあおうと落ち着きをなくす可能性が高くなります。相手の犬の飼い主さんがこちらに気づいていない場合もあるので、周りの様子を見ながら「こんにちは」と声をかけて進むとよいでしょう。犬と犬の挨拶は人と人の挨拶でもあります。あなたが先に声をかけるように心の余裕を持って、慎重かつ穏やかに振る舞うことが必要です。

大切なのは一呼吸

カフェではゆっくり過ごしたいですよね?

ここで違うタイプの2人の様子を比べてみましょう。

Aさんの場合

(愛犬が落ち着かないのでいつもカフェではゆっくりできないと溜め息をつく)
着席すると同時にカバンをゴソゴソ探ってスマホを取り出しました。次にメニューを広げると友人と会話をしながらお店の人を呼び、その合間に「お座り」と号令をかけます。これでは慌しくてAさんの犬は慣れない場所で緊張や興奮、不安を覚え、落ち着くタイミングが分からず、結局、最後まで落ち着くことはできません。

Bさんの場合

(いつもカフェを楽しんでいる)
席に着くとまず一息つきました。そして水を用意します(日頃から散歩の途中で休憩と水飲みをセットにした習慣をもつと、水を飲むことと休憩が結びつきます)。Bさんの犬が椅子やテーブルの下に隠れたり、Bさんの周囲を歩いたりしても、じっと見守っています。お行儀よくするようにと、すぐにお座りをさせても犬の気持ちが納得していなくては意味がありません立ち姿勢でも動きが止まっていればよいのです。Bさんは愛犬が落ち着いてきたのを見てご褒美のおやつをあげました。それからメニューを手に取ると、愛犬も自然にリラックスしました。

ポイントは愛犬が落ち着いてから初めてあなたの順番がくるということです。オーダーはそれからでもいいのです。慌ててオーダーをして急いでコーヒーを飲み干すことになるよりも、あなたとあなたの犬がお互いに一呼吸置いて気持ちをリセットすることで、リラックスした時間は訪れるのです。

あなたが先に体験してみる

パートナーは飼い主の落ち着いた気分を感じとります

「カフェデビューしたいけれどなんだか心配」という方は多いと思います。そんな方には「知っているお店から始める」ことをお勧めします。あるいは、先にあなただけで行ってみるのも良い方法です。私たちがゆったりと構えていると犬は落ち着いていられます。そのためにも、お店の様子を知っておくと安心ですよね。

「座席は店内?テラス?」「スペースは充分?」「オーダー方式は?」「混雑具合は?」など、あなたの犬がクリアできるかどうか、あなたが事前に判断しておくと気に留めるのは犬の様子だけですみます。人の動きに敏感な犬なら混雑しているお店、あなたが少しでも離れると反応するならセルフ式、それぞれ犬のストレスになるので選択肢から外す必要があります。

おわりに

犬はカフェに慣れると「ここは落ち着く場所」と理解しリラックスできるようになります。カフェでの経験は愛犬の自信となり、その後さまざまな場所でもよい結果を生みだす基礎となるはずです。そして私たちには、自分の犬を穏やかに誘導し落ち着かせる心の持ちようを身につける機会にもなります。また、家の中で許していることをカフェで禁止したり、家の中で出来ないことをカフェでやらせようとしても、それはとても難しいことだと分かるはずです。愛犬を混乱させないためにも、必要があれば日頃のルールを見直すことも必要だと思います。

GEEN DOG相談ルーム

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白田 祐子(しらた ゆうこ)心理士/ホリスティックケア・カウンセラー

白田 祐子(しらた ゆうこ)心理士/ホリスティックケア・カウンセラー

公益社団法人日本心理学会認定心理士。トレーニングスクール、ル・ブラン湘南代表。25年前から犬の気持ちを理解するため犬の行動や心理を独学し、保護施設でしつけなどのボランティア活動を開始。現在のパートナーは、3頭目の雑種の保護犬11歳の女の子。大学で教育学、認知心理学、社会心理学などを専門的に学び、人と犬の関係性や犬の心の成長の研究を行う。2013年にスクールを立ち上げ、飼い主と犬のパーソナリティを重視。思考に訴えかける行動矯正が多くの女性に支持されている。翌年ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。食事の重要性を再認識しフード選びのアドバイスも積極的に行う。里親制度の啓蒙や地域行政と連携した動物相談など、教育、行政、法律と多方面で犬と人の問題に向き合っている。ヒトと犬の関係学会員、愛玩動物飼養管理士、神奈川県動物愛護推進員。

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