外気だけじゃない、暖房の落とし穴!冬の乾燥と結石症
ケーナイン・ストレスケア・スペシャリストの清水です。
今回は、これからの寒くなる季節に罹る熱中症もそうですが、実はこの他にも気を付けておきたい大きな病気についてお話ししたいと思います!それはズバリ結石です!
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暖房が原因の1つ
まず外が寒くなると、暖を取るために屋内では普通に暖房器具が扱われるようになります。するとどうでしょうか?室内の空気が暖められ、必然的に乾燥し湿度が下がります。この状態で生活をすると、皮膚が乾燥したり、被毛の潤いがなくなります。
増して特に寒さに弱い犬種や室内犬など暖かい場所を好む犬が陣取るのは、、、ストーブの前や直接温風が当たる場所ですよね!その暖かさから目を細めながら舟を漕ぐことも多く見られますが、実はこの状態が非常に危険なのです!
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犬の肌は乾燥が苦手
実は、犬たちの肌は人間よりも弱いことを知っていましたでしょうか?
イエイヌ全種を踏まえて、ほぼ全身を体毛で覆われている犬種がほとんどですよね?実は、その毛が下層に位置する皮膚を守る役割を担っています。よって、その分皮膚は、人間の皮膚よりも弱い構造になっています。
その1例をご紹介します。皮膚の組織の構成は人間のそのものと変わりませんが、最外部で直接外気と触れ合っている角質層の厚さは、なんと人間の1/3しかありません。よって、空気や皮膚表面が温められると、必然的に角質層も暖められ、含有する水分も逃げやすくなります。
また、日本の太平洋側の地域では、屋外でも空気が乾燥し、普通に湿度の低下が観察されます。これは、湿った空気が日本海側の山々にぶつかり、雪を降らせ、含有する水分を減らしてしまう為です。よって、外で遊んでいても、皮膚は乾燥しがちになります。
冬の飲水量に注意!
体内の水分が減った場合、やはり水分を補給することで補うしかありません。しかし、多くの場合は、人間の場合もそうですが、気温が低いので水分を必要と感じないことが多いのです。夏の様に体感として暑いと感じれば水分補給も心がけますが、温かいだけであると、水分を失っていることに気がつかない場合も多々あります。これが冬に陥る熱中症の原因なのですが、体内の保有水分は確実に低下しており、血も尿も濃くなっている場合が多いです。これが問題の始まりです。
まず、お散歩に行った時のわんちゃんの尿の色と匂いと量を確認することが大切です。いつもより匂いが強かったり、量が少なかったり、色が濃い場合は体内の水分が減っているということになります。要は、脱水症状に近いという状態です。
尿路に結石ができるまで
この水分が少ない状態が短い時間であればそんなに問題ないのですが、慢性的になってしまった場合に懸念されることは、尿路系疾患に罹り易くなるということです。特に中・高齢の犬たちの場合、尿路に結石を作ってしまう大きなきっかけになってしまいます。
尿の成分が濃縮されることにより、自ずと中に含まれるミネラル分も濃くなります。そして、尿内のシュウ酸やリン酸がカルシウムやマグネシウムなどと結合し、シュウ酸カルシウムやリン酸アンモニウムマグネシウム(ストルバイト)の結晶を生成します。通常であれば、これらは溶けたり、排せつされたりしますが、尿路に留まり石になることがあります。これがいわゆる結石です。
結石による膀胱炎と手術のリスク
結石の大きさと性質によっては、溶かして小さくすることも可能であり、排出を促進できます。しかし、溶けない性質の結石であったり、結石が大きかったり、尿路を詰まらせてしまっている場合などには手術が必要になります。なかでも、犬に尿意が有っても尿が出ない状態となり、食欲が低下し、ぐったりとしてしまう場合には、命が脅かされることとなり、一刻も早く動物病院にて緊急処置が必要となります。
いずれにしても、手術の場合には全身麻酔となるので、特に高齢の犬たちにとっては大きなリスクになります。
こまめに水分補給を
だからこそ、冬には積極的に水分補給を行わせることがとても重要になります。例えば、普通にドライフードを与えている場合、お湯を少し入れてあげるというのも手です。また、常に新鮮な水に交換してあげるだけでも、その姿を見て思い出して飲むこともあります。もし、あまり飲まないのであれば、インフュージョンウォーターやジュースを気持ち添加することで匂いが付き、良く飲むようになる場合も多いです。
★水分補給にオススメ⇒おいしく水分補給できるスープやハイポトニック飲料
おわりに
近くで愛らしいまん丸の目の、毛むくじゃらのパートナーたちの健康を守る為にも、どうやったら水分を摂取してもらえるかを考え行動するのも、大きな愛情だと思います!
ご家庭でワンちゃんと相談の上、知識を持って色々試して見てください! それが、犬を「笑顔」にすることは間違いありません!
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