2020.07.10一緒に。もっと、

夏真っ盛り!地球温暖化が犬の生活に及ぼす意外な影響

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浜辺のヨーキー

今年も暑い暑い夏がやって来ましたね。犬と暮らす私たちにとっては、散歩の時間、冷房の設定、自動車での移動など愛犬の安全を守るために頭の痛い季節でもあります。
もちろん夏が暑いのは遥か昔から続いていることですが、ご存知のように地球温暖化による気候変動は年々肌で感じられるほどに大きくなって来ています。
私たちに最も近いところで暮らしている犬たちにとって、温暖化の影響は人間が受けるものと同等のインパクトがあります。
犬に関する夏の注意事項についても、新しく知っておいた方が良いことが増えています。

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年々高まるノミ、ダニ、蚊へのリスク

犬の前足とタオル等
アメリカに『コンパニオンアニマル寄生虫評議会』という、獣医学や昆虫/寄生虫学、統計学などの専門家で構成されている非営利団体があります。
コンパニオンアニマルとその家族を寄生虫から守ることを目的として、研究や教育活動を行なっています。
この団体はノミ、ダニ、そして寄生虫を媒介する蚊のリスクが年々高くなっていることを繰り返し警告しています。
地球全体の温暖化によって、寄生虫の活動期間が従来よりも長くなっています。
また以前にはノミやダニ、蚊が見られなかった地域にまで生息域が拡大しています。
そのような地域では動物も人間も虫が媒介する感染症に対する免疫が低いため、感染被害が大きく広がりがちだとのことです。 
すでにかかりつけの獣医師から、フィラリア駆虫薬の投与期間を以前よりも長くするよう提案されている方も多いかと思いますが、この件について獣医さんと話をしたことがないという方はぜひ一度確認されておくことをお勧めします。
アメリカではフィラリア、ライム病など蚊やダニが媒介する病気の報告が増えているそうです。高温多湿な地域が多い日本でも、以前にもまして万全なノミ・ダニ・蚊対策が必要になっています。

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特に要注意!な熱中症のリスクが高い9犬種

水をがぶ飲みする犬

熱中症の基本的な予防対策はすでに色々実行していらっしゃる方が多いかと思いますが、イギリスのノッティンガム・トレント大学の研究者は「暑さに関連する病気に対する犬の危険因子」を報告しています。
2016年に動物病院で診察を受けた90万匹以上の犬の臨床記録から分析されたところによると、体重過多や肥満は熱中症の危険因子になるとのことです。高齢の犬も熱中症の高リスクグループに分類されます。
中でも最も熱中症のリスクが高いと考えられるのは体重が50kgを超える大型犬種と、パグやブルドッグなどの短頭種の犬です。
研究者は熱中症のリスクが高いと考えられる次の9犬種を特定して発表しています。
 チャウチャウ
 ブルドッグ
 フレンチブルドッグ
 ボルドーマスチフ
 グレイハウンド
 キャバリアキングチャールズスパニエル
 パグ
 ゴールデンレトリーバー
 イングリッシュスプリンガースパニエル

9犬種中6犬種が短頭種です。短頭種の犬はパンティングによって鼻腔内に空気を通して熱を逃がす機能が、その鼻の短さのために他の犬種よりも低くなっています。
先天的に呼吸障害を持っている個体も多いため、とりわけお気をつけください。

短頭種と対照的なグレイハウンドがリストに入っているのは意外な感じがしますが、グレイハウンドは体脂肪が極端に少なく、コートも超短毛であるため暑さの影響をダイレクトに受け易いと言われています。
日本で人気のあるイタリアングレイハウンドやウィペットにも体脂肪やコートの条件は当てはまりますのでご注意ください。

日本よりも気温の低いイギリスでのリサーチなので、日本では全ての犬のリスクがより高いと考えられます。適正な体重管理や、加齢に伴って暑さ対策を強化することを心に留めておきたいと思います。

【関連記事】獣医師が解説!熱中症の予防と対策

池や湖にも温暖化に伴う危険が増えている

倒れている木
暑い季節には愛犬と一緒に水辺に出かけるという方も多いでしょう。
池や湖など淡水のある場所に行く時にくれぐれも気をつけたいのはアオコと呼ばれる藻類です。
池や湖の水面を覆い尽くすほどの藻類が発生し、水の表面が緑や青緑色になった状態のことです。
化学肥料や生活排水の流入によって富栄養化が進み、気温が高く天気の良い日が続くと藻類の光合成が活発になってアオコが発生しやすくなります。
アオコの藻類の中には肝臓障害などを引き起こす毒素を発生させるものがあります。アオコが発生している湖に飛び込んだ犬が数時間後に亡くなってしまったり、アオコの発生した水たまりに入って入院が必要になった犬などの例が数多くあります。
藻類の全てが有害なわけではないのですが、専門家でも水質検査をしないことには有害か無害かは分からないとのことなので、表面が緑色になっている淡水には決して犬や子供を近づけないようお気をつけください。
米国環境保護庁を始め、数多くの環境研究所の専門家が温暖化によってアオコの発生が年々増えていることを警告しています。

おわりに

海辺を走るボーダーコリー地球温暖化による気候変動のうち、犬たちの生活に影響が大きく注意が必要な事柄をいくつかご紹介しました。
毎年夏の暑さにうんざりすると言っても、梅雨が明けて夏が始まる時期には心がウキウキするものです。水を差すようなお話で恐縮なのですが、温暖化の影響で夏の気温が極端に高くなっていくと、暑さに関連する病気は発生数と重症度の両方が上がっていきます。
リスク要因の詳細を知っておくことで、効果的に対策を立てる助けになります。
犬も人もしっかり対策をして、安全で楽しい夏の思い出を作ってください。

《参考URL》
https://capcvet.org/articles/building-the-capc-forecast/
https://www.nature.com/articles/s41598-020-66015-8
https://www.epa.gov/nutrientpollution/climate-change-and-harmful-algal-blooms

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ガニング 亜紀(ガニング アキ)

ガニング 亜紀(ガニング アキ)

南カリフォルニアにて、12歳のドーベルマンミックスと11歳のミニピンと暮らしています。2011年から6年間ブログメディアdog actuallyに執筆しておりました。 アメリカのユニークなペットフード事情や、犬の心と体のケアに関する情報の中から日本の犬たちにも役に立つものをお伝えしていきたいと思います。