2022.01.07一緒に。もっと、

冬は愛犬の元気がなくなりがち?季節がもたらす犬への影響を考える

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冬は愛犬の元気がなくなりがち?季節がもたらす犬への影響を考える
新しい一年が始まりました。年の初めはなんとなく気持ちが改まる感じがしますが、実はお正月明けは心の調子を崩してしまう人も多いそうです。年末からの忙しさに加えて、お正月の間は生活のリズムも食生活も普段と変わるのも理由のひとつです。またこの時期は、冬の寒さや日照時間の短さから「季節性うつ」と呼ばれる気分障害が出やすい時でもあります。
なんと犬にも、この季節性の気分障害があるのではないか?と考えられるそうです。犬も冬のどんよりした気候で気持ちが落ち込むことがあるのでしょうか?

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冬の気候が犬の脳に及ぼす影響とは?

冬は愛犬の元気がなくなりがち?季節がもたらす犬への影響を考える
秋の終わり頃から冬にかけて、愛犬の様子について、なんとなく元気がない、寝てばかりいる、と感じたことはないでしょうか。
2007年にイギリスの獣医療チャリティ団体が実施した飼い犬の季節性うつについてのアンケート調査があります。15年前の調査で少し古いのですが、それ以降は犬と季節性うつに関する研究はほとんど行われていないため、現在もこのトピックが取り上げられる際にはデータが引用されています

このアンケート調査では約40%の人が「冬の間、愛犬の気分が落ち込んでいるように見える」と回答し、さらに約50%が「睡眠時間が長くなったように感じる」約40%が「全体的に活動量が減った」と回答しています。 

これらは人間の「季節性情動障害(季節性うつ)」と呼ばれる症状ととてもよく似ています。人間の季節性うつは日照時間が少なくなることと関連が深いと言われています。日光を浴びる時間が少なくなると脳で生成されるメラトニンが増えます。メラトニンは体をリラックスさせ眠気を誘う働きがありますが、量が過剰になると意欲の低下や無気力感につながります。
またセロトニンという神経伝達物質は日照時間の減少によって生成される量が少なくなります。セロトニンには他の神経伝達物質の情報をコントロールして精神を安定させる働きがあるので、不足すると気持ちの落ち込みなどにつながります。

メラトニンやセロトニンは犬の脳においても人間と同じように働くため、日照時間が少なくなると人間と似た症状が出ることは不思議ではありません。しかし犬の季節性情動障害を客観的に測定して診断する方法は今のところまだ無いそうです。
「犬も冬には季節性情動障害になるだろうか?」という問いには「可能性はあるが、科学的な証拠は無い」ということになります。

犬が冬に元気がなくなる原因、他に考えられることは?

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冬場に元気のない犬で他に考えられる原因は、飼い主が季節性情動障害で気分が落ち込んで、犬もその感情にリンクしてしまうことです。犬が人間の感情を認識できることは2016年にイギリスのリンカーン大学の研究者が報告しています。
「うちの犬は私の気持ちをとても敏感に感じ取る」という方は多いと思いますが、犬と結びつきの強い人の気分障害はとりわけ大きな影響を与えてしまいます。

また冬は日照時間の減少に加えて、寒さや積雪などで散歩の時間や回数も少なくなりがちです。そのために犬が退屈して元気がないように見えたり、ストレスから攻撃的な行動が増えたりする可能性があります。

犬の心の問題とは別に寒さのために関節が痛んだり動きにくくなっている可能性もあります。さまざまな角度から可能性を考えてみることが必要です。

落ち込んで見える犬のための対策、何ができる?

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「元気がなくて寝てばかりいる」。愛犬がこんな様子の時、まず一番にしなくてはいけないのは病院で診察してもらって身体的な病気に罹っていないかどうかを確認することです。関節の痛みなどが見つかれば体に合ったお薬も出していただけます。
身体的な病気ではないことがわかれば、家庭でできる対策は「日光を浴びること」です。カーテンを開けて出来るだけ室内に光を取り込むようにします。犬が普段使っているベッドやクッションを窓際の日当たりの良い場所に置くことも大切です。
もし可能であれば散歩の時間も日の当たる時間に変更します。脳内で生成されるホルモンにとって大切なのは目から入る光なので、散歩の時に洋服を着ていても問題ありません。

地域や生活時間帯の関係でどうしても日に当たる時間を確保できない場合、季節性情動障害や季節性脱毛症の治療用ライトを使うという方法もありますので、かかりつけの獣医さんに相談なさってみてください。

散歩の時間や回数が少なくなってしまう場合は、室内でできるフードパズルや嗅覚を使った宝探しなどで脳に刺激を与えてあげてください。

おわりに

冬は愛犬の元気がなくなりがち?季節がもたらす犬への影響を考える
秋の終わりから冬にかけて気持ちが落ち込んでうつ状態になってしまう季節性情動障害は犬にも現れる可能性があるということをご紹介しました。

犬も人間も地球に住んでいる生き物なので、季節によって変わる日照時間や気候の影響を受けるのは当たり前とも言えます。科学的な測定方法がないため、飼い主さんの観察力が対応の違いを生み出します。

寒さへの耐性は犬種や年齢によっても大きく違うので、それぞれの犬に合った冬支度をして冬の陽射しを楽しんでくださいね。

《参考URL》
https://www.petmd.com/behavior/does-seasonal-affective-disorder-affect-pets
https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rsbl.2015.0883
https://www.mdpi.com/2076-2615/11/11/3302

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ガニング 亜紀(ガニング アキ)

南カリフォルニアにて、12歳のドーベルマンミックスと11歳のミニピンと暮らしています。2011年から6年間ブログメディアdog actuallyに執筆しておりました。 アメリカのユニークなペットフード事情や、犬の心と体のケアに関する情報の中から日本の犬たちにも役に立つものをお伝えしていきたいと思います。