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愛犬も体幹を鍛えよう!メリットとおうちで出来るトレーニング
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私たちヒトのフィットネスの話題で「体幹を鍛える」という言葉がよく聞かれますね。実は体幹を鍛えることはヒトだけでなく犬にとってもたくさんのメリットがあります。
どうして犬にも体幹トレーニングが大切なのか、どのようにして鍛えればいいのかをご紹介します。特にドッグスポーツに参加している人、これから始めたいと思っている方はぜひ考えてみてくださいね。
※この記事はオウンドメディア「犬のココカラ」に掲載されたガニング亜紀さんの原稿を元に、GREEN DOG & CAT ライフナビ編集部が編集してお届けしています。
体幹を鍛えると怪我予防にもなる
体幹とは体の中心に近いところにある全ての筋肉を指します。インナーマッスルという呼び方をすることもあります。
ヒトが体幹を鍛えることのメリットは、筋肉のバランスが整い、背骨や骨盤など体全体の安定性が高まることです。体がしっかりと安定することで姿勢が良くなり、怪我や肩凝り腰痛などの予防にもつながります。
犬の場合も同じです。犬が立ったり座ったり、オシッコやウンチのために踏ん張る時など日常生活の動きには体幹の筋肉が重要な役目を果たしています。
体幹がしっかりしていると犬は元気で動きがスムーズになり、筋肉や関節を傷めるリスクも低くなります。ヒトも犬もスポーツをしている場合に体幹のトレーニングが重要視されるのはそのためです。
犬のスポーツの中でもアジリティは日本でも人気ですが、2022年に発表された米国ワシントン州立大学による研究では前十字靭帯断裂という膝の怪我のリスクが他のドッグスポーツよりも高いことが指摘されています。この研究ではアジリティ競技に参加しているが前十字靭帯断裂を経験していない犬を調査したところ、体幹トレーニングと競技や練習前後のボディコンディショニングが怪我のリスク低下に役立つことも分かっています。
怪我の少ない犬が実践しているトレーニングとは?

犬の体幹を鍛えるためのトレーニングとはどんなものでしょうか?上記のワシントン州立大学の調査によると、犬用バランスボールやバランスディスクを使ったトレーニングやストレッチ運動を取り入れている場合に怪我のリスクが低くなっていました。
バランスボールやバランスディスクはトレーナーの指導を受けて正しく使うことが大切です。自宅の近くでトレーナーが見つからない場合はオンラインセミナーなどを活用するのも良いかと思います。ヒト用のバランスボールにいきなり乗せることは危険なので避けてくださいね。
またアジリティを含めてドッグスポーツを始めたいと思ったら、まず病院で診察を受けて運動に支障がないことを確認しておくことが大切です。子犬や若い犬で関節がまだ成長途中の場合はジャンプを含む運動は避けた方が良いので、始める時期についても獣医師に相談なさってください。
上記の研究では、怪我のリスクの高いスポーツとしてアジリティとフライボールが挙げられていましたが、反対に怪我のリスクの低いドッグスポーツとしてノーズワークやドックダイビング(桟橋から水に飛び込む競技)が挙げられていました。
日常生活の中でできる体幹トレーニング

「トレーナーや獣医さんに相談して!」とハードルを上げてしまいましたが、毎日の生活の中で無理せず体幹を鍛える方法もあります。どれも簡単で道具なども必要ありません。
どの動きもできた時にお好きな言葉でキューを出してトリーツを与え、動きとキューを結びつけます。
おすわり〜伏せ〜立つ、の動作を連続して行う
最初はそれぞれのキューを出して、できるたびに報酬として小さいトリーツのカケラを与えます。慣れてくると連続して動作を行い、最後に立った時点でトリーツを与えます。犬がどれだけ早く姿勢を変えられるかは気にせずに、それぞれの動作を滑らかで流れるようにできることが目標です。
犬によってはおすわりと立つことをだけでも構いません。姿勢を変えるという動作は体幹の筋肉を使う最適な方法です。
プレイバウの姿勢をとる
プレイバウの姿勢は犬にとって自然なストレッチになります。
トリーツの小さいカケラを鼻の前に近づけ、それをゆっくりと犬の胸のほうへと移動させます。犬がトリーツを追いかけて体が下がり始め肘が床についたらトリーツを与えます。少しずつバウの姿勢を保つ時間を長くして、2秒くらい静止します。
8の字歩き
ヒトが足を開いて立ち、股の下をくぐって8の字に歩く動きです。プレイバウの姿勢の時と同じようにトリーツを鼻先に近づけて自分の足の周りで8の字に動かして誘導します。この時両手にトリーツを持っておくと左右の切り替えがスムーズになります。
スピン
トリーツで誘導してその場でくるりと回り、できたらトリーツを与えます。右回りと左回り両方することで筋肉が均等に鍛えられます。
何よりも大切なのは、全てのトレーニングを報酬ベースで行い犬も人も楽しめるようにすることです。トリーツよりも大好きなおもちゃがある場合はそれを使って誘導してもOKです。トリーツを使う場合は香りが強くてちょっと特別感のあるものを使うのがコツです。量はごく少量で、小豆粒くらいに小さくして使います。
まとめ
ヒトと同じように犬も体幹を鍛えることで、日常生活の動きがスムーズになり、怪我や障害の予防につながるという話題をご紹介しました。
夏の暑い時期や雨の季節は散歩もままなりません。お家の中でできる体幹トレーニングは、犬の心と体の両方を刺激する良い方法でもあります。筋肉量を保つことは健康寿命を長くするという報告もあります。
愛犬の体幹トレーニング、決して無理強いはせずに、トレーニングというよりも毎日の遊びのルーティーンのように楽しんでくださいね。
【参考記事】
・Risk factors for cranial cruciate ligament rupture in dogs participating in canine agility
・Core strength could help dogs avoid knee injuries
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