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【専門家解説】犬の欲求階層ピラミッドとは?犬の幸せを決める優先順位について専門家が解説
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犬の欲求階層ピラミッドはご存知ですか?犬が生きていくうえで必要なものや欲求(ニーズ)はたくさんあります。それらのニーズには重要度や優先順位がそれぞれあり、きちんと満たされているかどうかで愛犬の幸せ度合い(福祉)が変わります。この記事では、愛犬を守るために知っておきたい『犬の優先順位』について詳しく解説します。
今回は、ケーナイン・ストレスケア・スペシャリストの清水がイギリスのNatural Animal Centreで学び、実践してきた「犬の欲求階層ピラミッド」について詳しくお話しします。
欲求階層ピラミッドとは?

(7)縄張り・社会活動 と積み上がった犬の欲求階層ピラミッドの図解
(6)探査活動(5)運動 (4)睡眠と休息
(3)健康管理・メンテナンス(2)食事と水分(1)生命の安全
このピラミッド型は、一番下の①が最も必要とされる項目で、頂点に行くほどその緊急性は低くなります。
【第一グループ】生命の安全・飲食など、生きていく上で不可欠な「土台」
まずは、ピラミッドの下層を支える、特に重要な4つの要素から見ていきましょう。
①生命の安全(Safety)
これは生きる上での絶対条件です。犬がその場所を安全だと思っていない場合、恐怖や不安で頭がいっぱいになり、新しいことを学習できる状況ではありません。
例: 初めての場所で犬が興奮し、大好きなトリーツ(おやつ)に見向きもしないことがあります。これは「食べること」より「周りの安全確認」の優先順位が高くなっている状態です。
②飲食(Eating & Drinking)
日々生きていくための栄養摂取です。ここで興味深いのは、単に栄養を摂るだけでなく「噛む」という行為そのもの。犬はよく噛むことで、リラックスを促す「セロトニン」が分泌され、緊張を和らげる効果があるので、硬めのおもちゃを与えるのは効果的です。
③健康管理・メンテナンス(Body care)
体温調節や水分調整、排泄、毛繕いなどが含まれます。安全が確保され、食事が摂れて初めて、犬は自分の体のメンテナンスにエネルギーを回せるようになります。
④睡眠と休息(Sleep & Rest)
実は睡眠は4番目。飲食や安全よりも優先順位は低いのです。「お腹が空きすぎて眠れない」というのは人間も同じですよね。ここでは肉体的な休息だけでなく、精神的な休息も含まれます。
【第二グループ】運動・探査活動など、より良い福祉と健康のために
ここからは、犬らしい生活を送るために欠かせない3つの要素です。優先順位が下だからといって、無視して良いわけではありません。
⑤ 運動(Motion)
単なる散歩だけでなく、「身体を自由に動かす」という意味が含まれます。狭い移動用ボックスなどに長時間入れられることは、犬にとって大きなストレスになります。ドイツの法律では、犬のサイズに合わせたケージの最低面積が厳しく定められているほど、自由に動ける環境は重要視されています。
⑥探査活動(Exploration)
散歩中の「クンクン(臭い嗅ぎ)」が代表例です。犬は鼻を使って、周辺の健康状態や性別、年齢などの情報を得ています。犬が一生懸命に臭いを嗅いでいるのは、私たちが新聞やテレビで情報を得るよりも重要なこと。できる限り気の済むまでやらせてあげたいですね。
⑦縄張り・社会活動(Territory & Socialization)
自分のスペースのパトロールや、他の犬と関わる社会活動、そして次世代へDNAを残すための活動です。自分の領土である良いテリトリーを確保することが、下の①〜⑥をさらに強化し、より一層安心できる環境へと繋がります。
最後に:すべての行動には理由がある
私が大切にしている持論は、「全ての行動には理由があり、そうさせたきっかけがある」ということです。
一見困ったように見える「問題行動」も、実はこのピラミッドの①から⑦のどこかが十分に満たされていないサインかもしれません。土台が整うことで、多くの問題は自然と解消されていきます。
愛犬はいつでも、つぶらな瞳でメッセージを発信しています。そのメッセージを1つでも多く捉えることができれば、より強い信頼関係が築け、幸せな時間が増えるはずです。まずは、今日から愛犬をよく観察してみましょう。いつもの行動にどんな理由が隠れているか、ほんのちょっとだけ考えてみる。そこには、きっと大きな発見があるはずです。







