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犬に好かれる人ってどんな人?すぐにマネできる3つの方法をご紹介
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犬が好きなヒトなら、犬にとって一緒にいて安心できる存在になりたいもの。今回は、犬の認知行動療法と飼い主のコーチングという心理学を軸としたドッグトレーニングを行う立場から、犬に好かれるヒトの特徴についてお話します。
※この記事はオウンドメディア「犬のココカラ」に掲載された白田祐子さんの原稿を元に、GREEN DOG & CAT ライフナビ編集部が編集してお届けしています。
犬は穏やかに話すヒトが好き

犬に好かれるヒトの一番の特徴は声にあるといわれています。犬は、話しかけられる時やそばにいる時に、ゆったりと優しさに満ちた穏やかな声で話すヒトを好む傾向にあります。言葉そのものではなく、声の調子で(もちろん他に表情やしぐさなどでも)私たちの感情を汲みとるといわれており、犬がヒトとの居心地良さを判断するのに声はとても大切な要素の一つです。あまりに高すぎる声は、犬を興奮させたり不安にさせたりすることがありますし、逆に低すぎる声は犬を怖がらせてしまうこともあります。
また、強い口調や大きな声を犬は怖がります。「かわいい!」と大きな声で興奮気味に近づいたために、犬に「ワンツ!」と一喝される光景が見られることがありますが、「犬好きなのに犬に嫌われちゃうのはなぜでしょうか」と悩まれているかたでも、このようなことは気づかないうちにしていることが多いものです。
犬はとても耳が良い動物。犬に指示を出すときにも大きな声を出す必要はありません。犬は私たちの声にとてもよく反応しています。それは、私たちが発する声にはとても多くの感情が含まれていて、犬はそれを敏感に感じ取るからです。穏やかな話し方から滲み出るエネルギー(感情)を犬は好みますから、穏やかに話すヒトは犬から好かれることが多いようです。
犬は落ち着いている態度が好き

犬に好かれるヒトには態度が落ち着いているヒトが多いもの。それは、不安や緊張が少なく、いつでも悠々としていて、犬にもそれが伝わるからと考えられています。犬は私たちの心の揺れをすぐに察知する動物。散歩中に他の犬が来るのを見た飼い主さんが、「嫌だな」「うちの子、吠えるかも」とあなたが不安や緊張を感じると、犬は飼い主の不安を感じとって、吠えることも多いのです。飼い主さん自身が気づいていない小さな心の揺れでも、愛犬の不安の引き金になることさえあります。一般的に想像する以上に犬はヒトの心の動きを敏感に感じているのですね。
またその緊張や不安は他の犬にも影響を及ぼすこともあります。犬嫌いのヒトが感じている「怖さ」が態度に出れば、犬はそのヒトの態度を認識して、結果的に吠えてしまう、という悪循環も生まれることがあります。トレーニングの前に「今の気持ちは落ち着いています」と答えるヒトは多いですが、肩の張りや目の動きを観察すると緊張していることが読み取れます。どんなに平静を装っても犬は私たちの感情に反応するので嘘は通用しないのですね。犬にとって落ち着いた態度をとっているか、というのは案外に難しいものといえます。
犬もヒトも、安心できる相手と見つめあったり触れ合うことで幸せホルモンと呼ばれるオキシトシンが分泌されることが研究でわかっています。オキシトシンはストレスの緩和や恐怖心の減少、親密感や学習意欲の向上などにも効果があるといわれていますので、私たちの落ち着いた心や態度で犬は幸せを感じるともいえるかもしれません。
犬は待つことができるヒトが好き

犬が近づいてくるのを待って匂いを嗅いでもらっているヒトは犬から好かれる傾向があります。犬同士の挨拶は匂いを嗅ぎ合う自己紹介から始まるので、これはとても犬の視点に立った行動なのですね。子犬でもない限り、犬同士が前触れもなく相手の体に触ることは犬の中ではマナー違反です。犬は社会的な動物ですので私たちが思う以上にルールやマナーを重んじます。それはヒトに対しても同様。自分勝手に体を触ろうとするヒトを犬は信用してくれません。大人しく触らせていても実はストレスを感じていることもあるので気をつけたいですね。
私も犬と信頼関係を築くときには、決して自分から近づいたり名前を呼んだりはしないように心掛けています。それが犬流のマナーであり犬への尊重の証でもあります。あまりの可愛さにすぐに抱きしめたくなっても、それはしばしのお預けにして、ゆっくり時間をかけて私のことを知ってもらいます。
また、犬は正面から目を見られると緊張します。犬同士ではそれはとても無礼な態度なのですね。犬に好かれるヒトは犬のマナーを理解しているヒトですから、無理に犬を動かしたり、犬同士の交流に介入したりせずに犬を待つことができます。犬はいつでも考える時間を与えてくれるヒトが大好きなのです。
まとめ

ヒトの性格は多面的ですから、犬に好かれるヒトが日常的に3つの特徴を持ちあわせて行動しているのかというと実際はそんなことはないかもしれません。スポーツ観戦や友ヒトとの飲み会では興奮をしたり大声を出したりもしますね。肝心なのは犬の前では犬の気持ちを汲み取った言動をとれているという点にあるのではないでしょうか。ですから、犬を安心させる存在になりたいと意識して正しく犬を理解すれば、犬に好かれるヒトのような振る舞いが自然にできるようになるのではないかと思います。
私も日々精進、愛犬のほうが私よりも格段に人間性(犬性?)が優れているので見習うことも多く反省と発見の毎日です。3つの特徴はごく一部の情報ですが、犬への接し方を見直すチャンスになり、自分自身を見直すきっかけにしていただければ嬉しいです。