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愛犬の秋の散歩は宝物!秋の散歩の注意点もご紹介!
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犬とお散歩するのに、秋は絶好の季節といえます。五感(主に味覚を除く四感)を刺激し、いつもと違ったお散歩を楽しむことができます。
しかし秋の愛犬とのお散歩には注意点も存在するため、しっかりと理解したうえで秋のお散歩を楽しみましょう!
犬の鼻の構造
一般的な散歩は、物理的に身体を動かしてエネルギーを消費することに重点を置きがちですが、犬が得意とする「嗅覚」も駆使させてあげることで、大きなエネルギーを消費することができます。というのも、匂いにも重きを置く犬たちの鼻の構造は、人間の鼻の構造と大きく違っているのです。
(1) 嗅細胞を含む嗅上皮の面積と鼻の形状
鼻の長いシェパードなどから、パグのように短いものまで様々な種類がいますが、嗅上皮の面積は人間の約5倍~50倍とされています。これにより、受容体である嗅細胞の数も圧倒的に違い、より多くのにおいを感知、またはより少ないにおいでもかぎ分けることが可能となっています。
(2) 嗅細胞の配列
人間は嗅細胞が1層に並んでいますが、犬は数層になって並んでいます。これにより、分子の大きさの違いや特性の違いも数段構えで細かく受容することができます。
(3) 線毛の本数と長さ
犬の線毛は他の動物と比べても長く、本数も多く存在しています。
線毛とは嗅上皮の粘膜上に存在する細かい毛の様な構造を持つもので、表面積を大きくし、より効率的ににおいをキャッチすることを可能にするものです。よって、これが長く多いということは、この線毛で濾される分子が多くなり、嗅細胞に届く確率も格段にアップするということになります。
(4) 鼻器(ヤコブソン器官)
人間では発育不全により存在しませんが、多くの動物では副嗅覚器として存在しています。この器官は、主にフェロモンの感知を担当しているとされています。フェロモンとは、性行動に関わるごく微量の分泌物で、主に同種の動物に対して効果を発揮し、行動や発育の変化をもたらすものです。
この様に、犬にとって嗅覚は大きな意味を持つ感覚器官であり、より血流を多く送り、エネルギーを集中させることのできる場所でもあります。
秋の散歩の醍醐味
一年を通してあまり変わらないフードを食べていることが多いワンちゃんたちには、「収穫の秋」は然程魅力的には映らないようですが、季節の変化は人間よりも肌に感じ体感し、自然からのプレゼントを喜んでいる可能性があります。 そして、いつもと違ったお散歩をすることで、脳を刺激し、活性させることが可能です。方法は、ズバリ、落ち葉のある林や森をゆっくり気の済むまで匂いを嗅がせてあげることです。
(1) 匂い(嗅覚)
落葉や実の熟成、秋には大きな変化がたくさんあります! 葉や木々、実の多くはエッセンシャルオイルをはじめとした香料成分や油分を含んでおり、空気中に放たれた匂いは、その付近に留まります。春とは違った若々しい匂いではなく、少し香ばしい匂いが、嗅覚で生きる犬たちにとっては素晴らしい刺激でありプレゼントです。ちょっと木の多い公園の中を散歩するだけでも、様々な匂いの変化を感じることができ、犬たちはより一層楽しむことができます。
(2) 暗さ(視覚)
犬たちの目は、色が見えにくくなっている分、明暗に敏感です。そして、人間が薄暗いと感じる光量でも、問題なく視野の確保が可能とされ、どちらかと言うとこの状態の方が犬にとっては視野がクリアーに映っているようです。よって、同じ時間に散歩をしていても、彼らにとってはストレスが少なく、その分、嗅覚や聴覚に注意を払うことも可能となり、お散歩をより楽しむことが可能です。
(3) 音(聴覚)
落葉や枯枝、木の実や果実など、たくさんの自然からの落し物があります。これらが木から落ちる時の音もそうですが、踏んだ時の音と感覚が大変大きな刺激になり、この様な変化も犬たちに季節の変化を伝える情報になっています。
(4) 刺激(触覚)
葉や枝、ドングリや他の実などが地上に落ち、林や森などでは土の上に大きな変化が起こっています。一部は秋雨により腐葉土となっていたり、落ちたばかりのものは逆に乾いていたりします。脚の裏の感覚を触覚として感じている犬たちにとっては、これらの様々な感触やその変化が好刺激となり、普段の散歩をワンランク上のものにします。また、踏んで壊れた枝や葉からは、更なる匂いが発せられ、より一層の刺激となり、犬たちを楽しませてくれます。
(5) 気温(感覚)
朝夕を含め、日中でも暑いと感じることはほとんどなく、一年中毛皮を着ている犬たちにとっては待ちに待った過ごしやすい気温です。また夏の暑かった時に消耗した体力の回復も助け、よりグッスリ眠れる傾向があります。その分、活動が活発となり、はつらつとした行動も観察されます。そして、人間にとっても熱中症や脱水症状などを気にせず、長時間の散歩が容易となり、時間を楽しむことが可能となります。
(6) 湿度(感覚)
実は動物の体毛は湿度に非常に敏感で、現在使用されている湿度計にも馬の毛や人毛が使用されています。高温多湿の日本の夏は、犬たちにとっては非常にストレスの掛かるものでしたが、秋になると気圧配置の変化により湿度も落ち着きます。結果、過ごしやすい環境となり、体感ストレスが減少します。
(7) 紅葉
犬たちにとってみれば、紅葉そのものはそれほど魅力的ではないかも知れません。それよりも上記の①~⑥の方が強いのではないでしょうか? しかし、散歩をさせるのは人間です。秋の温かい陽射しを受け、美しい紅葉を見ながらのゆっくり散歩するのはとても気持ちの良いもので、感慨深いものです。近くの公園でもお弁当でも持ってピクニック気分でお出かけすれば、いつもと違った日常を味わうこともできます。また、紅葉を見ながら大好きな愛犬たちとゆっくりと散歩をすることで、これから年の瀬に向けてもう残り少ないことを思い出し、また一年が終わってしまうと感じる人もいると思います。
秋に注意したい!犬に害のある植物と虫
秋の散歩道には美しい自然がたくさん。でも、犬にとって思わぬ危険が潜んでいることも。例えば、落ちているドングリやヒガンバナの球根。そして再び活発になるノミやマダニ。秋に増える自然の落とし物や虫の活動に注意して、秋の散歩を楽しみましょう。
植物名と毒のある部位
・彼岸花(ヒガンバナ):球根部分
・銀杏(イチョウ):実
・ドングリ(カシ・ナラ:実
・キノコ全般:全体が有毒
ノミ・マダニも秋に再び活発に!
夏の間、気温が高すぎるとノミやマダニの活動は一時的に鈍ることがあります。しかし、涼しくなってる秋は、彼らにとって再び動きやすい快適な季節。特に朝夕のひんやりとして空気や湿り気のある落ち葉の下、草むらなどは、ノミやマダニの隠れ場所となりやすいです。
マダニは、場合によっては命に係わる感染症を媒介することもあるため、特に注意が必要です。一見、安心に思える住宅街から近い河川敷や公園の草むらにも、マダニは生息しています。山や森だけが危険なわけではなく、身近な散歩コースにも潜んでいる可能性があるため、油断は禁物です。
基本的には動物病院で処方される予防薬(スポットオン製剤・経口薬など)ですが、補助的に併用するものとして、ノミ・マダニ、蚊などが近づくのを防ぐ(忌避)目的の虫よけスプレーもおすすめです。ただし、虫よけスプレーは駆除効果がないため、予防薬との併用が理想でしょう。







