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愛犬が吠える理由としつけ方法について徹底解説!犬の吠えについて考えよう!
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愛犬が吠えるのにはどのような理由があるのでしょうか。犬が吠える理由について考えていきます。適切なしつけ方も紹介するのでぜひ参考にしてください。
吠えるのは当然?犬の「伝えたい理由」を見極めよう

なぜ吠えてるの?
人間と違って言葉を話せない犬たちにとっての意思表示と言えば当然「吠える」「鳴く」「唸る」「噛む」といった口を使った表現方法が多くなります。中には、飼い主の膝にそっと顎や前足を乗せるといったひかえめな行動をとる犬もいますが、基本は口を使います。
鳴いていれば、辛いのだろう。
唸っていれば、嫌がっているのだろう。
など、ある程度推測が出来ますが、「吠え」に関してはいろいろな意味があってすぐにはわからないことがあります。そこで、人間としては「吠え」の意味を理解しようと、吠えているときの周りの状況に加え、吠えている声のトーン、犬の顔の表情や体の姿勢、尻尾の状態など、様々なボディランゲージを観察するわけです。
「犬は吠えるもの」という大前提で考えた場合、外部からの侵入者があれば「警戒吠え」があるのは当然のことです。しかし、犬の視界に入る見知らぬ人すべてに吠えているとなると、それは問題行動となります。隣の家との間隔が近い都会などでは近所にも大きなストレスを与えてしまいます。
犬が吠え始めるようになった当初は、「なんとかしなくては。」と感じていた飼い主も、日常的に続くと本格的に対処しようと行動する方と、その状況に慣れてしまう方とに分かれてきます。ご近所さんであれば、前者であって欲しいですよね。後者であれば、飼い主は慣れてしまっても、近所の方は状況がつかめていないので、突然吠える犬の声にいつもびっくりさせられたり、日常生活を邪魔されたりしてとても慣れるどころの話ではないでしょう。
「警戒吠え」のような場合は、「1回吠えたらあとは止む」というルールを教えていくことも可能です。また、トレーニングによって吠える必要のない状況を犬が理解できるようになることもあります。
また飼い主の留守中吠え続ける犬もいます。この場合は「分離不安」の可能性もあるので、獣医学的処置が必要だったり、トレーニングよりもリハビリテーションが必要だったりと、対処方法は様々です。
犬が吠える主な理由は?「なぜ吠えるのか」を整理しよう
犬の「吠える」という行動には、さまざまな背景があります。まずは原因を正しく理解しないと、誤った対応をしてしまい、かえって問題を悪化させてしまうことも。代表的な"吠えの種類"を整理してみましょう。
警戒吠え
見知らぬ人、来客、宅配業者などに反応して吠えるもの。縄張り意識や不安が強く出ているケースです。
要求吠え
「遊んで!」「ごはんちょうだい!」など、何かを得るために吠える行動。繰り返すことで強化されてしまうため注意が必要です。
恐怖・不安からの吠え
苦手な音や雷、掃除機、バイク音など)や、新しい環境・人に対して吠える場合。
社会化不足が原因のこともあります。
退屈・ストレスによる吠え
運動不足やひとり時間が長すぎると、エネルギーの発散先として吠えに繋がることがあります。
病気や認知症などによる吠え
高齢犬であれば認知症、急に吠えが増えた場合は痛みや不調が原因の場合も。健康チェックも忘れずに。
吠えをやめさせる前に、まずは「なぜ吠えているのか」を冷静に見極めることが大切です。
犬が吠える状況を飼い主が作っていませんか
警戒吠えと異なり、吠えなくてもいい場面を敢えて人間側のミスで吠える行動を強化してしまっていることがいくつかあります。
例えば先の「警戒吠え」でお話した外部からの侵入者に対しての吠えは、外から人が来ない状況を作ることは出来ませんが、窓から外が見えていて吠えているのであれば、愛犬のスペースを窓から遠ざけたり、窓にシートを貼るなどして、外の様子を確認出来ないようにするなどの対処方法があります。これは飼い主さん次第でなんとでも出来ることです。
日々ガード犬として、家を守らなくてはいけないストレスをかけるよりは、愛犬の守るべき場所を狭めることでストレスが軽減される場合もあります。
そして一番の飼い主側のミスと言えるのがが「要求吠え」の原因ではないでしょうか。「犬には一貫性を持って接する」というのがトレーニングの基本です。つまり、「今日はいいけど、明日はダメよ。」とか、「ここではいいけど、あそこではダメよ」というケースバイケースは犬には通用しないからです。

気づかないうちに犬の要求に応えていませんか?
長年共に暮らして阿吽の呼吸がわかる犬であればある程度経験値の中での判断をしてくれますが、子犬や若い犬はダメもとでトライしてきます。そんな要求に応じてしまうと、次回も同じようにトライしてくるようになります。中にはトライしてもダメだとわかってあきらめるタイプの犬もいますが、そうでない犬は『自分の要求がちゃんと飼い主に伝わっていないからだ』と考え、吠えるようになります。吠える声をやめさせようと飼い主が犬の要求に応えると更に負のループは続き、犬は要求が通るまで吠え止まないという行動を身に付けて行くことになります。この時点で犬は全く悪くなく、問題は人間の側にあることがお分かり頂けるでしょう。
人間の子供がおもちゃ売り場で寝っころがって「買ってくれなきゃ、やだ~!」と駄々をこねているのに似ていますが、犬は言葉で話し合いをすることができないため、目の前に要求の物が出て来なければずっと吠えることになります。そこで「イケナイ!」と罰したとしたら、犬は飼い主をアンフェアなやつと思い、信頼関係は簡単に崩れていくでしょう。
吠えのしつけでやりがちなNG行動とは?
一貫性を保った対応が大切とはいえ、よかれと思ってやっている行動が、実は吠えを強化していることもあります。
静かにさせようとしておやつや声かけをしてしまう
これは"吠えるといいことが起こる"と犬に覚えさせてしまう最たる例です。
怒って黙らせる(罰を与える)
一時的に止まったように見えても、犬との信頼関係を損ないやすく、根本的な解決にはなりません。
気まぐれなルール変更
普段は禁止していることを「今日は特別」と許してしまうのも、犬には理解しにくいルールです。
しつけの基本は、明確なルール、一貫性、望ましい行動を教えること。叱るより先に「どうしてほしいか」を伝えることが大切です。
要求吠えに正しく対応できてる?失敗しないしつけ法

飲食店でも足元で伏せていることができれば、人も犬もストレスはかかりません。
吠えの中でも「要求吠え」は、飼い主側の対応によって強化されやすい行動のひとつです。まずは他の吠えと区別できているかを確認し、対応を誤らないようにしましょう。
犬の要求吠えに応えてはいけない。と一般的なドッグトレーニングでは教えています。応えてしまうと、犬は要求が通るまで吠え続けるからという先ほどの理論通りのことになってしまうからです。
では、要求吠えに対する対処法はどうすればいいのか?
ここが一番気になるところですよね。無視するということはよく聞きます。確かに、要求に応えない=無視 となるわけですが、無視されたことで犬は飼い主との接触を遮断されて楽しくない状況に置かれた だから 吠えるのを止めようと学習してくれればこんなに楽なことはありません。ところが犬の性格や気質も様々で、あきらめが早いタイプもいれば、全く動じないタイプもいるわけです。
前者はこの方法(*1)で修正できたとして、後者の場合はどうしたらいいのでしょうか。
先日とある犬連れホテルに宿泊したときのことです。朝食時に犬たちとレストランに行くと、すでに吠えている犬がいました。いつ吠え止むのかと思って見ていたのですが、私の朝食が終わるまでの30分間ずっと吠えていました。そして飼い主さんはと言えば吠えている愛犬には全く関心をしめさず、ひたすら人間の子供の世話をやいていました。犬は完全に無視されていましたが、犬があきらめて吠え止むことはありませんでした。
(*1 吠えている犬を無視するだけでは治りません。何をして欲しいのかまできちんと教えることが陽性強化のトレーニングです。)
大事なのは環境設定です。つまり吠える状況を作らない。例えばダイニングテーブルで飼い主が気が向いた時に人間の食べ物を愛犬にやっている場合、犬が食べられない物を食べているときは当然犬はおこぼれに預かれません。そこで犬は飼い主が食べ物をくれるまでずっと吠え続けています。すでにダイニングテーブルから物がもらえると学習しているので要求しているわけです。
自宅の中なので、これからは吠えてもやらないことにしよう、と飼い主が決めたのであれば、そこから先は犬との根競べです。犬があきらめるまで待つしかありません。しかしそれが待てない場合、あるいはあきらめの悪いタイプの犬の場合は、そもそもダイニングテーブルにアクセスできない環境設定をするしかありません。別の部屋でクレートに入れて待機させたり、同じ部屋でもマットトレーニング等で、ダイニングテーブルのそばに来られないようにします。つまりダイニングテーブルに行くよりクレートやマットにいた方が犬にとってメリットがあることを教えていくわけです。
まとめ
吠えることで要求が満たされることを学習してしまった犬は吠える頻度が高くなってしまいます。都会暮らしではなるべく避けたい状況ですので、子犬のころから一貫性を持った態度で接し、トレーニングで回避できることに関しては、犬にストレスを与えないような方法でよい習慣を身につけられるようサポートしてあげたいですね。







