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愛犬の自律神経ケアとは?天気などの気圧の影響を緩和させる には
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今回は神経系(精神面)に働きかけ気温や気圧変化の影響を和らげてくれるハーブケアについてお伝えします。日本のように四季のある地域や気圧・気温の変化は犬の自律神経に影響を与えます。そういった天候の変化や季節の変わり目に、てんかん発作や消化器系トラブルなどの体調を崩しやすいパートナー(愛犬)は意外と多いようです。早めにケアを始めることでコンディションを整えるサポートが期待できるので、ぜひハーブの働きを知ってください。
天気と体調の関係
私たちヒトや哺乳類全般に共通するように、犬の体も自律神経の働きによって環境の変化に適応しています。自律神経には、活動時に優位になる交感神経と、休息時に優位になる副交感神経があり、これらがバランスをとることで内臓や血管の働きが調整されています。
特に気温や気圧の変化は自律神経に影響を与えやすく、季節の変わり目や台風の前後などは、そのバランスが崩れやすくなることが考えられます。たとえば、気温が上がると犬はパンティング(舌を出してハァハァと呼吸する)をして体温調整を行い、寒いと震えることがありますが、これも自律神経が関与する適応反応のひとつです。
梅雨時や台風が近づくと気圧が低下し、副交感神経が優位になる傾向があります。一方で、晴れて気圧が上がると交感神経が優位になりやすく、このような急激な変化によって自律神経のバランスが乱れることがあります。これが体調の変化につながる可能性があるため、日頃から自律神経のバランスを意識したケアを取り入れることが愛犬の健康を維持するうえで役立ちます。
犬の自律神経とは?
犬の自律神経は、意識しなくても働く神経の仕組みで、心臓の動きや血流、消化、呼吸など生命維持に欠かせない機能を調整しています。交感神経と副交感神経のふたつがバランスをとりながら働くことで、体内環境を一定に保つ役割を果たしています。
たとえば、犬が興奮して走り回っているときは交感神経が優位になり、心拍数や血圧が上昇し、エネルギーを消費しやすい状態になります。逆に、寝ているときやリラックスしているときは副交感神経が優位になり、消化や休息に適した状態へと調整されます。
日常生活の中で自律神経がスムーズに働くことで、犬はストレスや気候の変動に適応しながら健康を維持することができます。
犬の自律神経が乱れるとどうなる?
自律神経のバランスが乱れると、犬の体調や行動にさまざまな変化がみられることがあります。以下のようなサインがあった場合は、愛犬の生活環境やストレスの要因を見直し、適切なケアを取り入れてみましょう。
主な影響
- 消化器系の不調(食欲不振、嘔吐、下痢)
- 睡眠の質の低下(夜鳴き、寝つきが悪い)
- 過敏な反応(ちょっとした刺激で驚きやすくなる)
- 落ち着きがなくなる(そわそわ歩き回る、吠えやすくなる)
- 免疫バランスの変化(疲れやすい、皮膚トラブルが増える)
特に、気温や気圧の変動が大きい時期には、こうした変化が出やすくなることがあるため、愛犬の様子をよく観察しながら、リラックスできる環境を整えることが大切です。
ハーブで自律神経ケア
自律神経は交感神経、副交感神経どちらかに偏りすぎてしまうと外界の影響を受けて変動が大きくなり、不調が出現しやすくなると考えられます。『刺激』と『リラックス』をほどよく入れるのがポイントです。気温や気圧の変化も刺激の一種。
普段、興奮・緊張しやすい愛犬であればリラックスしやすい状況を、不活発な愛犬であれば楽しめるような遊びや活動する機会を少しずつこまめに増やしてあげるなど生活習慣に変化を加える工夫をしてあげると良いでしょう。
その上でもうひと手間、神経系に働きかけるハーブを加えてあげるとさらにサポートに役立ちます。
ここでは愛犬に使いやすい神経系への作用が得意な3種類のハーブをご紹介いたします。
オート麦

左:オートストロー 右:ミール
★プロフィール★
<学名>Avena sativa
<英名>オート麦(oats)
<和名>マカラスムギ(燕麦)
<科名>イネ科
<使用部位>茎(ストロー)
<主な成分>アルカロイド(グラミン)、トリテルペン系サポニン(アベナコシド)、多糖類(β―グルカン)、クロロフィル、ミネラル(ケイ素、鉄、マンガン、亜鉛)、食物繊維
<作用>鎮静、消炎、滋養強壮、抗鬱
神経の健康維持をサポートするといわれるハーブです。神経系の健康を支える目的で伝統的に用いられてきました。精神的な疲労が激しい場合や病中病後の栄養補給にも役立ちます。メディカルハーブでは茎の部分を使いますが、スーパーで入手できるオートミールもマイルドではありますが、同様の効果が期待できます。ビタミンやミネラルが豊富なので手作り食などで活用しても良いでしょう。過剰投与は興奮や嘔吐を引き起こす可能性がありますので注意してください。
バレリアン

香りからは想像がつかない可憐な花を咲かせるバレリアン
★プロフィール★
<学名>Valeriana officinalis
<英名バレリアン(Valerian)
<和名>西洋カノコソウ
<科名>オミナエシ科
<使用部位>根
<主な成分>精油(イソ吉草酸、テルペン類など)、バレポトリエイト
<作用>鎮静、鎮痙、神経興奮、花火・雷などの環境変化が気になる愛犬のリラックスをサポートするといわれています。
強烈な芳香成分は鎮静効果が高く、ヒポクラテスの時代から神様がくれた睡眠薬として利用されてきました。はじめて香りを嗅いだ方の中には「脱いだ靴下のにおい!」と表現する方もいますが、だからこそ動物たちには受け入れられやすく、猫と同居している場合は隠しておいた方が無難でしょう! 脳と脊髄の活動を弱めることで精神面からくる睡眠障害や不安・緊張を和らげることがわかっています。神経を鈍化させるためメンタル面だけでなく、落ち着いた状態を保つために活用されることがあります。過剰摂取は消化器系の不調を引き起こす可能性があります。妊娠中は使用を控えてください。
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スカルキャップ

出典:犬と猫のためのメディカルハーブガイド
★プロフィール★
<学名>Scutellaria lateriflora
<英名>スカルキャップ(Skullcap)
<和名>タツナミソウ
<科名>シソ科
<使用部位>葉・茎・花(根は黄岑)
<主な成分>フラボノイド(アピゲニン、スクテラリン)
<作用>鎮静、神経強壮、抗痙攣作用
神経のバランスを整えるサポートが期待されており、リラックスした状態を保つのに役立つとされています。筋肉のこわばりが気になるときにも試してみるといいでしょう。眠気を催さず、反射能力も鈍くなりません。バレリアンと併用されることがあり、リラックスをサポートするといわれています。スカルキャップも少し個性的な香りがしますが、犬たちには受け入れられやすいようです。妊娠中や肝臓の既往症がある場合は使用を控えてください。
ハーブティーやハーブサプリメントなどを気温や気圧変化の激しい時期にまず短期間から取り入れてみてください。
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まとめ
自律神経のバランスをとるには規則正しい生活や運動と休息のバランスなど日常生活の過ごし方を見直すことも大切です。生活習慣の再確認をしつつ、天候の変化の前に自律神経を急激に変動させないケアを是非取り入れてみてください。
ハーブケアを取り入れることが難しい方は、アロマセラピーを取り入れて一日一度、短時間で良いので一緒にリラックスタイムを過ごすことから始めてみても良いと思います。愛犬とオーナーが共に好む精油を選択できると良いですが、わからない場合はまずラベンダーやイランイラン、カモミールなどを試してみると良いと思います。
私の愛犬も生まれつき脳神経にリスクを抱えていますので、メンタルケアや気圧の変化などには常に意識しながら過ごしております。最近ではスマートフォンのアプリケーションで急激な気圧低下の前に教えてくれるものもありますので、うまく活用してみてはいかがでしょうか。
【関連商品】
・犬と猫のためのメディカルハーブガイド
加藤志乃さんによる身体の器官・疾患別ハーブの具体的なケア方法やレシピも学べます。







