GREEN DOG & CATのあらゆる場で目にする「ホリスティック」という言葉。
GREEN DOG & CATが大切にしている考え方です。
ホリスティックには「全体的」という意味があります。
あなたとパートナー(愛犬・愛猫)は、つながっている存在。
たとえば、パートナーの幸せを願い、健康やしつけのことを一生懸命考えることは大切ですが、考えすぎて、あなたの心と体のバランスが崩れてしまえば、
パートナーの心身も不安定になります。
だからこそ、GREEN DOG & CATでは「その人らしく」「その子らしく」いられるよう「ホリスティック」を合い言葉にしています。
では、どのように「ホリスティック」が体現されているのか?
現場でのお話を例にみなさんに感じていただければ幸いです。
ホリスティック・グルーマーで座談会をしました。

2026年4月。関東・関西それぞれのお店でグルーミングを行っているグルーマーが集まり座談会を行いました。
前編
メニューに合わせるのではなく、その子に合わせる。
井藤:GREEN DOG & CATでは「その人らしく、その子らしく」の提案を大切にしています。
グルーミングの現場ではどんな風に体現していますか?
本間: 私は、カットのハサミが苦手なパートナーのお話です。
その子はハサミにすごく敏感で、足を上げたりとか、お顔カットでも後ろに引く子でした。
でも、ある時気づいたのは、足のバリカンには反応がないということです。
そこで、バリカンである程度長さを整えてから、仕上げにだけハサミを使い、少しずつ慣れてもらうようにしてみました。
するとその子は、とてもそのやり方を受け入れてくれました。
お顔のカットも2回切って、休む。を繰り返しながら、負担を減らして進める工夫をしています。
また、あえて人やワンちゃんの動きがあるところで行い、気をそらすようにしました。
その子の性格や反応に合わせながら施術方法を工夫して、その子らしく無理のないトリミングをしています。
オーナーさんに「こういうやり方でやったらできましたよ。」っていうことも伝えています。
井藤:オーナー様も伝えてもらえたら、すごく安心感に繋がっているのではないかなと思います。
岸原: その子の動きを見て、苦手なことを感じてあげてられているんですね。
環境も静かな方がいいっていうことでもないし、且つ、気をそらしてその間にやってあげることは、すごく技術もいると思います。
しっかりその子を見てやっているっていうことなので素敵です。
遠藤: 私は昨日来店された、まだ3回目のグルーミングの子のお話です。
敏感な子で嫌なことがあると、お口が出ちゃう子なんです。目を合わせると、イライラしちゃうタイプ。
だからグルーミング中はエリザベスカラーを付けていました。
でも、この間はお膝の上に乗ってきて、なんだか遊びたいモードみたいで...。
「甘えたいのかな?」って思って、グルーミングを始める前にコミュニケーション多く取ったら、目を合わせても全然怒っている感じがなくなりました。むしろ触って触って!って。
だったら、今日はちょっとカラーを取ってやってみようかなって思って、取ってみたら意外と大丈夫だったんです。
カラーがないことで、周りの音やワンちゃんに意識がいって、お手入れの意識が薄くなったのかな?と感じました。
私も「噛む」ということに囚われていたのですが、その子の性格とか、その子のその日の感情に寄り添ってあげるといいのかなって思いました。
井藤: 伝えてもらった情報やカルテだけを見て判断するのではなく、その日のその子の様子を見て判断できるのってすごく素晴らしいですね。
島田:私もそこに囚われすぎてしまうのは、絶対に良くないなっていうのはすごく感じます。
情報を残して次の人にバトンを渡すことも必要なことだけど、それを頭に入れすぎてしまうとその子の可能性を狭めてしまう。
いま以上の広がりを、私たちがなくしちゃうこともあるのかなっていうのをすごく感じていて。
「この子はこういう子だから」ということではなく、そこから先を広げるっていう意味では本当に目の前のその子の状態を見ることが大切。
その上で、今までのカルテの情報があるっていうことなのかなって。
遠藤さんのお話は、それを実践したエピソードだなって感じながら、私もそれを忘れちゃいけないなって改めて気づけました。
祝迫: 私のお客様では、小さい頃からパテラがある子がいます。
整体やお家でのケアを頑張っていらっしゃるそうですが、獣医さんから「2時間のグルーミングはちょっと負担かもしれない。」というお話が出ました。
そこでオーナー様とも相談して、1回の施術を30分と決め、1ヶ月3回に分けて来ていただくことになりました。
本当にその子にあった施術時間で、その日に合わせて施術を行うことが提案できたと思っています。
オーナー様もできないという選択じゃなくて、一緒に選んでいくっていうところが安心感に繋がったと思っています。
小川: まさにメニューに合わせない。その子に合わせるっていうフレーズがぴったりですね。
もっともっと世の中に広がるといいなって改めて思いました。
こちらに掲載の内容は、ホリスティック・グルーマーがその子の性格や様子を見て、必要と感じた際にオーナー様に提案し判断しています。
後編
パートナー、グルーマー、そしてオーナー様と一緒に作り上げる。
岸原: 私は、苦手な施術で怒ったり、暴れてしまったりっというパートナーのお話しです。
無理に保定しちゃうと余計パニックになってしまう・・・という、皆さんも似たような経験あると思うのですが、そういう時には私から、苦手な施術の間だけオーナー様に一緒にグルーミングルーム入っていただいくことをお願いすることがあります。*1
隣で声をかけるだけでもいいですし、おやつをあげてもらうとか、撫でてもらうとか、ということを提案しています。
もちろんその子もすごく苦手な施術なので、オーナー様がいたからそれが好きになるとかはなかなか難しいとは思うのですが、でもやっぱり私と2人きりでいたりとか、他のグルーマーが保定したり、おやつあげるよりも、少し表情が和らいだり、ちょっとだけでも緊張がほぐれたような様子が見られたりとか・・・
その子にとってはそれが1番ベストなんじゃないかなっていう感じで、進めていくことがあります。
岸原: 一方で、オーナー様にそのご提案をした時に「私たちが入ってもいいんですか!?」って、ちょっとびっくりされる方もいらっしゃいます。
まだまだグルーミングが"預けるもの"だったり"お任せするもの"っていうイメージがあるのかなって。
グルーマーとパートナーだけで完結するものではなく、オーナー様も含めて一緒に作っていくものと感じているので、その関わりをもっと広めていけたらいいなっていう風に思っています。
古和: 本当にそうですね。預けている間のことを知らないっていうオーナー様も、はじめて来店される方だといらっしゃいます。
やっぱりそうやって入ってもらうことで、その子がそこでどういう風に過ごしているのかとか、グルーマーがどういう思いでその子に対して接しているかっていうのを直で感じることができるなと思っていて。感じていただくことで「ここのサロンにしてよかったな。うちの子すごく幸せそうだな。」みたいな感じで思ってもらえるんじゃないかなと思います。
古和:私は、音、視覚、匂いの刺激など、その子に合わせた環境設定を大切にしています。
この前、シニア犬で持病があるパートナーがご来店くださいました。
初回カウンセリングで、細かくヒアリングさせてもらったんですけど、子犬のころから長年通っていたサロンさんでのグルーミングのあとに、続けて2回下痢があったそうで。「ずっと通ってたいたところだけど、思い切って変えてみた。」と来てくださいました。
「前のサロンでは、グルーミング中はどういう風に過ごされていらっしゃいましたか?」とお伺いしましたが「どういう風に過ごしていたかは、知らないし、わからない。」とおっしゃいました。
個人的には、子犬のころから通っていて、どんな風に過ごしていたのかをオーナー様が想像できないっていうのが少し寂しいな。って思いました。
そして初回カウンセリングで大事にしていることの1つに"苦手なこと"だけじゃなく、"好きなこと"も伺うことにしています。
その子は、抱っこが好きということでした。
お預かりしたらやっぱりグルーミングテーブルにはすぐ乗れなくて、抱っこ抱っこっていう感じだったので、抱っこして、パンティングがちょっと減るくらいに落ち着いてから、爪切りを進めていくところからスタートしました。
そういう様子も細かく動画を撮ってオーナー様にも見ていただいています。
「こういう風にしてもらっているんだ。」とか「あ、こういうとこはちょっと嫌そうなんだね。へえ、知らなかったわ。」みたいな、新しい発見が生まれたりします。
次の日に体調が心配だったのでご連絡したのですが「下痢もなく、食欲も旺盛ですごく元気に過ごしています。本当にありがとうございました。」とおっしゃっていただけました。
やっぱりパートナーの一生を振り返る時に「あのサロンでこういう風に過ごしていたよね。」「スタッフさんにこうやって大事にされていたよね。」っいう情景が思い出せることで、でオーナーさんとパートナーのホリスティックライフが続いていくものだなと思っています。
遠藤: 13年ずっと同じサロンに通われていて、サロンを変えるのもすごい勇気のいる決断だったと思うし、パートナーも初めて13年ぶりの違う場所でのグルーミングで緊張もあったと思うんですけど、すぐ施術を始めないで抱っこから始めるとか、好きなことも嫌いなこともしっかりヒアリングして、それを都度動画に撮って、オーナー様とも共有して...って、やっぱり3者で一緒にトリミングを進めていくっていうのがすごくいいなと思いました。
島田: 私は、18歳のプードル「はっちゃん」をビニールプールのお部屋の中でトリミングをさせてもらっていることが、その子に合わせた1番いいスタイルが見つかったなっていう風に実感できています。
もちろん年齢と共にできなくなってしまうこととか、時間をかけられなくなってしまうことが増えてきてはいたんですけれども、オーナー様はやっぱり「可愛くしてあげたい。」「きれいにしてあげたい。」かつ、お爪が伸びてしまって引っ掛けて折れてしまった経験もおありなので「定期的なケアをしっかりやりたい。」っていう思いを持っている方です。
それを「どうやって叶えるか?」って考えた時に、まず急な落下防止やぐらつきを考えて「テーブルの上じゃないな。」っていうところから、床に下ろそうと考えました。
島田: はっちゃんが回る動きに変わってきた時に、ビニールプールを用意させてもらって。真ん中に観葉植物を置いて、ドーナツの部屋にしました。
はっちゃんは、その中でくるくる回っている時にイヌパシー*2をつけると興奮状態になるか、ハッピーになるかのどちらかで、ストレスは出てこないんですよね。
なので、ドーナツの中を歩きながらリラックスしている瞬間にカットをちょんちょんってして、また2周ぐらい回ってちょんちょんってカットするっていうスタイルをさせてもらっています。
ドーナツ部屋
お手入れの様子
島田: もちろんここから先のはっちゃんの人生で、今のスタイルが合わなくなってくることもあると思います。
そんな時でも"はっちゃんのやり方"っていうのを見つけていくことが、私とオーナー様の中で一緒に目指すところなのかなっていう話を毎回させてもらっています。
「今回はこういうスタイルが見つかりましたよ!」とか毎回楽しいお話ができているのは、はっちゃんを通してすごくオーナー様とも繋がれているなっていう風に感じています。
ドーナツ部屋でくつろぐはっちゃん
島田: これが全部のパートナーに通用するわけではないとは思っています。
けれど、その子をしっかり見るということでその子に合わせたやり方が見つかるということを、はっちゃんにすごく教えてもらいました。
はっちゃんとの出会いが私のグルーマー人生を広げてくれているし、まだまだこれからの可能性っていうのを感じさせてくれると思うので、この関わりが長く続くように、グルーマーとしてこれからもお手伝いしていきたいなって思っています。