【犬種シリーズ】欧米のセレブ愛犬のアイコンとして~チワワ
文と写真 藤田りか子
藤田りか子さんの他の記事はこちら →藤田さんの記事一覧
日本でコンスタントな人気を保つ犬種
日本人があらためてチワワという小型犬の存在に気がついたのは1990年代の終わりから2000年の初め頃だったかと思います。ジャパンケネルクラブの統計によると、当時一位はダックスフンド、そしてしばらくしてプードル(というかトイプードルですね)が人気ナンバーワンを誇るようになりました。 が、そのトップの交代に関係なく、チワワへの支持はコンスタント、ずっと「2番目に人気のある犬種」という座を現在まで保ち続けています。
ヨーロッパでのチワワの飼い主像
「犬種がその飼い主のステレオタイプを生み出すのか」はスウェーデンで学術的に分析を受け、論文にもなりました。ダックスフンド、プードル、ラブラドールレトリーバー、ピットブル、チワワの飼い主に対する人々のステレオタイプがあるか否かを調査したところ、なんとチワワとピットブルだけにそれが認められたそうです(チワワは都市生活を送っている若い女の子のペット、ピットブルは都市に住むマッチョなお兄さんの犬)。というわけで、チワワはある意味とてもシンボルになりやすい犬種とも言えるでしょう。
チワワ飼い主が犯しやすい「あるある」ミステイク
実際世の中が人が思うほどに、チワワというのは「典型的飼い主」に飼われているわけではありません。男性の飼い主だっているし、それこそおばあちゃんでもチワワを愛犬として可愛がっている人はたくさんいます。ただしチワワに対する接し方についてなら、飼い主の「あるある」というものが存在するかもしれません。例えば小さいが故に「かわいそう〜」と何もけじめもつけずに、ついつい過保護に育ててしまう、とか…。
過保護に育てる、というのいつまでも犬を赤ちゃん扱いにすることでもあり、確かに飼い主にとっては、オキシトシン・ホルモンの分泌にもつながり、楽しいことかもしれません。でも、これは同時に犬とのコミュニケーション術の向上を妨げる要因にもなります。なんでも全て許すのではなく、お互いが譲歩しながら生活をする、ということを、トレーニングを通して子犬に「刷り込み」する。そうすることで犬はより飼い主に対して注意を向けるようになり、結局双方のコミュニケーションがよりスムースに行われるようになります。もちろんその譲歩のさせ方にもよります。やってはいけないことを犬に伝えるためには、声を荒げる必要は全くありません。体をそうっと抑えるだけでも十分。そして他のことに気を散らさせ、こちらを向いてくれたら、ご褒美にトリーツを与える。
「いや、でも私は過保護でもいいの、人の片思いだけでもいいんです」
という人もいるでしょう。確かに犬にさせるがままにしてチワワとなら暮らせないこともないでしょう。けれど、私は犬の精神的ウェルフェアのためにも、やっぱり双方がメンタルでつながっている方が犬にとっても生活が楽しいのではないかと思うのです。
【関連記事】いろいろな犬種を知ろう「犬種シリーズ」
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします
Twitterでグリーンドッグ公式アカウントをフォローしよう!
Follow @greendog_com藤田 りか子(ふじた りかこ)
最新記事 by 藤田 りか子(ふじた りかこ) (全て見る)
- 北欧スウェーデンの子犬育て⑥~おトイレトレーニング~ - 2023年12月26日
- 北欧スウェーデンの子犬育て⑤~夜は子犬といっしょに過ごす~ - 2023年3月24日
- 北欧スウェーデンの子犬育て④~車の中でクン鳴きを…~ - 2023年2月15日