2018.03.13一緒に。もっと、

うちの犬が関節炎?びっくりしたなあ、もう

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うちの犬が関節炎?びっくりしたなあ、もう

今回は ガニング亜紀 さんの記事です。
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我が家には12歳のミックス犬と11歳のミニチュアピンシャーという2匹のシニア犬がいます。先日11歳のミニピンをワクチン接種と定期検診のために動物病院に連れて行きました。

その時に全然予期していなかった関節炎の診断をいただいて、びっくりしたことをお話しします。シニア犬の飼い主だというのに、全然心構えができていなかったようですね。

11歳の愛犬の後脚に起こっていた変化

トップの画像は我が家のミニピンです。ご覧の通り11歳にしては白い毛が少なくて、よく「その歳には見えないね」と言われていたので、油断があったかもしれません。走る速度も、ベッドや車に飛び乗るジャンプ力も、今でも全く衰えは感じていないのです。
それが前述のように定期検診に行った折に「後脚に初期の関節炎が見られます。後脚の筋肉も少し落ちていますね。」と言われたので「えーっ!?」と驚いてしまいました。

「え?だって運動量も活発さも変わらないし、普段からフィッシュオイルやグルコサミンのサプリメントも与えてたのに?」と、ちょっと疑ったり不満にさえ感じました。けれども2〜3年前の写真と太ももの筋肉を比べてみると確かに少し細くなって筋肉が落ちていることがわかりました。

毎日見ていると変化にも気づきにくいし、元気に見えても10歳過ぎた犬は念入りにチェックしなくてはと肝に銘じることになりました。

関節炎の投薬ケア

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さて、ごく初期の関節炎とは言っても、きちんとケアをして少しでも進行を遅くしなくてはいけません。

獣医さんに相談して、現在「予防のために」と思って与えていたグルコサミン/コンドロイチンのサプリメントを容量の高いものにすること、抗炎症作用のあるフィッシュオイルは引き続き与えていくことにしました。

さらに先生から提案されたのは薬の投与でした。まず一案は従来から関節炎の痛み止めとして一般的な非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を使うものです。NSAIDsには様々な種類がありますが、痛みや炎症に関連する物質が体内で合成されるのを阻害するという仕組みで働きます。関節炎に用いる場合は長期での使用となるので、定期的な血液検査で腎臓や肝臓への影響、貧血などが起こっていないかチェックする必要が有ると説明を受けました。

もう一つの案は2016年にアメリカで認可されたばかりの新しいタイプの鎮痛消炎薬で『グラピプラント』という成分の医薬品です。グラピプラントは痛みや炎症に関連する物質の受容体を遮断することで作用します。この仕組みでは消化器官や腎臓、肝臓への影響が小さく抑えられるとのことでした。

体への影響が小さくて済むなら、それはもう後者でしょう!とグラピプラントを処方していただきました。今のところ、痛みを感じているような様子は感じられずQOLも保たれていると思っていますが、いざ痛くなった時に手もとに頼れる薬があるというのは自分の心の余裕になっている気がします。

グラピプラントの鎮痛消炎薬は、日本で使用されているという情報を見つけることができなかったのですが、興味のある方はかかりつけの動物病院でお聞きになってみてください。

関節炎、日常生活の中で注意すること

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関節炎が起こりやすいポイント


先生から言われた「くれぐれも気をつけること」は体重を増やさないで!ということでした。初期の症状が出始めた頃に太り気味である犬は、適正体重まで落とすだけで症状が改善することもあるそうです。
他の病気と同様に関節炎も「予防に勝る治療なし」ということですね。

「関節に負担をかけないように」と運動をさせないことは逆効果です。もちろん階段の上り下りや高いところから飛び降りるなどの運動は避けた方が良いのですが、筋肉量を減らさないため、体重を増やさないためにも適切な運動は大切です。

関節炎はそれ自体が命に関わるという病気ではありませんが、犬のQOLが低下してしまったり、痛みのコントロールがうまくできないことでコミュニケーションの支障になり、ことによっては咬傷事故につながることもあります。犬と人との良好な関係のためにも関節炎のケアは大切ですね。

おわりに

思いがけずに飛び込んできた関節炎の診断。食餌も運動も適正体重もサプリメントも気にかけてきたのに「なぜ!?」と不満に思ったりもしたのですが、考えようによっては普段からあれこれと気にしていたから、シニア犬でもごく初期のうちに発見することができたのかな?と楽天的になることにしました。

犬のためのTタッチの本も購入し、関節炎診断のおかげで愛犬と触れ合う時間が増えたと、これも自分に都合よく楽しい方向で考えています。

関節炎の治療は動物医療と人間の医療で共通する部分も多いらしく、それゆえに積極的な研究開発が進められている分野だそうです。再生医療など、根本からの完治を目指す治療法も研究されているそうですので、希望が持てますね。

年齢を重ねて病院にかかることが増えた犬のことで友人が素敵な言葉をくれたので最後に記しておきます。

「病気になると生活のルールがちょっと増えるけれど、楽しい毎日にしてあげられることはまだまだ沢山あるし、シニア犬生はまだまだこれから!ここからが頑張りどころ。」
私と犬たちのシニアライフ、できるかぎりエンジョイしたいと思います。

《参考サイト》
https://thebark.com/content/new-pain-management-canine-arthritis

【関連記事】食事やサプリメントで工夫!シニア犬の健康に欠かせない栄養素とは

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ガニング 亜紀(ガニング アキ)

米国カリフォルニア州在住。2005年から犬との暮らしをスタートして2匹の犬をそれぞれ15歳で見送りました。犬たちとの16年間で知識が増えると犬との暮らしが楽になることを痛感しました。自分が「へ〜!」と感じたことを堅苦しくなくお伝えしていきたいと思っています。