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犬の急性膵炎とは?原因や症状を徹底解説
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私たちの暮らしには、パートナー(愛犬)を誘惑する美味しいものが溢れています。来客があったり、記念日のお祝いがあったりすると、ついついごちそうを少しだけ、と与えてしまうこともあるかもしれませんね。しかし、人間にとってはささやかな「ごちそう」が、犬にとっては命に関わる深刻な病気を引き起こすことがあるのです。今回は、特に注意が必要な急性膵炎について、詳しくお話ししていきましょう。
犬の急性膵炎はなぜ起きる?主な原因とリスク
犬の急性膵炎は、高脂肪の食べ物を一度に大量に摂取することが主な原因です。フライドチキンや生クリームなどは代表的な食べ物であり、犬に与えてはいけないネギ類やチョコレート、アルコール類とともにたいへん危険だと認識しておきましょう。
特に超小型犬やシニア犬では、人間が「ほんの少し」と思っても大量の脂肪分に相当しますのでより注意が必要です。
また、高脂肪食以外にも、以下のような原因や要因が挙げられます。
・基礎疾患: 糖尿病や甲状腺機能低下症など特定の病気を抱えている犬
・特定の薬の副作用
・遺伝的要因: ミニチュア・シュナウザー、シェルティー、ヨークシャー・テリアなど特定の犬種は遺伝的に膵炎を発症しやすい
見逃さないで!犬の急性膵炎の代表的な症状
膵炎とは簡単に言うと膵臓の炎症で、急性のものと慢性のものがあります。
膵臓は食べ物を消化するための消化酵素を分泌する「外分泌機能」と、ホルモン(血糖値を上げるグルカゴンや血糖値を下げるインスリン)を分泌する「内分泌機能」を持っています。
犬の急性膵炎において問題となるのは消化酵素です。膵臓から分泌される消化酵素が膵臓自身をはじめとして近くの臓器や組織を消化してしまい、炎症が起きた状態が膵炎です。(これを自己消化と言います。)通常は膵臓で自己消化を防ぐ機能が働いているのですが、何らかの原因でこの機能が破綻すると炎症が起こります。
急性膵炎は深刻な病気ですが、ほとんどの場合は適切な治療によって回復しますので、次のような兆候があればすぐに動物病院で受診する必要があります。
・食欲不振
・吐き気/嘔吐
・下痢
・発熱
・ぐったりして元気がない
・腹痛
腹痛がある時の犬は背中を丸めてじっとしていたり、前足を伏せの状態にしてお尻を高く上げるポーズ(お祈りのポーズと呼ばれます)をとることがあります。急性膵炎は腹部に強い痛みを伴うので、これらのポーズは重要な目安です。
もしも急性膵炎と診断されたら?診断方法と治療法
動物病院では、これらの症状に加え、血液検査や超音波検査などを行い、膵炎かどうかを判断します。 急性膵炎と診断された場合、基本的には入院して治療を行うことが一般的です。主な治療法は、点滴で脱水症状を改善し、食事を止めて膵臓を休ませること。さらに、吐き気止めや痛み止め、抗生物質などを投与して、症状の緩和と炎症の抑制を目指します。
愛犬を急性膵炎から守るために飼い主ができること
大切な愛犬を膵炎から守るためには、日頃からの予防が何よりも大切です。 まず第一に、人間の食べ物を絶対に与えないこと。来客時には、犬用のトリーツを少量渡したり、犬が空腹にならないようにするなどの準備も大切です。もしも犬がゴミを漁ってしまう癖がある場合は、匂いのついたゴミはすぐに屋外のゴミ箱に捨てるなど、リスクを管理することも重要です。
また、いざという時のために、かかりつけの動物病院の休診日や、夜間救急動物病院の連絡先や場所を控えておくことも忘れないようにしましょう。 飼い主さんがお酒を飲む機会も増える時期にも事故が起きやすいものです。万が一に備えてペットOKのタクシー会社やペット専用タクシーについて下調べしておくとさらに安心ですね。
まとめ
犬の急性膵炎は、発症すると犬にとっても飼い主さんにとってもつらい病気です。日々の食事管理や、万が一の時の備えをしっかりしておくことで、愛犬をリスクから守ることができます。 ここに書いたようなことが何も起きず、人も犬も元気で穏やかに過ごせるのが一番です。
【参考記事】
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