- GREEN DOG & CAT
- ペットフード・ペット用品通販
- 犬との生活・特集一覧
- 犬の特集
- 飼い方・生活
- 犬のおならが臭い場合は異常?原因と改善方法
犬のおならが臭い場合は異常?原因と改善方法
- フードの与え方
- 専門家監修
犬のおならが臭う場合の原因や、早食い防止、食事の工夫、腸の健康維持など、具体的なケア方法を紹介します。特に短頭種はおならが出やすいと言われています。
愛犬が傍にいるときにおならの匂いがしてきたという経験はありませんか。なかには犬もおならをするの?と驚く方もいらっしゃいますね。
私は愛犬のおならの音は聞いたことがありませんが、匂いを嗅いだことはあります。そのあまりの臭さについ笑ってしまいましたが、同時に何か悪いものを食べさせたっけ?と食事の内容を振り返りました。
おならも健康な生活を送るための指標のひとつ。食事内容はもちろんのこと生活環境のストレスサインかもしれません。今回は愛犬のおならについて異常な場合の原因やその改善方法について説明します。
犬がおならをする理由
犬と私たち人間では食性に違いがあるものの、内臓の種類や働きはとても良く似ています。私たちにとっておならが自然現象(生理現象)であるように愛犬もおならが出ます。
おならの成分
おならの成分は主にふたつです。
・空気:口から飲み込んだもの
・腸内ガス:食べたものを腸内細菌が発酵させることで発生したもの
(ガスの成分:二酸化炭素、一酸化炭素、水素、メタン、硫化水素など)
早食いは空気をたくさん飲み込みますし、食べ過ぎや腸の動きが遅い場合にも発酵がすすみガスが多く発生します。これらは口から(げっぷとして)出ることもありますが、多くは肛門から排出されます。
一般的に短頭種は口が横に大きく広がっているので、食べるときに空気を飲み込みやすい傾向があり、実際におならも比較的よく出ると聞きます。
犬のおならが悪臭のときに疑うこと
おならは無臭と悪臭があります。健康状態が気になるのは悪臭のときですね。私たちの場合、悪臭の原因のひとつは食材そのものの匂い。例えばニンニクやニラには食材そのものに含まれる独特の匂い元(硫黄化合物)がおならの匂いに影響しています。それ以外では食材が傷んでいてお腹のなかで腐敗や発酵が進んだ状態、または何らかの理由で腸内環境の状態が悪くて悪臭となっていることが考えられます。愛犬のおならの悪臭の原因も似ています。
愛犬のおならが悪臭になる原因
・食べ過ぎ
・腸の動きが低下している
・腸内細菌のバランスが崩れている
特に肉類(タンパク質)を分解する際に発生する成分がアンモニアのほか臭い匂いの元である硫黄化合物なので、愛犬にとって過剰な量を食べていることが疑えます。
また野菜や米・小麦といった炭水化物源は、腸内で分解されても匂わないタイプ。ですが量が多すぎた場合におならの量や悪臭が増える原因となります。
たとえば私たちが焼き芋を食べるとおならの量が増えます。繊維質の量が多いと腸内をゆっくり進みます。そのため腸内細菌によって分解・発酵する時間が増えガスもたくさん発生するのです。
さらに一緒に食べた肉類が腸内に留まる時間が長いとこれらを好む悪玉菌が元気になり腸内環境が乱れ悪臭が発生することにもつながります。
食事の量が適正であっても、なんらかの理由(加齢や運動不足、体質に合わない食事内容、その他ストレス、腸の病気など)で腸内細菌の中でも悪玉菌の増殖も匂いのきついおならの原因になります。
動物病院に行った方が良い場合
おならが出ること自体は自然なこと。ただし、食事や生活の変化はないのに異常に臭かったり、量や回数が多いなど、いつもと違っていたら注意しましょう。
また食欲や元気がない場合もいつもとは違うのであれば念のために病院に連れていくべきでしょう。病院に行ったおかげで思わぬ病気の発症に気づけたということもよく聞くことです。
シニア期は胃腸の衰えのほか、ストレスを感じやすくなっている場合もあります。おならも健康のバロメーターのひとつとなりますので、気をつけてあげてくださいね。
犬のおならを減らす工夫
おならが多いことが気になる、臭くて困る、と言った場合には減らす工夫を試みてください。
早食いを防止
早食いほど空気をたくさん飲み込むので、できるだけゆっくり食べられるようにしてみましょう。早食い防止用の食器や広めの皿を使って食事を入れることも少しは役立ちます。
肉の量を調整
愛犬にとって過剰な量の肉は消化のための副産物としてアンモニアがたくさん作り出されます。解毒を行う肝臓や血液のろ過を行う腎臓の仕事を増やしてしまうほか、おならを悪臭にする原因になります。また、悪玉菌のエサにもなり、より多くの匂いの強いガスを発生することになります。
悪玉菌を優勢にすることは「腸内環境のバランスが崩れる=免疫力の低下」状態になりますので、適量を与えるように心がけましょう。
まずは、運動量がそれほど多くないのに高タンパク質のフードやたくさんのジャーキー類(肉のおやつ)を与えていないかを確認してみましょう。
腸の健康維持
「健康のためには腸内環境を整えましょう」といわれる理由として、腸には身体を守る免疫細胞の7割が存在し、腸内環境が良い状態であるほどしっかり防御機能を果たすことができるからです。
おならが臭い状態=腸内環境が悪化(悪玉菌が優勢)であると、身体を守ることができなくなる可能性が高まります。
食べ過ぎを改善するほか、気になるようであれば手軽に与えられる乳酸菌を摂り入れることもおすすめです。乳酸菌はいろんな種類があり、どれが合うかは個体差があります。まずは犬用商品の中から与えやすいタイプのものを選ぶと良いでしょう。愛犬に合っているかどうかはおなら(匂いや頻度)、うんちの状態で判断してください。しばらく(2週間ほど)続けても変わらないようであれば違う種類の乳酸菌を試してみてください。
また運動不足も腸の健康に影響します。おうちの中だけでなく外で走ったり、ある程度の距離を歩いたり、できるだけ運動量を意識してあげましょう。