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犬と暮らしたいと思ったら?費用の目安と出会い方
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犬との暮らしをスタートさせる前に考えるべきことなどをご紹介します。犬と暮らしたいと思ったら、生活環境や費用などを事前に確認しておくことが大切です。飼いたいの気持ちだけで進めるのではなく事前にしっかり確認すべきことをチェックしておきましょう。
犬との理想の暮らしとは?
「犬と暮らしたい。」そんなことを思い始めたきっかけはなんでしょう。
パートナー(愛犬)と楽しそうに散歩をしている人を見たから?
ドッグスポーツを楽しんでいる人を見たから?
一人暮らしの寂しさを癒してもらいたいと思ったから?
私の場合は単純に「小さい頃からの夢だった」からでした。理由はなんであっても、自分の住居環境やライフスタイルに見合った暮らし方をベースに考えなくては現実味がなくなってしまいます。どんなに犬好きでも、都会で10頭もの大型犬と伸び伸び暮らすには広いバックヤードや大邸宅が必要になってしまい、ただの「夢」で終わってしまいます。夢を現実にするためには、自分の状況を確認するとともに、家族に迎える相手(犬)のことも前もってよく知らないと、うまくいかなかったお見合い結婚のようになってしまうでしょう。
「犬」と一言で言っても、チワワのような小型犬からウルフハウンドのような超大型犬まで種類はさまざまです。サイズだけでなく、犬種ごとに改良された特性もあるので、一概に「犬」というひとくくりにするのは難しいかもしれません。最近では犬の飼育が可能な集合住宅が増えてきましたが、都心のマンションの中には「共有スペースでは犬をカートに入れるか抱いて移動してください」という規約があるところも多く見られます。小型犬であればキャリーバッグに入れて運ぶのは簡単ですが、10キロを超える中型犬では結構大変です。ましてや30キロ、40キロを超える大型犬となると、カートがエレベーターに乗せられない、あるいはエレベーター自体が利用できない場合もあり、現実的ではありません。
近年はリモートワークが広がり、犬と過ごす時間を取りやすくなった人も増えました。一方で、一緒に過ごせる時間が増えるのは嬉しい反面、ひとり(単独)で過ごすための練習も必要になることが多いでしょう。仕事のスタイルや生活リズムが犬にどのように影響するかを考えるのも大切です。
そう考えると、ただ「犬が欲しい」というだけではなく、「どんな犬種なら自分のライフスタイルに合うだろうか」という視点からパートナー探しを始めるのがいいのではないでしょうか。
たとえば、車でしょっちゅうお出かけしたいのに駐車場が遠くて抱えて行くのは大変...という場合や、自宅の近所に公園がなく、のんびり散歩できる場所が少ないといったケースでは、理想と現実のギャップが見えてくるかもしれません。
犬との暮らしの生涯費用
犬を迎えることは、長期的な経済的コミットメントを伴います。一般社団法人ペットフード協会の2024年調査によると、犬の生涯にかかる費用は平均で約271万円に達します 。この金額は、犬の体のサイズや健康状態によって大きく変動し、超小型犬・小型犬で約246万円、中型犬・大型犬で約305万円が目安とされています 。
年間費用については、ペットフード協会が約15.2万円と算出している一方で 、アニコム損保の調査では約41.4万円とされています。この大きな差は、ペット保険の加入有無や飼い主の支出傾向の違いが影響していると考えられます。つまり、犬の飼育費用は「平均値」ではなく、暮らし方や飼い主の考え方によって大きく変わるものなのです。
初期費用
犬を迎え入れる際に最初に必要となる初期費用の内訳は以下の通りです。
・生体費用: ペットショップやブリーダー、保護団体など迎え入れ先によって大きく異なります。
・各種登録・ワクチン費用: 生後91日以上の犬の飼い主には、狂犬病予防接種(約3,000〜4,000円)と畜犬登録料(約3,000円)が法律で義務付けられています 。混合ワクチン接種も感染症予防のために重要であり、初年度は複数回の接種が推奨されます(約3,000〜10,000円) 。
・マイクロチップ登録料: 2022年6月からは、マイクロチップの装着・登録が義務化されました 。
・去勢・避妊手術費用: 実施する場合、去勢手術で約20,000〜50,000円、避妊手術で約30,000〜60,000円が目安とされています。
月々の維持費
日々の暮らしでは、以下のような費用がかかります。
・ドッグフードやおやつ
・トイレシートなどの消耗品
・シャンプー・トリミング代
・定期的な医療費
・ペット保険料
・猛暑対策のための光熱費
特に日本のペット医療は公的保険がないため診療費は全額自己負担です。骨折手術に30万円を超えるケースなど、予期せぬ高額出費も少なくありません。そのため、毎月の負担を軽減し、万が一に備える手段としてペット保険への加入を検討するのも安心材料になります。
犬種の特性ってなに?
サイズの問題だけでなく、先ほど書いた「犬種の特性」についてちょっと触れてみましょう。
一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)のWEBサイトによれば、世界には非公認の犬種も含めるとおよそ700~800の犬種が存在するといわれています。加盟団体である国際畜犬連盟(FCI)では2024年10月現在で359犬種を公認しており、そのうちJKCに登録されているのは2025年8月現在で209犬種です。
そしてそれぞれの犬種はその特性によって10個のグループに分類されています。ではその特性とはなんでしょうか。
大きく分けると、牧羊(牧畜)犬、使役犬、猟犬、愛玩犬、日本犬などを含む原始的なスピッツと言った具合に、それぞれの犬の用途によって分けられています。例えば、牧羊犬たちは家畜を追って集め、使役犬は運搬・警護・水難救助などにあたり、猟犬は獣や鳥を追ったり、回収したりと、様々な用途に適した特性を持っています。レトリーバー種が泳ぎ好きだったり、持って来い遊びがすぐ出来るようになったりするのはそんなDNAを持っているからと言ってもいいでしょう。
そこで、ポイントになるのが、その犬の特性が自分のライフスタイルに合っているかどうかということです。愛犬と一緒にアクティブなライフスタイルを送りたいと考えている人は、ドッグスポーツを思い浮かべたり、あるいは一緒に旅行することなどを考えたりするのではないでしょうか。すると、そんな飼い主の道楽にちゃんと付き合ってくれそうなアクティブなタイプの犬種を選んだ方がお互い楽しく時間を共有できます。一方、あまりアウトドア派でもなく、散歩も近所をちょっと周るぐらいで済ませたいなどと思っている方であれば、運動量が必要な犬種を選んでしまったら、お互いが不幸になってしまいます。
お見合いをしよう!
よくある失敗に、「こんなに大きくなると思わなかった」というのもあります。先祖返りなどで、多少オーバーサイズになるのは別として、ショップやネットに載っていたの子犬の写真を見て、ただかわいいからと連れて帰ってきてしまい、その犬の成犬の姿を全く知らなかったなんていう話も聞きます。
あとで、「失敗した!」なんてことが無いように、お見合いのつもりでパートナーとなる犬種のことをもっと勉強してみませんか?もちろん、最近では保護犬の里親さんになるというケースもあります。保護犬の場合、ブリーダー崩壊でなければ、ほとんどはミックス犬(交雑種)です。親の犬種がわからなければ、当然その子の特性をはかり知ることは出来ません。多少見た目で、「〇〇犬がかかっている」的なことは推測できるかもしれませんが、実際のところはわかりません。それでも、足の太さ(大きさ)などを見ると、おおよその成犬の大きさが想像できると思いますし、洋犬なのか和犬なのかも推測出来るかもしれません。またミックス犬の場合、純血種と比べれば、さほど犬種の特性が占める割合は大きくないかもしれませんが、お見合いやトライアルなどを利用することで、その子のことをよく理解してから迎え入れることも可能です。
犬との暮らしがイメージできたら
我が家にはもう30年通い続けている馴染みの公園があり、週末仕事が入っていないと、やはり同じぐらい長く公園に通っている犬仲間たちと一緒にボーっとしていることが多いのですが、そんな時は犬を飼っていらっしゃらない方々が気軽にお声をかけてくださいます。
年齢は2歳くらいのお子様からから80代のご年配者までさまざまです。以前は犬を飼っていたとおっしゃる方や、将来犬と暮らしたいと考えていらっしゃる若いカップル、パパやママに犬を飼いたいってず~っと前からおねだりしているお子さんなどなど、基本的には犬に興味を持たれている人たちです。
中には「触ってもいいですか?」とか、「一緒に写真を撮ってもいいですか?」や、「お散歩させてもいいですか?」なんて言われます。そんな時はウェルカムなので、どんどん犬を知って頂こうと思い、いろいろお話をお聞きしたり、アドバイスできる範囲でお話させて頂いたりしています。
もともと、心に決めた犬種がある方の場合は、該当犬種が仲間の中にいると話は更に弾みます。その犬種について、実際飼っている人から話を聞くというのはとてもいい情報源なので是非お奨めしたいところ。もちろん、今の世の中ネットを開けば嫌と言うほど情報は入手できますが、実際に触れたり、実生活での状況を生で聞いたりするのはとてもいいと思います。もし犬種についてある程度目星がついて来たら、是非公園などで生の犬の様子や、飼っている人に話を聞いてみることをおすすめします。
まとめ
犬と暮らす時間は、子犬からであれば平均15年以上になります。是非、愛犬を丸ごと愛してあげられるように、納得したパートナー選びをして欲しいと思います。まぁ、犬がこちらを選んでくれる場合もありますが、とにかく楽しい犬との暮らしのために、相手をよく知ることから始めませんか?







