こんなはずじゃなかった!となる前に 犬を飼う前に考えておきたいこと
ご存知のように犬にはさまざまな犬種があり、それぞれに特性・傾向があります。ただ、犬種が同じであっても、個々の犬の性格はそれぞれ違っています。
活発な犬と一緒にアウトドアを楽しみたい、膝の上に乗せてずっとなでていたい、誰にでも愛想のいいタイプがいい、自分だけを見ていてほしいなど、愛犬との暮らしを想像してみましょう。すると、自分のライフスタイルにあった犬の姿が見えてくるのではないでしょうか。
どんな犬が自分やそれぞれのライフスタイルに合っているのか?今回はそんなことをお話してみたいと思います。
住環境
犬種の特性から絞り込んでいたとしても、実際住んでいる環境に合っているかどうかは、犬を選ぶときの大きな要因のひとつです。
集合住宅で飼育するときのチェックポイント
- サイズはどれくらいまで許容されるか
- 同じマンション内でも、1階の庭付き住居は大型犬OKで、それ以外は小型犬のみということも。
- 何頭まで飼育可能か
- 共有スペースでの犬の取り扱い方
- 共有スペースは抱いて歩かなければいけない規約の場合、規定上体高はクリアしていても、体重がかなりあれば、重くて抱っこ出来なくなるということも想定しなくてはいけません。
- 吠えやすい犬かどうか
- インターフォンや、共有スペース内でのすれ違い時の過剰反応などで吠える犬も。出来ればもともと吠えやすいと言われる獲物を見つけた時に吠えて知らせる猟犬をルーツに持つ犬種や、警戒心の強いタイプの犬種は避けた方が無難かもしれません。
家族構成
子供がいる家庭の場合は、子供の年齢を考慮して犬を迎え入れる時期を考えるといいでしょう。
小さい子供がいる場合は、落ち着いた性格の大型犬種の方がうまくやっていけることもあります。
子供が犬にかまうと、神経質な犬や独立心の強いタイプは子供自体を嫌がるようになってしまい、子供が近づくと吠えたり噛んだりといった問題行動をとってしまう可能性があるからです。
小学生の高学年から中学生ぐらいの子供がいる家庭であれば、活動的な小型犬や中型犬は散歩のよいお供になるでしょう。一緒に走ったり、ボールを投げたりと、いい遊び友達になってくれます。
また子供にせがまれて犬を迎えたとしても、いつの間にか犬のお世話もままならなくなったりするものです。最後は親が面倒みることも想定しておくことも必要ですね。
高齢者がいる家庭では、犬そのものが危険である場合もあります。足元で動き回られれば、避けられずにつまづいて転んだりすることもあるので犬を飼うことそのものに注意が必要です。
二人暮らしや夫婦の場合、飼い始めてからお互いの意見が分かれてしまうことも。ドッグスポーツを楽しみたいからと活動的な犬種を選んだとしても、日々の世話が相手任せになるのであれば、お互いに納得して選んだ犬でなければうまくいかないでしょう。愛犬がトラブルの元になるのではなく、かすがいになるようにしたいですね。
ライフスタイル
日々のケアにどれだけ時間をかけられるか?も犬を選ぶときの大きなポイントになります。ブラッシングや歯磨き、定期的なシャンプーや犬によってはトリミングも欠かせません。家で洗うだけでこと足りる犬もいれば、定期的にトリミングしないと被毛がからんだり、皮膚疾患を引き起こしてしまう犬もいます。
毎月トリミングにお金をかける余裕がないのであれば、プードルなどの定期的にトリミングが必要な犬を飼うのは難しいかもしれません。逆にトリミングの必要ない犬は、1年に2回換毛するタイプが多く、換毛期には大量に毛が抜けるため、日々の掃除が必要になります。
また、日々の散歩のための時間も必要です。外に出ることで犬は多くの刺激を受けて脳は活性され、健康的な生活を送ることができます。中・大型犬より散歩の量は少なくてもいいかもしれませんが、小型犬だから散歩がいらないということもありません。外の日差しを受けることも健康には欠かせず、季節の変化を感じて換毛するタイプの犬もいます。
活動的な中型犬の場合、歩く散歩だけでは十分でない場合もあります。時には自由に走れる環境に連れ出してあげることも大切です。中・大型犬は公共交通機関を利用できない日本の現状では、広い公園や自然の中に連れ出すためには車があると便利ですね。
迎える犬の年齢
子犬は手間もかかりますが、見ているだけでかわいいですし、育てる楽しみがあります。人間の言葉が通じるようになってくるとさらに愛着が湧くものです。
今は保護犬と出会える場所や機会も増えているので、落ち着いた成犬を迎えようと思われる方もいるでしょう。ただ成犬であっても環境が変われば、家のルールを一から教えていかなければならないことは子犬と同じです。
ある程度しつけなどがされている成犬を探そうと思ったら、「トレーニング済みの犬」を訓練所などから引き取る方法もあります。きちんと言葉のキューを理解していれば、日常生活上大きな問題は起こらないかもしれません。
おわりに
どんな犬であっても犬を迎えるということは生き物と生活するということです。今までの日常とがらりと変わることでしょう。犬そのもののケア自体を面倒に感じたり、排泄物の処理が苦手だと思ったら犬との暮らしは難しいかもしれません。
飼い主を選べない犬たちに罪はないので、個々の特性を知らずあとあと思っていたのと違った、とならないよう、犬を迎え入れる前に犬のことを勉強したり話し合うことをおすすめします。
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